バックナンバー: 2001年6月アーカイブ

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【癒しのことば】Vol.256 2001/6/29        
 総発行部数:11.587部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「強い人が勝つとは限らない。
  すばらしい人が勝つとも限らない。
  私はできる、と考えている人が結局は勝つのだ」

         -- ナポレオン・ヒル(アメリカの教育家)--

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 海が見える丘の上で、ある兄弟が空を見上げていました。
 夕焼け空を、渡り鳥たちが羽ばたいていきます。

 それを眺めながら兄は、
 「あぁ、翼さえあれば俺だって、どこへでも行けるんだけどなぁ・・・」
 とため息をつきました。

 まだ幼い弟は、そんな兄に、目を輝かせながらこう言いました。
 「そんなことないよ、兄さん。翼なんてなくても、僕たちは、いつでも好き
  なところへ行けるよ」
 
 「そうだな・・・」
 兄はそうつぶやくと、弟の車椅子を押しはじめました。

 
 何かやりたいことがあるのに、自分にはできない、とそこへ向かっていくの
 をためらっている人はいませんか。
 そんな人は、ひょっとしたら『できない病』にかかってしまっているのかも
 知れません。

 こじらせると大変ですから、よく利くクスリを処方してみましょう。
 今日のところは、2錠ほど試してみてください。


 1錠目

 1960年、ローマオリンピックで、アメリカのウィルマ・ルドルフという選手
 が百メートル走、二百メートル走、そして四百メートル・リレーと三つの金
 メダルを獲得しました。

 これはアメリカ人女性としては、史上初の快挙でした。

 ウィルマはリレーで優勝した瞬間、思わず泣き崩れてしまいました。
 彼女の胸のなかは、母親への感謝でいっぱいだったのです。

 ・・・ウィルマは、スラム街の貧しい家に生まれました。
 そして、四歳のときに小児マヒにかかってしまったのでした。
 
 彼女の母親は、家計のために仕事を続けながら、ほとんど毎日のように、ウ
 ィルマを七十キロ以上も離れている病院へ連れていきました。
 そして、いつも動きにくい左足をさすっていたのです。

 それから四年後、ウィルマは、なんとか走れるまでに回復し、そのよろこび
 を噛みしめるために陸上をはじめることになります。


 2錠目

 水野源三さんは、9歳の時熱病にかかり、その後遺症のため身体が麻痺して
 しまい寝たきりになってしまいました。

 手足の自由も利かないばかりか、ことばさえ発することもできず、意志表示
 の手段といえば、まばたきするしかなくなったのです。
 それでも、47歳で亡くなるまでに、4万以上のすばらしい俳句や詩を残さ
 れています。
 
 その方法は、50音図を壁にかけ母親が順番に指差して、望む字のところで
 まばたきをして、一字一字を拾って文章を綴るというものだったのです。

    物が言えない私は
    有難うのかわりにほほえむ
    朝から何回もほほえむ
    苦しい時でも悲しい時でも
    心からほほえむ


 どうでしたか?

 『できない』のではなくて、『やらなかった』だけですよね。
 そう思えてきて、元気がでてきたあなたは大分快方に向かっていますよ。

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【癒しのことば】Vol.255 2001/6/28        
 総発行部数:11.538部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「人間の幸福は、決して神や仏が握っているものではない。
  自分自身のなかに、それを左右するカギがある」

           -- エマーソン(アメリカの思想家)--

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 満席の映画館で、自分の前の席に背の高い人が座って、その人の頭がジャマ
 で映画がよく見えなかった、という経験をしたことはありませんか。

 そんなとき、前の人の頭はちょっと目障りだけど、全然画面が見えないこと
 もないんだし、と画面の方へ意識を向けて映画を楽しむこともできます。

 でも、目の前にある頭を気にしていれば、そればっかりが目について、イラ
 イラしたり、怒りがこみ上げてきたりしてしまいますね。

 結局、最後まで映画など見るどころではなくて、印象に残っているのは、前
 の人の頭の形と、不愉快な気分だけだということにもなりかねません。

 同じ映画代を払って同じ時間を使ってこれでは、なんだかもったいないです
 ね。

 
 知り合いの治療家の方に聞いた話ですが、どんな症状にかかわらず、すぐに
 良くなっていくだろうなと思える患者さんと、治るのに時間がかかりそうだ
 し、治ったとしてもきっとまたすぐに再発するだろうという患者さんは、簡
 単に見分けられるそうです。

 たとえば、腰痛で来た患者さんを治療したあと、
 「どうですか?」
 と聞いてみると、
 「おかげさまで、大分良くなりました。もうちょっとで、痛みが全部取れそ
  うです」
  と答える人と、
 「だいぶよくなったと思うのですが、まだ痛みが残っています。本当に、大
  丈夫なんでしょうか・・・」
 とため息をつく人がいるそうです。

 前の人は、良くなったということを見ていて、後の人は、まだ残っている痛
 みの方を見つめているようです。
 
 もちろん、前の人の方が早く良くなるということはおわかりでしょう。

 なぜなら、この世界の法則として、
 「見つめているものは大きくなっていく」
 というものがあるようですから。
 どちらの人が「良くなる」ということを大きくしていくかすぐにわかります
 ね。

 
 また、いつもいつも会社の先輩にグチや文句ばかり聞かされて、イヤになっ
 てしまったという女の人がいました。
 もう会社を辞めようか、と悩んでいるということです。

 「そのことさえなければ仕事はやりがいがあるし、他の人はいい人ばかりな
  のに・・・」
 と暗い顔をして、涙ながらに訴えるのです。
 そして、事細かに、その人が言ったというグチや他人の悪口などを教えてく
 れようとします。

 「そんなに、いつもいつもグチを聞かされていてはさぞかしたまらないでし
  ょうね。きっと仕事の間中、ずっとその人側にいなくてはならないのでし
  ょうね」
 と聴いてみると、
 「いえ、その人は外回りの仕事で、帰社時間も遅いので、一緒にいる時間は
  せいぜい朝の30分くらいなんですが・・・」
 と答えるのです。

 「では、勤務時間を8時間として、あとの7時間半くらいの間は、ずっと楽
  しく過ごせているのですよね」
 と言うと、彼女は何かハッと気づいたようでした。

 「よかったら、あなたはその仕事のどこに、やりがいやよろこびを感じてい
  るのかを教えていただけませんか」
 と聴いてみることにしました。

 そのあと彼女は、来たときとは別人のように、明るい顔をして帰っていくこ
 とになったのです。

 
 私たちは、人生というすばらしい映画を見ているのです。
 そしてこの映画は、観客が見たいような物語を映しだしてくれるようです。
 さあ、もっとその映画を楽しむために、どんなものを見るようにしてみまし
 ょうか。

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【癒しのことば】Vol.254 2001/6/27        
 総発行部数:11.535部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「人生で成功者になるための主な条件は、仕事に対して日々に興味を新たに
  できること、仕事に絶えず心を打ち込めること、毎日を無意味に過ごさな
  いことである」

   -- ウィリアム・ライアン・フェルプス(アメリカの教育者)--

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 戦国時代の剣豪・塚原卜伝の道場に、弟子入り志願の若者がやってきました。

 若者は、それ以前にかなりの修行を積んでいて、すでにある程度の実力を備
 えているようで、入門の試し試合を見ていた卜伝も思わず唸るほどでした。

 「私は、この道場で一生懸命に剣の修行に打ち込むつもりです」
 という若者に、卜伝はこう言いました。
 「お前は、なかなか筋がいいようだから、5年も修行すれば免許皆伝になれ
  るかも知れんぞ」

 ところが若者は、もっと早く免許皆伝になりたかったので、こんなことを言
 いました。
 「それでは私は、寝食も忘れて修行に打ち込みたいと思います。だとしたら、
  何年くらいで免許皆伝になれるのでしょうか」

