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No.498

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【癒しのことば】Vol.498 2004/3/25       
 総発行部数:14,192部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばをお届けします。
                         毎週 月・木曜日配信
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 「幸福は、ほんのすぐそばに、息を殺して待っている」

                      -- 別役実(劇作家)--

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 好きなものは、近くに集まってきます。
 それに気づいて楽しんだときに、本当に自分のものになるのです。


 たとえば、カメラに興味がある人がいたとします。
 
 興味があるといってもいろいろで、旅行などのときに、ただスナップ写真を
 撮れさえすればいいと思う人もいるでしょう。
 そんな人は、シャッターを押すだけでいいカメラや使い捨てカメラを、持っ
 ているかも知れません。

 もっとカメラが大好きで、写真の写り具合にこだわりがある人なら、もっと
 高性能のカメラを手に入れるのではないでしょうか。
 それも、一眼レフのカメラが最高だと思っている人は一眼レフ、デジタルカ
 メラがいいと考えている人はデジタルカメラを、持つことになるはずです。

 また、古いカメラが好きな人は、そんなカメラをたくさんコレクションして
 いることもあります。
 それも、ただ古いだけではなくて、自分の好みに合う、味のあるカメラを集
 めようとするでしょう。

 普段から、雑誌を買ったり、カメラ屋さんを覗いたりして、そのための情報
 収拾をしたりします。
 友人にも、そんな趣味のことを話すでしょうし、同じような趣味を持つ仲間
 も増えてきます。

 そして、いつの間にか、いろいろなところから、自分が思っていたようなカ
 メラが、手元に集まってくることになるのです。

 もし、欲しいカメラの値段が高ければ、お小遣いを切りつめたり、収入をあ
 げるために、一生懸命に仕事に励むかも知れません。
 欲しいものは、何とかして手に入れようとしますよね。

 いろいろな条件があって、どうしても欲しいカメラを手に入れることができ
 なくても、カタログなどを集めたりして、心のなかにコレクションすること
 もできます。

 そんな人たちの手元にあるカメラは、もちろん、その人が買うなりもらうな
 りしたから、そこにあるのですね。
 その人が情報を集めたり、お金を貯めたりして、手に入れる準備をしていた
 から手に入ったのでしょう。

 でも、本当は、その人のなかに「そんなカメラが好きだ」という気持ちが生
 まれたから、そんな信号に引きつけられて、カメラがやってきたのではない
 でしょうか。

 どちらにせよ、「好きだ」と思うものは、近くに寄ってくるもののようです。
 そして、そのなかその人を「好きだ」と思っているものだけが、その人の元
 にやってくるのです。


 ただし、いくらやっとの思いで手に入れた、大好きなカメラでも、ただ置い
 ているだけだったり、大事に仕舞い込んでいるとしたら、それを楽しむこと
 はできません。

 他のカメラが気になったり、どこかに、もっとステキなカメラがあるのでは
 ないかと思ったりしては、せっかく、その人が好きで、ここへ来たカメラも、
 悲しくなってしまうでしょう。

 本当に、自分のところにやってきたカメラを楽しむのなら、手にとって感じ
 てみるとか、一緒に出かけて写真を撮ってみる必要があります。
 そうすれば、カメラを持っている人も充実した時間が過ごせますし、カメラ
 もよろこぶのでしょうね。

 いつかは、違うカメラを手に入れることになるかも知れません。
 カメラも、いつかは、別のところに行くのかも知れません。

 だから、今は、ただ一緒の時間を楽しみましょうよ。
 ……それが、本当の幸福というものなのでしょうから。


 そう、あなたのまわりにも、一杯、あなたを幸福にしてくれるものがありま
 すね。

 よく見てください。
 あなたが、「好きだ」と思ったから、そして、あなたが精一杯がんばって生
 きてきたから、そんなあなたを愛する幸福たちが集まっていますよ。

 それは、今の仕事や子どもの寝息、友達との語らい、今のんびりと座ってく
 つろいでいること……など、いろいろなものに姿を変えているのです。

 今は、その幸福たちに気づいて、ただ楽しみましょうよ。
 やわらかくて温かいもので、自分を満たしてあげましょうよ。

 それが、本当に幸福を手に入れたということなのですから。
 あなたのことが大好きな幸福は、あなたといると、よろこんで、もっともっ
 と大きくなっていくのですから。

No.497

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【癒しのことば】Vol.497 2004/3/22       
 総発行部数:14,261部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばをお届けします。
                         毎週 月・木曜日配信
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 「自分を素直に出せるなら、今のままの自分で十分です」

          -- カール・ロジャース(アメリカの心理学者)--

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 「このカーナビゲーションは、いかがですか? 
  とても親切丁寧に、進むべき道を教えてくれるので、これさえあればもう
  道に迷うことはなくなりますよ」

 お店の主人にそう言われて、その男の人は目を輝かせました。
 何しろ方向音痴なので、道を間違えてしまうことが多かったのです。

 「それはいい。本当にわかりやすく道を指示してくれるなら、とてもステキ
  ですね」
 
 「それだけではありません。このカーナビは、何と、あなたに代わって、今、
  自分がどこへ行ったら一番いいのかまで判断して教えてくれるのです」

 何だかよくわかりませんでしたが、彼は、そのカーナビを買って、早速、自
 分の車に取り付けました。

 「さあ、どこへ行こうか?」
 運転席に腰掛けて、彼はそんなことを考えはじめました。

 ……そうだ! 前から考えていた、あの資格学校の案内を取りに行ってみよ
 う。

 彼は、今の仕事は自分に合わないような気がしていて、いつか転職するため
 に、その資格を取りたいと考えていたのでした。
 でも、いつも先延ばしになっていたのです。

 すると、突然、カーナビからこんな声が聞こえ出しました。
 「今から本屋さんへ行きましょう。まず、この道をまっすぐに進んでくださ
  い。そして、2つ目の信号を……」

 彼はびっくりして、カーナビに向かって言いました。
 「何を言っているんだ。僕は、今から資格の学校へ行くんだぞ」

 「ダメです。あなたは、本屋さんに行って、今の仕事に必要な知識が書いて
  ある本を買うのです。来月の昇進試験のための対策です」

 「僕は、いつか資格を取って、会社を辞めようと思っているんだ。昇進試験
  なんて受けるつもりはないよ」

 「何を言っているんです。そんなに簡単に転職などできるわけがありません。
  それよりも、安定した今の会社で、認められるようにがんばりましょう」
 
 それもそうかなぁ、という気もしてきたので、彼は本屋へ行くことにしまし
 た。
 しかし、好きでもない仕事の何冊か本を買って、車に乗り込むと、何だかド
 ッと疲れが出てきました。
 早く家に帰ってくつろぎたいと思います。

 ところがカーナビが、今度は、こんなことを言い出すのです。
 「今から、スポーツジムへ行きます。せっかく会員になっているのに、最近
  全然行っていないようですね。健康のために、1時間ほど身体を動かすの
  です」

 ……次の日、彼は、そのカーナビを買ったお店へ向かいました。

 「このカーナビは、返します。はじめは、どこへ行くのか決めてくれて便利
  だと思っていたのですが、教えてくれる場所が、本当に、自分が行きたい
  ところではないような気がするのです」
 
 店の主人は、こう言います。
 「そうですか。お気に召しませんでしたか……
  では、こっちのカーナビならどうでしょう。行くべきところなどは教えて
  くれませんが、あなたが行くと決めた場所から離れた道へ進もうとすると、
  間違っていると警告してくれるのです」

 彼は、そのカーナビを試してみることにしました。
 車に取り付けて、しばらく様子を見ていましたが、今度のカーナビは、何も
 言いません。
 
 安心して、これから行くところを考えようとしましたが、特に行きたいとこ
 ろもないのです。

 彼は、カーナビの調子を見ようと、とりあえず車を、あちこちと走らせてみ
 ました。
 カーナビは、ずっと黙ったままです。
 
 そのうち、とうとう道に迷ってしまいましたが、それでも、カーナビは何の
 声も出さないのです。

 彼は、「故障しているのか!」と腹を立てましたが、仕方がありません。
 何時間も苦労して、何とか知っている道まで戻ることはできました。
 
 「この道は、あの資格の学校へ近いな」
 ふとそんなことに気がつきます。

 彼は、この機会に案内を取りに行こうかなと思いました。

 でも、ちょっと疲れていたし、お腹もすいてきたいます。
 彼は、「案内は、またいつでも取りに来ることができるんだから……」と、
 家に帰ることに決めて、車を発進しました。

 帰り道の途中で、彼は、考え直しました。
 そう、いつも、そんなことを繰り返していて、なかなか案内を取りに行けな
 かったのです。

 「今日こそは、転職の夢の実現化の第一歩を踏み出すために、案内を取りに
  行こう!」
 彼が、車の方向を変えようとしたとき、カーナビが、突然、大声を出しまし
 た。

 「道が違っていますよ! 家に帰るためには、そっちへ行ってはダメです!」

 「ああ、わかったわかった」
 彼は驚いて、車を元の道に戻しました。

 次の日、彼はまた、そのカーナビを持って、お店に行きました。

 そして、店の主人に文句を言いました。
 「まったくもう、これも使いものにならないよ。
  いくら行きたいと決めたからって、途中で、本当に行きたいところは別の
  ところだって気づくこともあるだろう。
  変更できないなんて……

  もし、2つを合わせたようなカーナビがあるといいんだけどなぁ。
  
  自分が本当に行きたいところを教えてくれて、しかも、道を外れると警告
  してくれるような……」

 店の主人は、困ったような顔をして答えました。
 「そんなカーナビは、あることはあるのですが、お売りするわけにはいきま
  せんね」

 「どうしてなんです?
  そんなにすばらしいものがあるのなら、ぜひ手に入れたい」
 
 「だって、あなたは、すでに持っているじゃあありませんか。

  本当に行きたいところを知っていて、いつも教えてくれている。
  そして、もし違う方向へ行こうとしたら、いろいろなメッセージをくれて
  警告してくれるもの。

  それは、あなたの心のなかにあるのですよ。
  
  ただ、うまく使えていないようですね。
  もっと、それを信頼して、素直な自分自身でいれば、二度と道に迷うこと
  などないのですよね」

No.496

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【癒しのことば】Vol.496 2004/3/20       
 総発行部数:14,278部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばをお届けします。
              
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 「私って本当に不十分な人。
  そして、私はそういう自分を愛してる」

              -- メグ・ライアン(アメリカの女優)--

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 ・何でも知っていて、頭の回転が速くて、いろいろなことに気づくことがで
  きる、能力の高い完全な人間

 ・あまりたくさんのことは知らないし、失敗ばかりしている、ちょっと間が
  抜けた不完全な人


 こんなふたりの人がいたとしたら、どちらがより良く生きることができると
 思いますか?