 卜伝は、苦笑いをして、
 「寝食を忘れてやるなら、十年はかかるだろうな」
 と答えました。

 若者は、ムキになって卜伝に尋ねます。
 「では何もかも捨て去り、死にものぐるいで修行に励めばどうでしょうか」

 卜伝は、少し怒ったように答えます。
 「それではお前は、一生免許皆伝にはなることはできぬぞ。その道理がわか
  るまでは、入門を許すことはできんな」


 アリストテレスの『ニコマコス倫理学』には、こんなことが述べられていま
 す。
 「轡(くつわ)、手綱の類をつくるのは馬術のためであり、馬術は兵法のた
  めにあり、かくてより高い目的へと向かう・・・」

 つまり、どんなことでもより高い目的のためにあり、さらにそれさえ高次の
 目的のために存在しているということです。

 そして、最高の目的に至った段階では、もうその目的は他のものの役に立つ
 ためにあるのではなくて、そのためだけにあるということになるということ
 も言えるのかも知れません。

 私たちが、目指すところも、本当はそこにあるのでしょう。
 でも、つい私たちは、その最高の目的を忘れて、何か役にたつもの、今の自
 分に役に立つものに、こだわってしまうことも多いようです。

 もちろん、今はそれに一生懸命に取り組むことが大切でしょうが、それはよ
 り高い目的のためにあるということも忘れないようにしたいものです。

 たとえば、会社へ行っている人が、一生懸命仕事をがんばるのは、本当はよ
 り自分を高めたり、仕事を通じて社会に貢献するというより高い目的がある
 からなのではないでしょうか。
 そしてそれは、さらにより高次の段階にまで続く過程であるようです。

 でも、ただその過程にこだわると、出世や上司に認められるためだけに仕事
 をすることになってしまいます。
 確かに、それは自分にとって何かの役にたつのかも知れませんが、いつまで
 もその段階に留まっていれば、より大きな成長は望めないでしょう。

 また、そんなものの見方に慣れてしまうと、役に立たないことは意味のない
 ことだと思えてくるかも知れません。


 月を指さすとき、本当に注意を向ける必要があるのは、空に輝くお月さまで、
 指している指ではないのです。

 私たちが、この世界に生まれてきたのは、生きることによろこびを感じるた
 めなのではないでしょうか。
 これは、いろいろな考え方があると思いますが、私としてはそう考えた方が、
 より楽しく生きられる気がします。

 それは何の役にも立たないかもしれないし、意味もないと感じるかも知れま
 せん。
 でも、それこそが、その目的が最高で最大のものだということを証明してい
 るようですね。


 私たちは、何のために仕事をしなければならないのか、なぜ私がこんなこと
 そしなければならないのか、そんなことを考えてしまうときもあります。
 ときには、仕事が楽しくない、人生に意味を感じることができないと悩んで
 しまうこともあるでしょう。

 そんなときは、今、自分に与えられた仕事や役割は、もっともっと高次の目
 的に向かっていくためにあるのだ、と考えてみてください。
 それを楽しみ、一生懸命に打ち込むことが、いろんなことを学び、私たちが
 より大きく成長していくことになるのですよね。

 さあ、思いっきり仕事に向き合ってみましょう。
 うれしいこと、つらいこと、苦しいこと、いろいろ味わってみましょう。
 それが、私たちをより高いところへ導いてくれるのですから。

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【癒しのことば】Vol.253 2001/6/26        
 総発行部数:11.500部

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 「英雄とは、自分のできることをした人だ。
  凡人は自分のできることをせず、できもしないことをしようとする人だ」

       -- ロマン・ロラン(フランスの作家)--

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 インドのカルカッタで、生涯に渡って死に瀕している人や身寄りのない子供、
 老人、ハンセン病患者らへの救済活動を続けたマザー・テレサが、あるとき、
 国外のマスコミから、こんなインタビューを受けました。

 「こんなことをしているよりも、政府に働きかけた方がずっと能率がいいの
  ではないですか?」

 それに対してマザー・テレサは、ただこう答えたそうです。
 「私は、今目の前にいるひとりを救うのです。そして、次のひとりを救いま
  す。ただそれだけのことです」

 
 ともすれば私たちは、自分が担ぎきれないような荷物を持とうとしたり、行
 きたくもないところへ歩いていこうとしてしまいます。

 そんな立場だから、そうすることが正しいから、まわりがそう言うから・・・
 重い荷物をかつがなければならない理由は、きっといろいろ見つかるでしょ
 う。

 でも、それは誰かの期待であったり価値観であったりすることも多いのでは
 ないでしょうか。
 それを参考にするのはいいかも知れませんが、誰かの荷物を担いで、誰かが
 目指しているところへ進んで行っても、ただ疲れるだけです。

 また、
 「自分がこうでなければ、世の中のためにこれをしなければ・・・」
 誰にも頼まれもしないのにそんな重い荷物を一生懸命に担いでいる人もいる
 ようです。
 
 でもちょっと考えてみてください。
 背負いきれないような重い荷物を担いで、行きたくもない道を歩いていて、
 人生を楽しむことができるのでしょうか。

 人生を活き活きと生きている人や、成功している人に共通していることはた
 だひとつのようです。
 それは、
 「自分の好きなことを、楽しみながらやっている」
 ということです。

 端からは、あんな重い荷物を持って、わざわざ険しい道を歩いていかなくて
 もいいのにと思えるかも知れませんが、本人にとってはそれがとても楽しく
 感じられるのです。

 そして、楽しんでいるうちに、とても重い荷物を持つことができるようにな
 っていたり、とても高い山の天辺に登っていたりすることになっっていたと
 いうことのようです。

 もし、人生に疲れている人がいたとしたら、ちょっと肩の荷物を下ろしてみ
 てください。
 その荷物は、あなたにとって大きすぎるということはありませんか。
 そして、本当に行きたいところへ向かっていますか。

 
 自分にとってちょうどいいと感じる荷物を担いで、自分の行きたいところへ
 歩いていく。
 それこそが、私たちの成功や自己実現にとっていちばん大事なことなのでは
 ないでしょうか。

 ・・・私たちは、自分しか担げない荷物を背負って、自分しか行けないとこ
 ろへ行く道を楽しむために、今ここにいるのですから……

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【癒しのことば】Vol.252 2001/6/25        
 総発行部数:11.134部

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 「人間の弱さというものが、人生を究めるのに必要になってくることがしば
  しばあるのです」

      -- メーテルリンク(ベルギーの詩人・劇作家)--

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 はじめてダーツを投げてみた人が、的の真ん中を射止めることは、かなり難
 しいでしょう。

 最初は的まで届かなかったり、大きく外れてしまうことが多いかも知れませ
 ん。
 でも何度か投げているうちに、少しずつ力の入れ具合や、手を離すタイミン
 グがわかってきます。

 そして、いつかは的に当たるようになってくるでしょう。


 私たちが目指す目標も、うまくいく前には、多くのうまくいかないことを体
 験することになります。

 うまくいかないときは、その体験は失敗ではなくて成功のための「フィード
 バック」と考えることができるのではないでしょうか。

 「うまくいかない」方法を発見したわけですから、それだけ成功へ一歩前進
 したと受け止めるのです。

 これは、気休めのためのごまかしではなくて、人生とはそんなものなのです。
 うまくいったりいかなかったりするのが、この世の常です。
 その経験からいろいろなことを学び、より大きく成長していくことが大事な
 のではないでしょうか。

 ダーツを一度や二度外したからといって、自分には能力がないんだと責めた
 り、このダーツや的が良くないと文句を言う人はいないでしょう。
 あるいは、何度失敗し続けても、いつまでも同じ投げ方を繰り返す人もいな
 いのではないでしょうか。