 「そりゃ、能力が高い人に決まっているだろう」

 そう思う人が多いのではないでしょうか。
 確かに、頭が良くて能力が高い方が、成功しやすいように思えます。
 それに、いろいろなことを知っているのなら、どんな問題に出会っても、自
 力で解決できるはずですよね。

 こちらの方が、より良く生きて行けそうです。
  
 でも、はたして本当にそうなのでしょうか?
 確かめるために、ちょっとこんなことを試してみてください。

 まず、自分が、過去に失敗したり、イヤな思いをしたときのことを思い出し
 てみます。
 すごく辛い思いをしたり、人前で大恥をかいたりした体験がいいかも知れま
 せん。

 次に、こんなふうに自問してみるのです。

 「どうして、そんな失敗してしまったのだろう?」
 「なぜ、私がそんな目に遭わなくてはならなかったんだ?」

 さあ、どんな気分が湧きあがってきましたか。

 ……それは、きっと、あまり良い感じではないでしょうね。

 人の脳は、ある意味、高性能のコンピューターみたいなもので、いったん投
 げかけられた質問には、何とかして答えを出そうとします。
 意識では、答えを期待していなかったり、どんなに意味がない質問でも、一
 生懸命に答えを探そうとするのです。

 そして、「どうして~になったんだ?」とか「なぜ~をしてしまったんだ?」
 という質問は、私たちから元気を奪っていきます。

 これは、犯人探しをするときの質問です。
 いきつくところは、誰かを悪者にして自分が犠牲者だという結論になるか、
 悪いのは自分で、どうしようもなくダメな人間だと思い込むかになってしま
 うのです。

 本当は、誰も悪くはないはずなのに、脳のコンピューターは、「犯人を見つ
 けろ」と命令されたから、自分のなかにある状況証拠で、悪い奴を探し出し 
 ただけのことです。

 今、生きるのが辛いとか、自分に自信を持てないと思っている人は、たいて
 い、無意識のうちに、自分自身にこんな質問をしているのではないでしょう
 か。

 それは、次のような思い込みを持っているから、ということが多いようなの
 です。

 『自分は完璧でなくてはならない』
 『失敗など、してはいけない』

 そんなことが頭のなかにインプットされているので、脳は、その思い込みを
 前提として、犯人探しをはじめます。

 「完璧で失敗などしてはいけないはずの自分が、失敗をしたからには、誰か
 原因を作った者がいるはずだ」と、誰かを犯人に仕立て上げます。

 あるいは、「完璧でいるべき自分が間違いを犯してしまった。これは自分が
 ダメになってしまったからだ」と、自分が悪者だと結論づけるのです。
 
 どちらにしても、これでは元気もでないし、とても生きることを楽しめるは
 ずがありませんよね。

 完全な人間でいることは、結構辛いことなのです。


 では、今度は、さっきと同じ過去の失敗体験を思い出しながら、次のような
 質問をしてみてください。

 「私は、その経験から、どんなことを学べるだろうか?」
 「次に同じ状況に出会ったら、どうすればもっとうまくいくだろうか?」

 その質問にも、やっぱり脳は答えを出そうと努力します。
 今回の質問は、自分の前向きな気持ちを引き出してくれます。

 もうおわかりですか?
 こんな質問ができるためには、自分が失敗をしたり、間違いも犯す人間だと
 いうことを、受け容れなければなりません。

 『失敗してあたりまえ、思うようにいかなくても仕方がない』
 
 そんな不完全な人間だからこそ、もっと良くなるために、いろいろなことを
 学んでいくのです。
 それこそが、より良く生きる、ということなのでしょうね。

 あなただって、失敗の1度や2度、いえ10や20はしたことがあるでしょ
 う。

 犠牲者になったり、ダメな人間だと思うことはもう捨てて、そんな失敗だら
 けの自分を受け容れてあげましょうよ。
 もっと楽しく、より良く生きていきましょうよ。


 完全でいようと、無理にがんばっている必要はないのです。

 不完全で不十分でも、欠点ばかりでも……
 あなたは、あなた自身でいるからすばらしいのですよ。

No.495

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【癒しのことば】Vol.495 2004/3/18       
 総発行部数:14,283部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばをお届けします。
              
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 「不幸はナイフのようなものだ。
  ナイフの刃をつかむと手を切るが、とってをつかめば役に立つ」

               -- メルヴィル(アメリカの小説家)--

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 自分の部屋を、ほんの少し模様替えしたいのなら、荷物の位置を少し動かす
 とか、カーテンの柄を取り替えてみるだけでいいでしょう。
 そんな簡単なことでも、かなり雰囲気が違ってきますよね。

 でも、本格的に、部屋のイメージを変えるとしたら、家具を移動させたり、
 カーペットや壁紙も新しくする必要があります。
 ちょっと大変です。

 さらに、部屋だけでなく、家族が増えたりして、家全体をリフォームするこ
 とになったとしたら、もっと大変なことになります。
 いくつもの家具を、どこかへ移さなくてはなりませんし、工事の間は、食事
 を作るときや、寝る場所にも困るでしょう。

 もし、家を建て替えるとなれば、一旦、古い家を取り壊さなくてはなりませ
 んね。

 そればかりか、新しい家が建つまでには、何ヶ月もかかりますので、その間
 に住む場所も探さなくてはなりませんし、自分が思っているように家が造ら
 れていくかどうかを確かめに、ときどき見に行くことも必要です。

 かなり大変なことになってしまいます。


 仮にあなたが、自分の家について、どうするかを決めることができる立場に
 いるとします。
 
 「家を建て替えよう!」
 
 あなたが、そう決めた瞬間から、いろいろなことが動き出します。
 あたた自身は、新しい家をどんな感じにするかをイメージしたり、建築業者
 さんに工事を依頼するだけかも知れません。

 ところが、見えないところで、設計士さんが図面を引いたり、古い家を解体
 する準備がはじめられていたりするのです。

 そして、ある日突然、今まで住んでいた家が、白いビニールのシートに包ま
 れます。
 そのなかで、ものすごい音を立てて、取り壊されだすのです。

 いくら自分が決めたことだとはいえ、長年住み慣れた家です。
 驚いたり悲しくなったりしてきます。

 そうこうするうちにも、家は、どんどん取り壊されていき、シートのなかに
 は瓦礫の山が積み上げられていきます。

 何たる悲惨な状態になっているのでしょう。

 とてもじゃないけど、こんなところに新しい家が建つとは思えません。
 不安になって、思わず「もうこれ以上触らないで! 今のままで残しておい
 てくれ!」と叫びたくなってきます。

 ずっと辛くて苦しい時間が続きます。 

 ところが、しばらくすると、あなたは、古い家の残骸が取り去られ、その後
 に、新しい家が建ちはじめていることに気づきます。

 最初は、足場が組まれて骨組みができただけで、まだこれが家になるとは考
 えられないでしょう。
 でも、見守っていると、だんだんと家らしくなってくるのです。

 そして、とうとう、新しい家が完成することになります。
 あなたが思っていた通りの、すばらしい家です。

 
 忘れていたかも知れませんが、それはあなたが決めたから実現したことなの
 ですね。
 途中で、辛くて悲しい思いをして、不安になったかも知れませんが、あなた
 がずっと見守っていたから、新しい家が建ったのです。

 

 何かイヤなことがありましたか?
 きっと、ちょっと心の模様替えをしているのでしょうね。


 自分が不幸だと思える出来事に遭ってしまったのですか?
 とても辛くて苦しいのですね。

 それは、今までの自分を、より良く変えていくためのプロセスのなかにいる
 からなのですよね。
 もうすぐ、大きく成長した、新しい自分になるときがくるのです。
 すばらしい自分に生まれ変わるのです。


 忘れているかも知れませんが、それは、あなたが、どこかで望んだことだっ
 たのでしょう。

No.494

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【癒しのことば】Vol.494 2004/3/17       
 総発行部数:14,285部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばをお届けします。
              
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 「固く握りしめた拳とは手をつなげない」

                 -- ガンジー(インドの政治家)--

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 仏教研究家ひろさちやさんの本に、「アスラとインドラ」というインド神話
 が書いてあります。
 ちょとアレンジして、お伝えしますね。


 アスラとは、阿修羅のことで、悪の神とされています。
 ところが、もともとは『正義』の神だったということです。

 インドラは、仏教に取り入れられて守護神のひとり、帝釈天となりましたが、
 本来は『力』の神で、とても自由奔放に生きていました。

 アスラには、自慢の美しい娘がいます。
 また、インドラに好感を持っていたので、できれば娘を嫁がせたいものだと
 考えていました。

 そんなことは知らないインドラは、町で見かけたアスラの娘を自分のものに
 しようと、力ずくで連れ去ってしまったのです。

 それを知ったアスラは激怒します。

 「絶対に許すものか!」
 と、インドラの元に押し掛け戦いを挑みました。

 ところが、インドラは『力』の神。
 とても、アスラがかなうはずもなく、あえなく敗退してしまいます。

 それでも、アスラはインドラに向かっていきます。
 負けても負けても戦い続けるのです。

 アスラは『正義』の神。
 自分の信じることを守るために、絶対にインドラを許すことができないので
 す。

 あまりのしつこさに嫌気がさしたインドラは、とうとう神々の世界からアス
 ラを追放してしまいました。

 悪神の烙印を押されながらも、アスラは、いつまでもいつまでも怒りの炎を
 燃えあがらせ、インドラを憎むのです。

           (『ひろさちやの仏教とっておきの話』夏の巻より)

 いくら「正義」でも、あまりにそれにこだわりすぎてしまうと、人間は、阿
 修羅になってしまう。
 ひろさんは、そんなことを教えてくれています。


 誰でもひとりやふたり、怒りや憎しみが湧いてくる相手がいるものですね。

 過去に、意地悪をされたり、裏切られたり、心ない言葉を言われたのかも知
 れません。
 こちらは何も悪くないのに一方的に責められたり、バカにされたり、冷淡な
 態度をとられたり……

 その相手の顔を思い出すと、身体が熱くなってきます。
 「私の方が正しいのに…… 絶対に許せない!」
 どう考えても、そうなのです。

 ふとしたときに、そんな記憶が蘇ってくることもあります。
 あるいは、ふだんは見ないように押し込めて、忘れたふりをしているのかも
 知れません。

 いずれにせよ、そんな過去が、そこに存在するだけで、心のどこかを圧迫さ
 れるような気がします。
 考えるだけで、思わず拳を握りしてめているのです。

 その拳は、何を握っているのでしょうか?
 一生懸命に、何をつかんでいるのでしょうか?