 ところが多くの人は、人生の目標においては、そんなバカげたことをやって
 しまっているようです。
 
 なぜなら、うまくいかなかったことを直視するということは、今の自分が抱
 える問題点を知ることになったり、長い間に培ってきたものの考え方や信念
 を手放さなければならなくなるかも知れないからです。

 つまり自分に変化を起こす必要を予感するからではないでしょうか。
 どうも、人は自分が変わるよりは、自分を責めてその目標をあきらめたり、
 うまくいかない原因を環境のせいにしたりする方を選んでしまうようです。

 または、何度失敗してもそこから学ぼうとせずに、いつも同じ失敗を繰り返
 してしまう・・・

 でも事実を直視して、それを味わうことこそが私たちにとっては大事なこと
 なのです。
 不都合な事実から目をそむけたところで、それは消えないばかりか、いつま
 でも自分を小さなワクのなかや、苦しみのなかへ閉じこめておく原因にもな
 ってしまいます。


 人生は、うまくいったりいかなかったりが当たり前。
 何かにこだわったり変化を避けて苦しみを持ち続けるよりは、その当たり前 
 のことを受け入れて、よりよくなっていくことを選択する方が、ずっと楽な
 のではないでしょうか。
 
 思うようにいかないことを、思うようにしようとするから、苦しみが生まれ
 てくるようです。

 水に落ちてしまった場合は、何とか浮き上がろうともがけばもがくほど、沈
 んでいってしまいます。
 でも、ただ落ち着いて水を感じていれば、自然と浮かんでくるものです。

 だって人間の身体は、もともと水に浮かぶようになっているのですから。


 苦しいときこそ、自分の弱さをそのまま感じてみたり、握りしめているもの
 を手放してみたほうが、ずっと楽になるということが多いようですね。

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【癒しのことば】Vol.251 2001/6/22        
 総発行部数:10.786部

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 「貧乏には美徳などひそんではいません」

  -- ジョゼフ・マーフィー(アメリカの著作家・牧師)--

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 人生を望み通りに生きてみたい。
 夢を実現したい。
 成功を手にしたい。

 誰にでもそんな望みはあるはずですよね。
 そして、実際に自分の夢をどんどん実現し、充実した人生を送っている人た
 ちがいます。

 でも、その一方で、なかなか思うようにいかなくて、いつも苦しんでいる人
 たちもいるようです。

 この違いは、どこから生み出されるのでしょうか?


 たとえば、大工さんが家を建てるときのことを考えてみてください。
 こんな家を建てたいという設計図があったとすれば、それを完成するために、
 金槌やカンナなどの道具を使っていくことになります。

 そのときに、ふさわしい道具を正しく使わないと、いつまでたっても家は建
 たないですし、建ったとしてもかなり歪なものができてしまうでしょう。
 釘を打つときにドライバーを使ったり、極端に大きすぎたり小さすぎる金槌
 を使っていればうまくいきにくいのは当然のことですよね。

 必要なのは、ふさわしい道具を用意して、それを正しく使いこなすことのよ
 うです。

 そしてこれは、私たちの望をかなえようとするときにも同じことが言えるか
 も知れません。
 成功している人たちは、ちゃんと必要な道具を揃えて、それをきちんと使っ
 たからこそうまくいっているようですね。


 仮に、経済的に豊かになりたいという願望を持っている人がいたとします。
 ところが、その人の、心のなかに、
 「お金は汚いものだ」
 という思い込みがあったとしたらどうなるでしょうか。

 その人が、誠実に正しく生きようとすればするほど、お金とは無縁になって
 くるという結果になってしまうような気がします。

 なぜなら、「お金は汚いものだ」という道具を、一所懸命に「正しく生きよ
 う」という使い方をしようとしても、うまくいかないのは目に見えているか
 らです。

 きっと完成するのは、正しく生きている自分には、汚いお金はふさわしくな
 いという建物で、その人の現実としては、無意識にお金を遠ざけてしまうと
 いう結果を手に入れることになるでしょう。

 あるいは、「お金はいいものだ」という道具を持っていたとしても、「お金
 というものは楽して得ることはできない」という使い方をすれば、いつもお
 金を稼いでいる仕事に対して、苦痛を感じてしまうかも知れません。

 複雑なケースになると、「お金は大切なものだ」という道具を持っている人
 が同時に「時間は大切なものだ」という道具も同時に持っていて、それが道
 具箱のなかで一緒になってしまうこともあるようです。

 そしてその人が、「忙しくて時間が足りない」という生き方をしていると、
 知らぬ間に「忙しくてお金も足りない」という家を建ててしまい、いつも多
 忙でお金もないという現実を引き寄せてしまうかもしれません。


 ・・・そう、望みをかなえるための道具とは、私たちの「思い込み」、使い
 方とは「生き方」や「信念」ということのようです。

 これは、もちろんお金のことだけではなくて、もっとさまざまな夢や目標に
 ついても当てはまるもののようですね。

 もし、あなたがうまく願望をかなえることができていなかったり、思うよう
 に生きることができないでいるとしたら、一度、自分の道具箱を調べてみて
 もいいかも知れませんね。

 ちゃんとあなたの望みにふさわしい道具が揃っていますか。
 そして、それをうまく使っていますか。
 ちょっとそれを変えてみるだけで、大きな違いが生まれてくることも多いよ
 うですよ。


 ・・・お金に限って言えば、「すばらしいお金」という道具を「人の役にた
 つ」や「仕事を通して成長しながら」という使い方をして、豊かで楽しい家
 を建てることができれば最高ですよね。

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【癒しのことば】Vol.250 2001/6/21        
 総発行部数:10.668部

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 「人間は、毎日生まれ変わる」

     -- ジャン・コクトー(フランスの詩人・映画監督)--

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 誰かに、嫌なことを言われた。
 仕事でついついミスをしてしまった。
 信じていた人に裏切られた。

 そんなことがあった日は、夜、寝床に入っても、そのことばかりが思い出さ
 れて、なかなか寝つけないものですね。
 そればかりか、だんだん昔に味わった嫌な経験や悔しかった思い出も、頭の
 なかにどんどん浮かんでくるかも知れません。

 そしてますます胸が痛んで、眠れなくなったり、疲れてきたりしてしまいま
 す。
 そんな経験はありませんか?

 そんなときには、こんな気分転換の方法を試してみてはいかがでしょうか。
 部屋が散らかっていれば、掃除をしてキレイにした方が気持ちが落ち着きま
 す。
 頭のなかも嫌なことやストレスが散らかっていれば、大掃除してすっきりと
 してみるのです。
 

 これは、立ったままや座ったままでもできますが、寝床のなかで横になりな
 がらの方が楽にできると思います。

 まず、目を閉じて少し心を落ち着かせましょう。
 軽く深呼吸してみてもいいかも知れません。

 そして、おでこの部分に、左右どちらの手でもいいですから、自分の手のひ
 らを当ててみるのです。
 もう一方の手を後頭部(ちょうどおでこの裏側のあたり)に当ててみてもい
 いでしょう。

 そのまま楽な呼吸を続けながら、嫌なことを経験した場面をもう一度思い出
 してみるのです。
 ひとつの場面だけでなく、今、思い浮かぶ嫌な場面をいくつでもみてみてく
 ださい。

 どうですか?
 おでこに手を当てていれば、何となく守られているような感じがして、嫌な
 場面を思い出しても、それほどつらくはないのではないでしょうか。

 どうしても、その場面を思い出すのが嫌だという場合は、そのまま次のステ
 ップに進んでも結構です。


 次に、頭のなかでこんなイメージをしてみます。
 自分の頭から胸のところを通って、ずっと下の方まで一本のパイプがありま
 す。
 先の方は、地下深くまで繋がっていて、もう見えません。
 そして、このパイプは、強力な掃除機のホースのようなもので、なんでも吸
 い取ってしまいます。