 ……あなたには、許せなかったのですね。
 自分が正しいと思っているものを踏みにじられたことが。
 自分自身の価値を否定されたことが。

 だけど、もういいのですよ。
 いつまでも握りしめて守り続ける必要はありません。

 その経験から、あなたはいろいろなことを学んだのですよね。
 今はもう、そんなにがんばって守っていなくても大丈夫。
 もっともっと、あなたは大きくなっているのですから。

 握りしめた手を開いて、もっと自由になりましょうよ。
 もっと大きな世界を楽しみましょうよ。

 過去の傷を忘れたり、押し込めたりするのではありません。
 ただ、自分がそれを受け容れられるように大きくなったことに気づくだけで
 いいのです。


 アスラはその後どうなったのでしょうか?

 安心してください。 
 憎しみと怒りの世界にいたアスラは、お釈迦さまの教えを受けて、今は仏法
 の守護神として生まれ変わったそうです。
 
 拳を開いて……
 今では、もっと大きなものを守っているのですね。

No.493

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【癒しのことば】Vol.493 2004/3/16       
 総発行部数:14,307部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばをお届けします。
              
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 「人間の心の成長は、いまだに最高の冒険であり、多くの面において、この
  世における最高の冒険である」

          -- ノーマン・カズンズ(アメリカの医学博士)--

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 ある研修会でのこと。
 講師が、「今から絵を描いていただきます」と言った瞬間、会場の空気が変
 わりました。

 それまでは、感動するお話を聞いたり、グループでのディスカッションがあ
 ったりして楽しく進んでいたのです。
 それが、講師の一言で、突然、重苦しい雰囲気になってしまいました。

 私も、そんな空気を創りだしているひとり。
 「絵を描く」なんて、考えただけでゾッとします。

 ヘタクソで、とても人に見せられたもんじゃない。
 まわりの人たちも、たぶん私と同じ思いを持っているに違いありません。
 みんな難しい顔をして、配られた画用紙を前にため息をついています。

 「しかし、いつから絵を描くのがこんなにイヤになったんだろう?」
 ふと、そんなことを考えてしまいます。

 小さな頃、私は、絵を描くのが大好きなはずでした。

 おぼろげに残る記憶のなかでは、よくスケッチブックを広げて、落書きをし
 てる姿が浮かんできます。
 飼っていたネコの絵を描くため、片手で動かないように足をつかんでいたり、
 クレヨンでぐるぐると輪を描いているうちに、畳にまではみ出してしまい、
 祖母があわてているイメージ。
 懐かしく、楽しい思い出ばかり。

 子どもの頃の私なら、「絵を描いてもらいます」などと聞けば、飛び上がる
 ほどうれしく感じたでしょう。

 その頃と今と、何が違うのか……?

 恥ずかしながら、それははっきりと自覚できます。
 子どもの頃は、「自分が楽しむため」に絵を描いていたのに、今は、「人に
 どう思われるか」を考えて描こうとしているのです。

 同じ絵を描くということなのに、もっと楽しめるはずなのに、余計なことを
 考えて、自分で自分を窮屈にしているのですね。

 『自分』ではなくて、『人にどう思われるか』のために絵を描こうとしてい
 るのですね。
 どうりで、気が進まないはずです。


 たとえば、何かをやった結果が、あまり気に入らなかったとします。

 そんな場合、
 「どうして、そんなことをしたんだ?」
 と聞かれると、きっと、まずこんな答えが浮かんでくるでしょう。

 「だって、~したくなかったから……」
 「~にならないようにと思って……」
 
 これも、ひょっとしたら『人にどう思われるか』を考えていたからではない
 でしょうか。
 逆にいうと、『人にどう思われるか』を基準に行動したから、気に入らない
 結果に終わったのかも知れません。

 もし、何かをやって、そのことが自分でも満足できたときには、理由を聞か
 れたらこう答えるでしょう。

 「だって、~したかったから」
 「~になれるように思って」
 
 『人にどう思われるか』ではなく、『自分』のためにがんばったからこそ、
 やったことを楽しめるのですね。


 本当は、私たちにはわかっているのですね。

 どうすれば、楽しくて満足できるのか。
 どんなときに、気が進まなかったり、イヤな気分になるのか。

 もちろん、人のことを考えたり、人を受け容れたり、人からのアドバイスを
 聞くことも大切です。
 でも、何かを決めるのは自分なのです。

 自分のことを、いちばんよく知っているのは自分です。
 基準は、いつでも自分のなかにあるのです。

 
 生きることを、もっと楽しむためには、自分が心から望むこと、楽しいと感
 じることを基準にしてみればいいようです。

 と考えたとたん、この世界は、窮屈で不自由なのではなくて、大きくて自由
 なものに思えてきませんか。

 さあ、思いっきり、この世界を楽しみましょう。

 え?
 今までしたことがないから、ちょっと怖いって?

 そうですね。
 冒険は、そんな自分の枠から、思い切って踏み出す一歩ことからはじまりま
 す。
 そして、その一歩が、自分の世界を広げ、さらに大きく成長するということ
 なのですよね。

 まず、自分を信じるという、すばらしい心の冒険からはじめましょうよ。

No.492

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【癒しのことば】Vol.492 2004/3/15       
 総発行部数:14,387部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばをお届けします。
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 「人生は、いつも流動的で、何が起こるかわからない。
  だから面白いんだ」

                     -- 岡本太郎(芸術家)--

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 スマートボールというゲームがあります。
 斜めになった盤面に並んだ穴に、弾いたボールがいくつ入るかを楽しむ遊び
 です。

 盤面には、釘などの障害物があって、簡単には穴に入らないようになってい
 ます。
 それに、ただ穴に入れるだけではダメで、決められた数のボールを弾いて、
 タテ・ヨコ・ナナメに並ぶように入れなければなりません。

 ねらいを定めて弾くのですが、ボールが全然違う方向へ飛んでいってしまっ
 たり、釘に当たって跳ね返されたり……
 絶対入ると思ったボールが、穴のフチに引っかかって入らなかったりするこ
 ともあります。
 
 そうかと思うと、変なところへ飛んだボールが、釘に当たったおかげで入っ
 て欲しい穴に入ったりするのです。

 そんなふうに、ボールがどこへ行くのか、穴にはいるのか入らないのか、ワ
 クワク、ハラハラしながら見ていると、とても楽しいゲームです。

 こんなに面白いゲームですが、あるちょっとした方法を使うだけで、簡単に
 楽しくないものにすることができます。

 その方法とは、
 『絶対に、ボールを穴に入れて揃えなければならない』
 と思うことです。

 もちろん、ゲームなので、誰でも「穴に入れたい」と思うのは当然ですし、
 入れたからには「穴を揃えたい」と願うのも人情でしょう。

 そのために、ボールを弾く方向を考えたり、力加減を調整したりして、なる
 べく多く穴に入れようと工夫しますね。

 それが、またゲームを面白くするのも事実です。
 弾いたボールが、どこへいくのかを、ただ楽しんでいる限りは……

 でも、『絶対に、穴に入れなければならない』と考えた瞬間に、ただボール
 の行方を楽しむというわけにはいかなくなります。

 必死でボールが行くところを目で追って、思うように進まなければイライラ
 してしまいます。
 次にボールを弾くときには、今度は失敗しないように、一生懸命注意を集中
 します。

 それでも、うまくいかなければ、「この釘が邪魔なんだ!」「穴が小さいん
 じゃないか?」と、思うようにいかない理由を探そうとするでしょう。
 自分の下手さ加減を嘆くかも知れません。
 
 そして、ついには、ボールを弾くことにも悩みを感じるようになってしまう
 のです。

 「いったい、ボールを穴に入れるためには、どうすればいいんだろう……?」


 「いったい、どうすればいいんだろう……?」

 そんな悩みを感じている人は、ひょっとしたら、スマートボールで絶対に穴
 に入れる方法を探しているのと同じ状態かも知れませんよ。

 「最近、彼が冷たくなった気がする。こんなときどうすればいいの?」
 「息子が、全然言うことを聞かない。どうすればいいんだろう?」
 「いつもツイていない私。いったいどうすればいいの?」
 
 そんなことを思う人は、「絶対にこうしたい!」と願う結果があって、その
 ためにどうすればいいのかで悩んでいるのです。

 「ずっと彼とステキな関係でいたい」
 「息子が素直で、よく言うことを聞くようになる」
 「いつもツイいたい」

 『絶対に、~にならなくてはならない』そう思う度合いが強ければ強いほど、
 「それを実現する正しい答え」を、必死に探そうとします。
 しかし、この世のどこを探しても、そんな「答え」など見つかりはしないの
 で、探そうとすればするほど、悩みは深くなり苦しくなってくるのです。

 仕方なしに何かをやったとしても、どこかにもっと理想的な答えがあるので
 はないかと、ますます苦悩は募るのです。

 ……まるで、弾いたボールを、一生懸命にコントロールして穴に入れようと、
 一生懸命にがんばっているみたいに……

 
 そう、あなたが願うことが実現できるように努力することはすばらしいこと
 です。
 
 でも、そこには「正しい答え」もなければ、「誤った答え」もないのです。
 一度ボールを弾いたのなら、それをコントロールすることはできません。
 ましてや望む結果を絶対に手に入れることなど、できない相談ですね。

 あるのは、ただ、自分のなかの「答え」を信じて、今起こっていることを受
 け容れることだけです。
 いつでも、それが最高の結果を実現してくれるのです。


 いつまでも悩んで立ち止まっているのは、もったいないですよ。

 だって、あなたは人生というゲームを楽しむために、ここにいるのですから。

No.491

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【癒しのことば】Vol.491 2004/3/11       
 総発行部数:14,361部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばをお届けします。
                         毎週 月・木曜日配信
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 「人間は人生を理解するために創られたのではない。
  人生を生きるために創られたのである」

          -- ジョージ・サンタヤナ(アメリカの哲学者)--

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 ほんの少しだけ前のことです。
 あるお坊さんが、大勢の人の前で、お話をすることになりました。

 『どんな人だって、それぞれ存在する意味がある。ひとりひとりが大切で、
  かけがえのない価値を持っている』

 そんなことをわかってもらいたいと、何日も前から、話の内容を考えました。

 何を話せばいいのか……?
 どんな順番で伝えていけば、わかってもらえるのか……?