 このパイプを使って、自分の頭や胸のなかにある「嫌な感じ」とか「不安感」
 「イライラした気分」あるいは、「疲れた感じ」などを、どんどん流してい
 くのです。

 これを自分の内側が空っぽになるまで続けます。
 パイプがイメージしにくい人は、たとえば水洗便所に流すとか、自分なりに
 楽しめる方法を考えてみてくださいね。

 するとどうでしょうか。
 スッキリとした気分となって、もう嫌なことなど、どうでもいいやという気
 分にはなってきませんか。

 こんな簡単な方法ですが、ストレスを解消し、心の平安を取り戻すためには
 驚くほど効果があるようです。


 さあ、キレイに片づいた部屋でぐっすり眠りましょう。
 そして、朝が来れば、また新しい自分で、このワクワクする世界を楽しんで
 いきましょうね。

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【癒しのことば】Vol.249 2001/6/20        
 総発行部数:10.639部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
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 「本当の喜びは、内なる導きに従って行動し、自分の真の姿を認めることか
  ら生まれます」

     -- サネヤ・ロウマン(アメリカのチャネラー)--

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 何かをやっていて、うまくいきそうだと思えたときに、無意識のうちにそれ
 を台なしにしてしまうような行動を取ってしまう人がいます。

 それも何度も何度も、同じようなことを繰り返してしまうのです。

 ひょっとしたら、そんな人たちは、どこかで「成功」するということを恐れ
 ているのかも知れません。

 その理由のひとつは、「成功」すると、今の自分のままでいられないと思っ
 てしまうからということのようです。
 いくら良くなるためといっても、「成功」が自分にとって未知の領域ならば、
 本能的に恐怖を感じてしまうのです。

 「自分は、どうせ何をやってもうまくいかないさ」
 と思い込んでいる人にとっては、現状が不満だらけでも、今のままの方が気
 楽なのかも知れません。

 それに「成功」してしまうと、
 「そのときがくれば、自分に変化を起こして『成功』するんだ」
 ということで、今の自分に変化を起こさないでいる言い訳ができなくなって
 しまいますから。

 確かに、その人にとっては、仕事は忙しくて時間がないでしょうし、お金の
 余裕もないかも知れません。
 それに、まわりが反対していることもあるでしょうし、その分野で「成功」
 するためには、かなりの勉強や鍛錬が必要で躊躇しているのかも知れません。

 自分が「成功」するのが難しい理由はたくさん存在するでしょう。
 でも、自分が「成功」できる理由を考えはじめない限り、いつまでたっても
 人生に「変化」を起こすことはできないのではないでしょうか。

 そして、「変化」を恐れている限り同じ場所から動くことはできず、いつま
 でも、不満を感じながら生きていかなければなりません。


 私たちにとって本当の「成功」とは、何かをやってみた「結果」ではなくて、
 その「過程」のなかにこそあるのではないでしょうか。
 
 人生に本当のよろこびをもたらすのは、「結果」を気にせず、ときには冒険
 をしたとしても、より高い望みに向かって進んでいく瞬間のようです。

 前に向かって進んでいる限りは、「失敗」や「挫折」は私たちに、「強さ」
 や「厚み」を与えてくれるものと受け取ることができるのです。


 今日からは「成功」を恐れずに、一歩を踏み出してみてください。
 自分の望むところへ進んでいくために「変化」を起こすのです。
 
 その「変化」を楽しむことこそが、私たちが本当に生きているということな
 のでしょうね。

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【癒しのことば】Vol.248 2001/6/19        
 総発行部数:10.600部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「人生とは、自己を最大限に表現し、それによって満足感を得るために与え
  られた場です」

 -- テリー・コール・ウィッタカー(アメリカのカウンセラー)--

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 今に不満を感じていたり、悩みを抱えている人は、しなくてもいいふたつの
 苦労をしていることが多いようです。

 ひとつは『持ち越し苦労』、もうひとつは『取り越し苦労』です。

 『持ち越し苦労』とは、過去のことにこだわって、
 「あのとき何でこうしなかったのだろう……」
 「何であんなことをしてしまったんだ……」
 と、いつまでも思い悩んでいることです。

 そして、
 『取り越し苦労』は、
 「失敗したらどうしよう……」
 「それをしたら、今あるものを失うかも知れない・・・」
 と、ものごとの結果も見えぬうちからいろいろ思い煩うことです。

 でも、この苦労は本当は過去や未来が問題なのではないもののようですね。

 たとえば、どんなに過去に大きな失敗を経験していようが、これからはじめ
 ようと思っていることが、どれだけ大きなリスクがあろうが、今の状況が充
 実していれば、あまり気にはならないものです。

 今を楽しんでいる人にとっては、たとえ過去にどんなに大きな失敗をしてい
 たとしても、
 「そんなことも、あったなぁ。今となれば、貴重な体験だ」
 と思えるものです。

 そして、何か新しいことにチャレンジするときも、リスクを計算するよりは、
 ワクワクしながらそれを楽しむことに意識が向くでしょう。

 多くの人は、自分の問題の原因が過去の失敗にあったり、将来の不安にある
 ものだと考えているようです。
 しかし本当のところは、どんなときにも問題は『今』にあるもののようです
 ね。

 何が問題なのかって?

 それは、私たちのものの見方にあるようです。
 「失敗」と「学び」
 「不安」と「ワクワク」
 これらは本当は、同じものなのかも知れません。

 コインの裏表のように、ただ私たちがどちらの面を選んで見ているかという
 違いだけということでしょうね。

 そして、私たちが「失敗」や「不安」を見ているときには、何か変化の予感
 があるときなのかも知れません。

 私たちは、たとえよりよくなる変化でも、慣れ親しんだ現状を変えることに
 は、かなりの恐怖を感じるもののようです。
 今の自分にいくら不満があっても、それを変えようとすると、無意識のうち
 に私たちは、「このままでいいんだ」と抵抗していることが多いようです。

 だとしたら、そんなときこそが、私たちが成長するチャンスなのかも知れま
 せん。

 今日から、
 『持ち越し苦労』の代わりに、「その経験からどんなことを学ぶことができ
 たか」を、
 『取り越し苦労』の代わりに、「どれだけワクワクしながらチャレンジでき
 るか」を、選んでみてはいかがでしょうか。

 さあ、どんなものが見えてきましたか。
 そして、どれだけ大きく私たちは、成長していけるのでしょうか。

 それこそが、「今」を楽しみ、自分自身を生きるということなのではないで
 しょうか。

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【癒しのことば】Vol.247 2001/6/18        
 総発行部数:10.529部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「人生はどこまでも生かされる人生であっちゃいけない。
  生きる人生でなきゃいけない」

                       -- 中村天風 --

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 私たちは、さまざまな状況や場所によって、いろいろな役割を演じている役
 者のようなものです。

 ある人は、子どもの前では父親であり、妻の前では夫です。
 また、自分の両親の前では子どもでありますし、会社へ行けば何人もの部下
 を指揮する立場かも知れません。

 そして、どんな役割にも「義務」が存在するのも確かなようです。

 父親だから、夫だから、子どもだから、社長だから……
 あるいは、男だから、女だから、長男だから、日本人だから……

 その役割において、当然果たさなければならない「義務」もあるでしょう。
 でも、それが、
 「……だから、こうでなければならない」 
 という思い込みであり、いろいろな苦悩の原因になっているということも多
 いようですね。

 たとえば、本当は自分としてはしたくないことでも、
 「……だから、しなければならない」
 という思い込みからの行動を取った場合はどうなるでしょう。

 その結果が、失敗に終わったとしたら、
 「本当は、自分が……でなければ、したくなかったのに……」
 と後悔の念や、被害者意識を持つことになってしまいます。

 また、それが成功したとしても、
 「……として、当然の義務を果たしただけだ」
 と、まるで自分とは別の……という誰かがいて、その人ががんばった結果
 だとしか受け取ることができないかも知れません。