 お坊さんは、苦心して何度も何度もお話を練り直し、やっと納得のいくもの
 に仕上げることができました。

 そして、人々の前に立ち、意気込んで話しはじめようとしました。
 
 するとその時、1羽の小鳥が舞い降りてきて、お坊さんの肩にとまったので
 す。

 小鳥は、お坊さんの肩の上で鳴きはじめました。
 美しい澄んだ鳴き声で、楽しそうに囀るのです。

 お坊さんも、大勢の人たちも、ただ、そのすばらしい鳴き声に聞き惚れまし
 た。

 しばらく鳴き続けたあと、小鳥は、静かに飛び立っていきます。

 その姿を見送っていたお坊さんは、やがて人々に向かって、微笑みながらこ
 う言いました。

 「今日のお話は、これで終わります」

 
 ……このとき、結局、語られることがなかったお話を、ほんの少し、あなた
 だけにお教えしたいのです。


 ひとつだけ知っておいて欲しいことがあります。

 あなたが、かけがえのない大切な存在なのは、いい家庭に生まれたからでも、
 有名な学校を出たからでも、社会的地位の高い仕事をしているからもありま
 せん。

 価値あることをしたから価値があるのではないし、重要な立場にいるから重
 要なのでもないのです。

 たったひとつ、あなたがあなたでいるからこそ価値があるのです。

 だから、無理をしてまで、一生懸命に何か有意義なことをしようとしたり、
 世の中の役に立とうと思ったりする必要はありません。
 生きる意味を追い求めることも、人のために尽くすこともしなくていいので
 す。

 苦しい思いをして、大きな目標を達成しようとしたり、いつもがんばってい
 ることだっていりません。
 人と自分を比べて、自分を小さくしてしまうこともやめてください。


 あなたの前には、いつも、いくつかの道があります。

 そのいずれもが、最後には、あなたの行くべき所へ通じています。
 ただ、近い道と、遠い道があるだけです。

 あなたは知っているはずです。
 どの道が、いちばん早くて楽に、行くべき場所へたどり着けるのか。
 そして、どの道が、遠くて険しい道なのか。

 ところが、自分自身を生きていないと、本当の道が見えなくなってしまうの
 です。

 人が行く道が正しい道だと思ったり、険しい道こそ進んでいく価値があると
 考えたりしてしまいます。
 自分には小さな道がふさわしいと、勝手に思いこんでしまうこともあるでし
 ょう。

 もう、遠い道を選ぶのは終わりにしましょう。

 本当の近道だと知るために、あえて、そんな遠回りの道を選んだこともあっ
 たかも知れません。
 でも、今は、もう充分わかっているでしょう。

 いつまでも苦しむことはないのです。
 ただ、自分の大切さを受け容れて、噛みしめてください。

 あなたが行きたい道を、いちばん楽しめる道を、自分の足で歩いていきまし
 ょう。

 それが、この世界で、いちばん価値があることなのですから。

No.490

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【癒しのことば】Vol.490 2004/3/8       
 総発行部数:14,345部

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 「成功とはただひとつ、自分独自の生き方ができることである」

         -- クリストファー・モーリー(アメリカの小説家)--

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 彫刻で作品を創るときは、素材のいらない部分を削っていきます。 
 必要のないところをすべて削り捨てたときに、その作品は完成するのです。

 もしも、作品の一部まで削り取ってしまえば、全体のバランスが崩れてしま
 い、また違うところを削ったりして形を整えなければならなくなってしまい
 ます。

 いらないものをすべて取り去った後の形が、彫刻家が、はじめにイメージし
 た、その作品の完全な姿なのです。
 そして、それが、いちばん輝いていることが多いのです。

 
 ものにホコリが付くと、薄汚れて見えてみえます。
 たくさんホコリが積もっていたとしたら、見ていて気持ちのいいものではあ
 りませんね。
 ダメなもの、良くないもの、いらないものと思えてしまうかも知れません。

 でも、そのホコリさえ拭ってあげれば、またそのもの本来の姿を現します。
 それは良いものとか、良くないものとかではなくて、ただ、そのもの自体の
 姿が見えるのですね。

 
 ときに、私たちは、自分のあるがままの姿を見ることがあります。

 それは、自分がとてもいい気分になったり、楽しかったりするときに気づく
 ようです。

 「今日は、人に優しくしてあげられた。うれしい」
 「一生懸命にピアノを弾いていて、楽しくて時間のたつのも忘れてしまった」

 そう、そんな、心がほっこりするときが、そうなのです。

 あるいは、人に教えられたりします。

 「料理がとっても美味しいですね」
 「あなたは、人にものを教えるのがとても上手ね」

 感じて楽しい、聞いていてうれしいことは、本来の自分の姿を映し出してい
 るのですから、それはちゃんと受け取りましょうよ。

 でも、多くの人は、すぐにこんなことを考えてしまいます。

 「人に優しくできたけど、もう少し気のきいたことばをかけてあげれば、よ
  かったなあ」
 「料理が、ほんの少し焦げてしまった。もっと気をつけないと」

 すると、あるがままの自分に、いらないものやホコリを付けてしまうことに
 なります。
 せっかく本当の自分が見えたのに、すぐにそれを隠してしまうのです。

 そんなことをしていては、いつまでたっても、本当の自分の姿で輝くことは
 できませんよね。

 どうして、いらないものやホコリが、付いてしまうのでしょう?
 それは、いったいどこからくるの?