 さらに、
 「……だから、これはしてはいけない」
 という思い込みも、私たちの成長を制限するもののようです。

 「男だから、台所へ入ってはいけない」
 「長女だから、しっかりしていなくてはならない」

 という思い込みが、私たちの大きな楽しみを奪っていたり、重荷になってい
 ることも多いようですね。


 本当に、大事にしなくてはならないものは、
 「その『役割』だから、こうしなくてはならない」
 という思い込みではなくて、
 「『自分』が、やるべきだと思うから、やってみる」
 ということのようです。

 この考えは、ある人たちからは、受け入れ難いと感じられるものかも知れま
 せん。
 「だって、その立場として、当然果たさなければならない義務があるだろう」
 「その立場なら、これはしてはいけないだろう」
 そう思う人も多いでしょう。
 
 でも、ちょっと立ち止まって、考えてみてください。
 それは、誰の「思い込み」なのでしょう。
 誰が決めた「義務」なのでしょう。

 本当は、私たちが、ある「役割」を演じるときには、その役を楽しむために
 そこにいるのではないでしょうか。
 だとしたら、なぜ自分が楽しみたいように、楽しまないのでしょうか。

 振り返ってみてください。
 私たちが何かをやってみて、楽しめたり、うまくいくとか失敗するとかに関
 係なく充実感を持つときは、いつも自分が「したいからする」という選択を
 したときなのではないでしょうか。

 そして、楽しくなかったり、自分が被害者のように感じたのは、たいてい義
 務感や役割感からそれをしたときなのではないでしょうか。

 
 思い出してください。
 あなたが、この世界に生まれてきたのは、正しく「役割」を演じるためでは
 なくて、生きることを楽しむためでしたよね。

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【癒しのことば】Vol.246 2001/6/15        
 総発行部数:10.116部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「あるのは目標だけだ。道はない。我々が道と呼んでいるのは、ためらいに
  ほかならない」

              -- カフカ(オーストリアの作家)--

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 明和8年(西暦1771年)の3月4日、医師の杉田玄白は知人の前野良沢ら
 と千住の小塚原で行われた死刑囚の腑分け(解剖)を見学する機会を持つこ
 とができました。

 杉田らは、その少し前、長崎でオランダからもたらされた人体解剖書『ター
 ヘル・アナトミア』を入手していました。
 ところが、そのなかに描かれている人体解剖図が、当時の日本の医者の間で
 考えられていたものと大きく違っており、当惑していたのでした。

 そこで北町奉行所に、医学の研究のために死刑囚の解剖をしたいと申し出、
 それが許可されたのでした。

 その結果、杉田らは、頭をガツンと殴られたような衝撃を受けることになり
 ます。
 開かれた人体の構造は、『ターヘル・アナトミア』に描かれていたとおりだ
 ったばかりか、腑分けした内臓の図も寸分も違わなかったのです。

 「何と恥ずべきことだ・・・
  我々は、人の身体もちゃんと知らぬまま治療を続けてきたというのか」
 杉田らは深く反省し、その場で『ターヘル・アナトミア』を日本語に翻訳し、
 多くの医師に読んでもらおうと決心したのでした。

 早速、翌日に数人の有志が集まり翻訳をスタートさせることになりました。

 しかし、この作業は困難を極めることが予想されました。
 何しろメンバーのなかには、オランダ語に通じているものがひとりもいない
 ばかりか、『ターヘル・アナトミア』には、辞書にも載っていないような医
 学専門語がほとんどを占めていたのでした。

 さらに、このとき杉田は38歳、良沢に至ってはは49歳。
 未知の世界に飛び込むには、もう若くはない年齢ですし、医師としての仕事
 も多忙を極めていました。
 それに、この本が翻訳されたとしても、東洋医学の五臓六腑説が信じられて
 いる日本の医師たちに受け入れられるかどうかの保証もないのです。

 まさに「ないないづくし」でしたが、杉田らは、ただこの本を多くの医師に
 読んでもらい、正確な知識を持って病に苦しむ人たちを救って欲しいという
 目標だけを頼りに、前に進んでいきました。

 単語ひとつを訳すにも何時間も、ときには何日もかかるという気の遠くなる
 ような作業の末、約4年後にこの日本初の人体解剖書『解体新書』が完成す
 ることになったのです。

 この杉田らの努力の結晶の翻訳書が果たした役割は大きく、これより日本の
 医学界に蘭法が普及し、また医学以外の蘭学も広まっていくことになります。

 
 私たちは、きっとこの世界で自分にしかできない何かを達成するために、生
 まれてきたのでしょう。
 誰でも、さまざまなものとの出会いで杉田玄白のように、心のうずきを感じ
 ることがあったはずです。
 
 そんなに大きなことでないとしても、
 「これだけはやりたい」
 ということがあるはずです。
 
 もし、そんな心のうずきなど感じたことがないという人がいたら、これから
 出会うか、出会っていたのに気づかなかったかではないでしょうか。

 さらに、そんな夢や目標があったとしても、つい「ない」ということに目が
 いってしまうことも多いようですね。

 「やりたいことなんてないよ」
 「もう若くないから……」
 「私には、そんな能力はないよ」
 「時間も、お金もないんだ」
 「それに意味があるかどうかわからない……」

 そして、夢をかなえたいと思いながら、いつまでもそこへ向かって進んでい
 こうとはしないのです。

 でも、そんな考え方やものの見方こそが、私たちを夢に向かって突き進んで
 いくことを妨げているのかも知れませんよ。

 もういちど、自分の心のうずきを感じてみてください。
 そして、それを大事にしてあげてくださいね。


 ・・・あなたの夢に向かって歩いてきましょうよ。

 本当に私たちがいつも持っている必要のあるものは、「ない」ということで
 はなくて、「夢」や「目標」、ただそれだけなのではないでしょうか。

 それ以外は、何もいりません。
 「夢」かなえるために必要なものは、すべて私たちのなかにあるのですから。

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【癒しのことば】Vol.245 2001/6/14        
 総発行部数:10.084部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
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 「ひとりひとりは、いまだかつてこの世に存在しなかった独自の存在である。
  したがって、自分にしか果たせない使命を持って、この世に存在している
  のだ。
  もし同じ存在があったとしたら、この世に私が今いる必要はない」

       -- マルチン・ブーバー(イスラエルの哲学者)--

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 私たちは、普段、足の小指の存在など気にもしないで歩いていますよね。

 でも、その足の小指をどこかにぶつけて、痛みを感じたとしたら、急にその
 存在を意識することになるのではないでしょうか。
 ケガでもしようものなら、歩く度に痛みが走り、いつも足の小指のことが気
 になってしまうかも知れません。

 私たちが「自分」という存在を意識するときも、同じではないのでしょうか。

 人間関係で悩む。
 自己嫌悪や罪悪感を感じる。
 自分の将来のことを不安に思う。

 そんなときには、「自分」がどこかにぶつかって、痛みを感じているのかも
 知れません。
 傷ついて、早く癒してくれるのを待っているのかも知れません。

 「自分」とは、今、ここにいる私たちという存在です。
 それ以上でも、それ以下でもないし、世界中のどこを探しても、それ以外に
 はみつかりはしません。

 いま笑い、泣き、よろこび、悲しんでいる。
 いいこともあれば、嫌なこともある。
 そんな存在こそが、「自分」なのです。

 そして、健康なときには、そんな「自分」の存在など意識もせずに、ただこ
 の世界を楽しんでいくことができるのです。
 「自分」は、「自分」だから、そのままでしか生きることはできないのです。