 どこからでもない、きっと、私たち自身の心が創りだしているものなのでし
 ょう。

 たとえば、私たちは、知らず知らずのうちに、評価したり比較したりしてい
 ます。

 「ピアノを弾いて楽しかった。けれど、プロになれる才能があるわけじゃな
  し、時間の無駄だった」

 「教えるのが上手だといわれても、先輩のあの人の方が、ずっと上手く教え
  ているよ。私は、口べただから、キチンとできないの」

 これは良い悪い。
 ここが足りない、これはいらない。
 あの人に比べて私は……

 そんな評価や比較をするたびに、いらないものを身にまとい、ホコリを積も
 らせることになるのでしょう。

 ……もっと自分らしくいたかったら、評価や比較はいりません。

 「ああうれしかった」
 「うまくいった」
 
 そう思ったら、それだけでOK。
 その後は、必要ないのです。

 ただ、そのことを素直に楽しみましょうよ。

 人から褒めてもらったら、ただ、そのプレゼントを受け取りましょう。
 付け加えることもないし、謙遜したりすることもないのです。


 もともと、私たちは、何も評価したり、比較したりすることはないはずでし
 ょう。
  
 だって、いちばん輝く姿になるように、掘り出してもらったのですから。
 ただ、自分自身を楽しむように、宇宙が愛を込めて創りあげた、かけがえの
 ない存在なのですから。

 いらないものを捨てて、付いてしまったホコリを払って、ただ自分自身でい
 ることより、大切なことなんてどこにもないのですよ。

No.489

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【癒しのことば】Vol.489 2004/3/4       
 総発行部数:14,438部

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 「大胆は勇気を、臆病は恐怖をもたらす」

             -- プブリウス・シルス(ローマの作家)--

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 あなたは、ある国の王様です。

 お城のなかで、忙しい毎日を過ごしているなか、名前も聞いたことのない国
 からの使者と名乗る者がやってきました。
 穏やかな雰囲気の男で、あなたへの伝言を携えてきたというのです。

 どんなものかと読んでみると、
 『東の川に架かっている橋が、毎日たくさんの人が渡るため、少し弱ってい
  る。早めに補修した方がいいだろう』
 と書かれているのです。

 確かに、最近、隣国との交易が盛んになり、通行量が増えています。
 もっと大きな橋を架け直そうかと考えていたところでした。

 しかし、他にも気になることは多いし、橋は、それほど急ぐこともないとも
 思えます。
 かかる費用も莫大なものになるでしょうし、第一、どことも知れぬ国からの
 伝言など、どれほど信用していいのかわかりません。

 「ああ、ご苦労さま」
 あなたは、使者にそう声をかけて帰すことにしましたが、すぐに伝言のこと
 は忘れてしまいました。

 それからしばらくして、また使者が来ました。
 今度は、きつい目をした男です。
 またしても伝言を携えてきたといいますが、忙しいあなたは、家来を通して
 別の日に出直してくるように伝えます。

 ところが、使者は、どうしても王様に会いたいと言い張るので、仕方なく城
 のなかに通し、伝言を開くことにしました。

 『橋は、かなり弱くなっている。すぐに直さないと大変なことになる』

 あなたは、それを見るなり腹が立ってきました。

 「そんなことはわかっている。しかし、今は、他のことが忙しいんだ。橋の
  ことなどにかまっている時間はない!」
 そう怒鳴って、使者を外へ追い出しました。

 また、しばらくするとまた別の使者が尋ねてきます。
 恐ろしげな顔を持つ大男です。

 あなたは、すぐに追い返すように家来に命じましたが、使者は、家来たちと
 争って何とか城のなかに入ってこようとします。
 何人もの家来を遣わして、やっとのことで大男の使者を追い払いました。

 あなたは、使者が落としていった伝言を、みつけるなり破り捨てました。

 「やった、あいつに勝ったぞ! これでもう、煩わされることはないんだ」
 満足げに、そう思っているあなたの元に、家来のひとりがあわててやってき
 て、こう告げたのです。

 「王様、大変です! 
  東の川の橋が崩れて、大勢の国民が川に落ち、流されてしまいました!」


 トラブル、問題、不幸な出来事、あるいは身体の不調やイヤな気分。

 これらは、本当は、私たちに何かを教えてくれる「メッセージ」なのでしょ
 う。

 それらは、私たちにとって、気に入らないことや納得できないことが書いて
 あるかも知れません。
 ときには、恐怖や不安を感じるものもあるでしょう。

 でも、その「メッセージ」を思い切って受け容れてみれば、より良く成長す
 ることができます。

 そして、否定したり見ないようにしていては、何の解決にもならないばかり
 か、もっと大きな問題がやってくることになります。
 「メッセージ」を携えたメッセンジャーを、いくら追い返したり痛めつけた
 りして勝ったつもりでも、あなたに気づいてもらえるために、何度も別な形
 でやってくることになるでしょう。

 いくら不安になるように思えることが書いてあっても、今までの自分では理
 解できないような気がしても、何も恐れることはありません。
 
 「メッセージ」は、私たちを打ちのめすためではなく、成長するきっかけを
 与えてくれるために送られてきたのですから。

 逃げずに受け容れてみれば、そこには、どうすればもっと良くなれるのか、
 本当の自分でいられるのか、自分の進む道はどこなのかが書かれているので
 す。

 勇気をもって受け入れれば、今の苦しみも、すべてあなたをサポートして、
 大きくなるためのメッセージだということに気づくでしょうね。

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