 ところが私たちは、「自分」の道を歩かずに、他の道を歩こうとします。
 「自分」を生きずに、誰か他のものになろうとしてしまうのです。

 他の人と「自分」を比べてみたり、他と競争したりして、本当の自分を生き
 ることをしようとしないのです。

 あるいは、どこかに「本当の自分」がいるはずだと、今の自分を否定したり
 することもあるでしょう。

 そんなときには、「自分」が痛みを感じて、悲鳴をあげるのではないでしょ
 うか。
 何かに気づいてくれと、私たちにメッセージを送るのではないでしょうか。

 
 私たちの心のなかの声は、いつも「自分」の夢や生きる目的を語っているよ
 うです。
 本当に自分自身を生きるときにこそ、私たちはその声に従うことができるの
 です。

 私たちは、ひとりひとりがかけがえのないユニークな存在なのです。
 そして、この世界が私たちをサポートするに値する存在だと認めているから
 こそ、今ここにいるのではないでしょうか。

 その事実を信じてみましょう。
 そして、ただ自分自身を楽しんでみましょうよ。

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【癒しのことば】Vol.244 2001/6/13        
 総発行部数:10.041部

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 「美しいものを見つける為に私たちは世界中を旅行するが、自らも美しいも
  のを携えて行かねば、それは見つからないだろう」

               -- エマーソン --

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 生身の身体を持っている私たちは、目の前に壁があれば、前に進むことはで
 きませんし、ときにはころんでケガをしたり、疲れ切ってしまうこともある
 でしょう。

 でも、だからといって、前に進むことをあきらめることはないですよね。

 どんな大きな壁だって、どこかに回り道はみつかるはずですし、がんばって
 乗り越えていくこともできるでしょう。
 もし、自分の手に負えないような壁なら、誰かの助けを求めてもいいですし、
 遠回りになったとしても、別の道を通ることもできます。

 ケガをしたり疲れたら、しばらく休息を取って、元気になるのを待てばいい
 のです。
 そして今度は、ケガをしないように気をつけたり、疲れすぎないように歩き
 方を工夫して進んでいきます。

 そして、私たちは、そのたびに一回り大きくなって、今度はもっと上手く壁
 を乗り越えたり、ケガをしないようにすることができるのです。


 私たちが人生で出会う障害や悩みなども同じことかも知れません。

 どんな大きな障害に出会おうとも、どんなに苦しくても、かならず乗り越え
 ていくことができますし、そこから何かを学ぶことができるのです。

 ところが、ときとして私たちは、大きな困難に出会うと、もうどうしようも
 ないと、頭を抱えてしまいます。
 人によっては、目の前の壁をなんとかしようと、一生懸命に押し続けたり、
 ケガをして足が動かなくても、とにかく前に進もうとして、倒れてしまった
 りすることもあるようです。

 そして、うまくいかないと、一層深刻に悩んでしまうのです。

 そんなときには、ちょっと考えてみてください。
 その苦しみの原因は、壁やケガにあるのではなくて、私たちの、
 「こうしなければならない」
 という思いこみなのではないでしょうか。

 これは、まるで大きな川のなかで、小さな杭に引っかかって、どこへも行け
 ないと苦しんでいるようなもののようです。
 なかには、自分から、しっかりと杭にしがみついている場合もあるようです
 ね。

 その杭から、自分を外してやれば、私たちは自由にどこへでも流れていくこ
 とができるのですが、こだわりがあるとなかなかそれには気がつかないので
 す。

 そして、一生懸命がんばってしまうのです。


 ひょっとしたら、その壁やケガという障害さえ、
 「こうでなければならない」
 「こうあるべきだ」
 という、私たちのこだわりが生み出しているのかも知れません。
 
 「道は平坦で歩きやすくなければならない」
 と思えば、ちょっとした地面の出っ張りも障害物と見えてきます。
 「ケガをすべきではない」
 と考えていれば、自分がころんでケガをしたことに罪悪感さえ感じるかも知
 れません。

 本当は、この世界には、
 「こうでなければならない」
 ということなどないのでしょう。

 壁はあってもいいものだと思えば、ロッククライマーのように、けっして大
 きな壁でも障害物とは見えず、かえってそれを乗り越えることに楽しみさえ
 感じることができます。

 ケガはつきものだと思えば、少々の冒険にも楽しみながら立ち向かうことが
 できるのではないでしょうか。


 できれば、
 「こうでなければならない」
 の代わりに、
 「こうであったらいいし、そうでなくてもまたいい」
 という考え方を持ってみてはいかがでしょうか。

 そう思って、この世界を眺めてみれば、どんなことからだって苦しみのかわ
 りに、楽しみをみつけることができるのです。

 そして、きっと私たちの人生の本質が見えてくるでしょう。

 それは、よろこびに満ちて、楽しみながら私たちが大きくなっていくために
 あるのだということかも知れませんね。

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【癒しのことば】Vol.243 2001/6/12        
 総発行部数:10.021部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「人生を幸福にするためには、日常の瑣事を愛さなければならない」

               -- 芥川龍之介 --

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 いい絵を描くためには、理論を学ぶよりも、すばらしい絵を、たくさん見る
 ことからはじめた方が上達が早いそうです。

 料理が上手くなりたかったら、料理の本を読んだり、料理学校へ通うよりも、
 まず美味しいものをいろいろと食べてみる方がいいようですね。

 自分が、こんな絵を描きたい、こういう料理を作ってみたいということが見
 えてくれば、そのために必要なものがわかってきます。
 そして、そのために学ぶべきことも見えてくるのです。


 これは、人生についても同じことが言えるのではないでしょうか。

 自分がこんなことをしたい、あんな人になりたいという目的をみつけ、それ
 に向かって必要なものを身につけながら進んでいく。

 これこそが自己実現と呼ばれるものですし、その過程でのいろいろな体験を
 楽しむことが、幸福になるということなのかも知れません。

 ところが、
 「私は生きるのが下手だ、もっと上手くなりたい・・・」
 と思っている人に限って、自分がどんなときによろこびを感じるのか、何を
 しているときが楽しいのかということをわかろうとするよりは、理論や技術
 を一生懸命に学ぼうとするようです。

 もちろん、上手く生きるための考え方や、方法を知ることも大切なのでしょ
 う。
 確かに、いろいろな本を読んだり、勉強会や講演会に行ってみると、そのと
 きは、こういうふうに生きればいいんだ、と元気がでてきます。
 でも、しばらくするとまた、どうすればいいのかわからないと迷ってしまう
 ことも多いようですね。

 これは、自分がどこへ行きたいのかもわからないのに、性能のいい自動車を
 手に入れたようなものかも知れません。
 いくらスピードが出るように自動車を整備しても、運転技術を磨いても、自
 分がどこへ行きたいのかがわからなければ、宝の持ち腐れです。

 世間がいいと言うところを目的地にしてみても、走りながら楽しみを感じら
 れないとしたら、そこへ辿りついても本当の満足は得られないでしょう。
 誰かに運転手になってもらっても、本当に自分が目指すところへ連れていっ
 てくれるかどうかはわかりません。

 やはり、本当に人生を幸福に生きるためには、自分がどこへ行きたいのかと
 いうことを知る必要があるようです。

 そして、それを知るためのヒントは、誰かに教えてもらうものではなく、ど
 こか他のところではなく、いつも自分のなかにあるのです。
 
 自分が今いる場所で、いまやっている仕事や人間関係。
 または、自分が興味を感じることをはじめてみる。
 
 そんななかで、ふと感じる、
 「ちょっとした、いい感じ」
 を大切にしてみるのがいいようです。

 人の顔がみな違うように、よろこびを感じることや、やっていて楽しいこと
 はそれぞれ違うのです。

 「ちょっとした、いい感じ」を愛することを大切にしていれば、今までは灰
 色に見ていた世界が、さまざまなカラーに彩られた、すばらしい風景に見え
 てくるでしょう。
 そして、そんななかから自分が本当にやりたいことがみつかるのではないで
 しょうか。

 幸せのタネは、あれこれ考えることよりも、ただ生きることを楽しんでいる
 ときにこそ手に入るようですね。

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【癒しのことば】Vol.242 2001/6/11        
 総発行部数:10.012部

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 「神があるかないかはわからない。
  しかし神がある方に賭けたら人生はよろこびに満ち、ない方に賭けたら悲
  惨である。
  だから、ある方に賭けてみる方がずっといい」

             -- パスカル(フランスの哲学者)--

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 江戸時代の儒学者に広瀬淡窓という人がいます。

 豊後の国(今の大分県)の名家の長男に生まれ、小さな頃から学問を好んだ
 と伝えられています。

 淡窓は、24歳のときに、
 「人材を教育するのは善の大なるものなり」
 と、人を教えるのが自分の天職だと考えるようになりました。

 でも淡窓は、幼い頃からとても病弱だったうえに、視力も弱かったというこ
 とです。
 一年のうちをほとんど病床ですごしていたといわれていますので、普通なら
 とても学者としてやっていけそうもありません。

 それでも淡窓は、意を決して家督を弟に譲り、「咸宜園(かんぎえん)」と
 いう私塾を開きました。

 そして、情熱をもって教育に当たり、その独特の教育や学得が広く日本国中
 に知れ渡り、生涯に4600人以上の門弟を教えたということです。

 この門下生からは、幕末から明治時代にかけて活躍した、高野長英や大村益
 二郎らが羽ばたいていくことになります。

 淡窓の残した日記は、『万善簿』と呼ばれています。
 淡窓は、自分の一日を振り返って、今日は善いことをしたと思える日には、
 白丸をつけ、そうでなければ黒丸をつけていったのです。
 
 そして、この白丸と黒丸の差が1万個にしようという目標を立てていました。
 それが『万善簿』の名前の由来です。

 ちょっと考えてみても、1万個といえば、仮に白丸ばかりをつけていったと
 してもざっと28年はかかります。
 ましてや病弱の淡窓にとっては、さぞかし大変なことだっただろうと思われ
 ます。

 ところが淡窓は、かえってこの日記をつけることを励みにがんばり、75歳
 で亡くなったときには、その差が1万6千個にもなっていたということです。


 きっと淡窓は、この世界を、
 「できる」
 という目でみていたのでしょうね。

 そんな目で見ていれば病弱な身体も、けっしてハンディとは見えませんし、
 1万個という大きな数字も、自分を奮い立たせてくれる努力目標と思えてく
 るのでしょうね。

 
 ときに私たちは、やってもみないうちから、
 「できるか、できないか」
 と悩むことがあります。

 どちらを選ぶこともできますが、
 「できる」
 を選べば、どんな大きな目標だって必ず到達できる確信が湧いてきます。
 
 でも、
 「できない」を選べば、ちょっとしたことも大きな障害に見えて、とても目
 標なんかに辿りつけるわけがないと思えてくるのです。

 同じように、
 「これは私の天職か、そうでないか」
 「これをやることが正しいか、間違っているか」
 「この世界は楽しいか、苦しみに満ちているか」
 と考えてしまうこともあります。

 でも、やってもみないうちから、そんなことで悩んでいても仕方ありません。

 どうせなら、
 「こうだったらいいか、そうでないほうがいいか」
 と考えるクセをつけてみてはいかがでしょうか。

 たとえば、
 「できたほうがいいのか、そうでないほうがいいのか」
 「天職であるほうがいいのか、そうでないほうがいいのか」

 私たちはどちらでも、選べるのですよ。

 さて、
 「この世界は、楽しいほうがいいのか、苦しみにみちているのがいいのか」
 それを選んでいるのは、自分自身ですよね。

 あなたは、どちらの世界を生きていると思いますか?

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【癒しのことば】Vol.241 2001/6/8        
   総発行部数:9853部

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 「愛は与えることによって成長する。
  人に贈ることができるのは、自分が持っている愛だけだ。
  愛を持ち続けるには、愛を与えるしかない」

        -- エルバート・ハバード (アメリカの教育家)--

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 ある刑務所の看守が、ひとりの囚人を受け持つことになりました。
 特別重要な囚人だから、しっかりと見張るようにと命令されたのでした。

 看守は毎日、独房のなかの囚人を見張ります。
 なにしろ特別な囚人です。
 逃がしたら大変ですから、看守は囚人には、なるべく自由な時間を与えたく
 はありません。

 看守には、ちょっとした仕草が逃げ出そうとたくらんでいるようにも見えま
 すし、囚人が窓から外を眺めていれば、仲間に合図を送っているようにも思
 えます。

 看守は、夜、寝ているときにも目を離してはならないと思い、とうとう独房
 のなかで眠ることにしました。

 ひとときも気を許してはならないのです。
 どんなことがあっても大事な囚人を、いつも見張っていなければならないの
 です。

 やがて疲れ果てた看守は、囚人を見ながら、ふと思うようになりました。
 「あいつと私、本当はどちらが囚人なのだろう・・・」


 理想的な人間関係は、相手をただありのままに愛し、支えあうことができる
 関係ではないでしょうか。
 相手を信頼し、いろいろな経験を分かち合いながら、お互いの人生の目的地
 に向かってに協力しながら進んでいくことができる関係です。

 でも、多くの人は人間関係で悩みを抱えています。
 特に、愛する人との関係でストレスを感じていることが多いようです。

 その原因のひとつは、相手を「所有」しようとすることにあるのではないで
 しょうか。
 私たちは、愛する人を、自分だけのものにしたいという強い欲求を持ってい
 るようです。

 相手を大事だと思えば思うほど、その人を失いはしまいかと恐れが湧いてき
 て、相手の自由を束縛して、自分の望むように変えようとします。
 そして、相手が自分の思い通りにならないと、さらに相手にしがみついて
 「所有」しようとするのです。

 ところが、誰かを「所有」しようとすることは、自分が「所有」されてしま
 うことになるようです。
 つまり、相手に依存してしまうことになります。

 そんな関係では、幸せを感じるカギは、自分ではなく相手のなかにあること
 になってしまいます。
 これでは、本当のいい関係ということはできませんよね。

 本当の『愛』は、相手を信頼するということから生まれるものなのではない
 でしょうか。
 誰かを信頼し、自由を与えるときには、必ずその人は、もっと大きな信頼と
 尊敬を持って迎えてくれるのです。

 相手をあるがままに受け入れ、『愛』を与えることができれば、さらに大き
 な『愛』に包まれるようになります。

 お互いが自由で、それぞれの道を、支え合いながら歩いていく関係を楽しむ
 ことができるようになるのです。


 ひょっとしたら、その『愛』が、相手が自分の望むように変わってくれたり、
 いつも自分の側にいてくれるということではないかも知れません。

 だけど、私たちはもっと大きな『愛』を得ることができるのです。
 もう看守ではなくてもいいのです。
 私たちは、本当に自由で、自分でいて、この世界を生きることを楽しむこと
 ができるようになるのです。

 ……それこそが、本当に『愛』を与えるということなのではないでしょうか。

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【癒しのことば】Vol.240 2001/6/7        
   総発行部数:9829部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「私は生きることに夢中だ。
  人生の変化、色、様々な動きを愛している。
  話ができること、見えること、音が聞こえること、歩けること、音楽や絵
  画を楽しめること、それは全くの奇跡だ」

-- アルトゥール・ルービンシュタイン (ドイツのピアニスト)--

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 どんなに高くて、美しい景観の山ばかりだったとしても、毎回ケーブルカー
 やロープウェイなどで登るのなら、すぐに飽きてしまって、何度も登ろうと
 いう気にはならないかも知れません。

 でも、自分の足で登るのなら、ひとつの山へ登ると、今度はまた違った山へ、
 もっと高い山へと飽きることなく登り続けることができます。

 一歩一歩踏みしめながら歩いていると、ただ足に伝わる山の感触や、鳥の声、
 まわりの景色を楽しむことができます。

 そんなときには、
 「本当に頂上へたどり着くことができるのだろうか・・・」
 などと先の心配など湧いてこないはずですし、もし湧いてきたとしても、す
 ぐにどこかへ行ってしまいます。

 だって今は、ただ登っていくだけなのですから。

 また、
 「しまった、もっと早く登りはじめればよかった・・・」
 と、過ぎ去ったことを悔やんでいたとしても、今はただ登るだけ。
 すぐにそんなことは忘れてしまうでしょう。

 道が険しくても、障害物があっても、ただ何とか乗り越えるだけです。
 疲れたら、ちょっと休んで、また頂上に向かって歩きはじめるだけです。

 頂上に到着すれば、大きな充実感を感じます。
 今まで登ってきた道を振り返れば、それは私たちの成長の奇蹟なのです。

 そして、それは自分がその山へ、自分の足で登るということを選んだからこ
 そ得られたことなのです。

 
 もし、何か将来の不安を感じていたり、過去を悔やんでいるとしたら、ちょ
 っと考えてみてください。
 あなたは、本当に自分の足で、自分の人生を歩いているのでしょうか。

 朝起きたときに、
 「さあ、今日はこれをやるぞ!」
 というものがあるでしょうか。

 それとも、
 「何をやればいいのかな?」
 と思っていたり、何となく毎日を過ごしているのでしょうか。

 ケーブルカーから、世界を眺めるのも、楽しいでしょう。
 でも、本当に充実した人生は、自分の足で歩いていく先にこそみつかるので
 はないのでしょうか。

 
 まずは自分がどんな山へ登りたいかを考えてみましょう。
 いつかは必ずその山の頂上に登ることができる自分の足を信頼してみましょ
 うね。

 そして後は、ただ自分の足で登ることを楽しむだけなのです。
 きっと、そのために私たちは、この世界に生まれてきたのですよね。

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【癒しのことば】Vol.239 2001/6/6        
   総発行部数:9733部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「私の人生は、なんてすばらしかったのでしょう。
  ただ、そのことにもっと早く気づけばよかったのです」

            -- コレット --

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 「舌切り雀」というおとぎ話では、雀をかわいがっていた優しいおじいさん
 が、雀のお宿でもてなしを受け、おみやげに小さなつづらをもらって帰りま
 す。

 おじいさんがそのつづらを開けてみると、なかには金銀、綾錦、大判小判が
 ぎっしりと詰まっていました。
 それを見た意地悪なおばあさんは、あわてて雀のところへいき、やっぱりお
 みやげをもらいます。

 それも、いちばん大きなつづらを持って帰るのです。
 ところが、そのつづらのなかからは、蛇やむかでなど恐ろしいものがゾロゾ
 ロと出てきたということです。

 このお話は、欲張るとろくなことはないよ、という教訓を教えているように
 も見えますが、ひょっとしたら、もしもおばあさんが小さなつづらを選んで
 いたとしても、やっぱり蛇やむかでが出てきたのではないでしょうか。

 なぜなら私たちは、自分が思っているように世界をみているからです。


 たとえば、
 「私はとても内気な性格だ」
 と思っている人がいたとします。

 すると、何をやっても自分の行動が内気で消極的なように見えて、ほんの些
 細なことが、それを証明する証拠のように思えてきます。

 でも、ちょっとその性格を別な角度から光をあててみると、
 「とても思いやりが深くて、優しい」
 「感受性が豊かで、まわりの人の気持ちがよくわかる」
 「慎重で、よく考えてから行動する」
 という面もあるということがわかってくるのではないでしょうか。

 それに気づくと、今度は自分のいいところがどんどん見つかってくるのです。
 そして、まわりの人たちの反応もそれを証明しているように思えてくるもの
 です。

 私たちに必要なものは、すべて私たちのなかに見つかるようです。
 別に何かを変えなくても、新たに作り出さなくても、そこにあって、ただ私
 たちがそれに気づいてくれるのを待っているのです。

 そして、私たちがつらいことに出会ったり、自分を受け入れることができな
 くなったときこそが、その自分のもうひとつの面に気づくチャンスなのでは
 ないでしょうか。

 明るい部分、暗い部分。
 いいところと嫌なところ。
 長所と欠点。

 それは、ただどういう見方をしているかの違いだけで、本当はすべて自分な
 のです。
 それをすべて受け入れれば、自分をまた違ったように見ることができ、望む
 ように生きていくことができるということに気づくのではないでしょうか。


 つづらを開けたときに、金銀がでてくるのか、蛇がでてくるのかは、私たち
 の心が決めるようですね。

 そして、どんなふうに生きていくか、人生で何を創りだしていくかも、やっ
 ぱり自分の心が決めるのです。
 そして、そのための道具は、全部自分のなかにそろっているのですよね。

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【癒しのことば】Vol.238 2001/6/5        
   総発行部数:9714部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「希望は永遠の喜びだ。
  人間の所有している土地のようなものだ。年ごとに収益があがって、けっ
  して使い尽くすことのできない確実な財産だ」

           -- スチーブンソン(イギリスの作家)--

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 ヨーロッパには、ノミのサーカスという見せ物があります。
 これは、小さなノミがミニチュアの馬車を引いたり、踊ったりするものだそ
 うです。

 ノミは、驚くべき跳躍力を持っていて、自分の体長の二千倍以上も高く飛べ
 るということですから、簡単に逃げ出すことができそうに思えます。
 ところが、サーカスのノミたちは、まるで自分の頭の上に見えない天井でも
 あるかのように、けっして飛ぼうとはしないのです。

 なぜなら、ノミはずっと小さなガラス箱のなかで飼育されてきたのです。
 いくら逃げだそうとしても、飛び上がるたびに、ガラスの蓋に頭をぶつけて
 は落ちるということを繰り返します。
 
 そのうちにノミは蓋を取り外しても、もう高くは飛ぼうとはしなくなります。
 そして、さらに蓋の高さを低くしていけば、もうノミはまったく飛ぼうとは
 せずに、ただ歩くだけになってしまうということです。

 そんなふうに本来の自分の力を制限されていくと、もはやノミは、逃げるこ
 ともしようとはせずに、ただ調教師のいいなりになってしまうのです。


 これはノミの話ですが、ひょっとしたら私たちも自分に同じようなことをし
 ているのかも知れません。

 何かにつまづいたり失敗したりするたびに、私たちは自分自身に制限を加え
 ていってしまいます。

 「私は、ここまでしかできない」
 「これ以上は無理だ」
 「これが私の限界だ」
 と、自分で見えない天井を作りあげてしまうのです。

 そして、いつしか本来の自分を信じることができなくなり、サーカスのノミ
 のようにただ何かのいいなりに生きていくことになってしまうかも知れませ
 ん。

 これがさらにいきすぎたり、心に大きな傷を受けるような体験をすると、も
 はや本当に自分がやりたいことにチャレンジしよう、夢に向かって飛んでい
 こうという「望み」も持てなくなってしまいますね。

 でも、そんなときこそが、自分が変わるときです。
 見えない天井をうち破るチャンスなのです。
 「自分はこうだ」というこだわりを捨て、本当の自分を取り戻していきまし
 ょう。


 といっても、何も大きなことをはじめたり、無理をする必要はありません。
 ほんの少しでもいいのです。
 「自分がこうできる」
 ということをみつけて、やってみるのです。
 ワクワ