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【癒しのことば】Vol.235 2001/5/31
総発行部数:8518部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
けします。
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「この世でいちばん大事なことは、自分が『どこ』にいるかということで
はなく、『どの方角に』向かっているか、ということである」
-- オリヴァー・ウェンデル・ホームズ --
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ある小さな会社の経営者が、過労で倒れました。
傾きかけた会社の経営を立て直そうと、寝る間もなく走り回っていて、かな
りの心労を抱えていたようです。
幸い命は助かったのですが、身体の右半身が麻痺するという後遺症が残るこ
とになりました。
何とかその障害を克服しようと、担当医と懸命にリハビリに務めましたが、
なかなか思うように身体が動いてはくれません。
ついつい弱気になって、医者にグチばかりをこぼしてしまいます。
「早く歩くこともできない」
「字を書くこともできない」
「箸を持つこともできない」
それをしばらく聞いた医者は、とうとうこんなことを言いました。
「できないことはもういいから、できることを考えてみてください」
そのひとことで経営者は、気づいたそうです。
ゆっくりとでも歩くことはできるし、電話で話すこともできる。
右手はうまく動かなくても、左手がある。
ひとたび、できることに目を向ければ、いくらでも可能なことをみつけだす
ことができるようになります。
経営者は、ついに障害を乗り越え、以前ほどではないにせよ、自分が満足を
感じるほどには仕事ができるまでによくなったのです。
そして、会社の状態も徐々に上向いてきたということです。
私たちの人生にとって、「できないこと」と「できること」では、どちらが
大切なのでしょうか。
頭では「できること」が大事だとわかっていても、ついつい「できないこと」
を大切に持ち続けていることが多いようです。
私たちは、何かしたいことがあっても、
「失敗したらどうしよう・・・」
「自分にできるだろうか」
などと考えて、そこに向かって進むことをためらってしまいます。
そうすると、過去の「できなかった」こと、失敗したことが思い出されて
きます。
さらに「できない」ための理由も、いくらでもみつかるのです。
「時間がないから・・・」
「お金がないから・・・」
「誰も理解してくれないから・・・」
そして過去にしばられ、その「できない」という視点ですべてを見てしまう
ことになってしまいます。
でも、私たちは「できる」ということを大切にするという選択をすることも
できます。
そうすれば、「できる」という視点で世界を眺め、過去にとらわれず、いろ
いろな可能性を試しながら、自分の望むところへ進んでいくことができるの
ではないでしょうか。
有名なミケランジェロのダビデ像は、大きな傷がある大理石からつくられた
そうです。
ミケランジェロ以前にも、多くの彫刻家がこの大理石に魅力を感じていまし
たが、大きな深い割れ目があることに気づくと、誰もが、
「とても彫ることはできない」
とあきらめてしまったということです。
ミケランジェロのみが、この大理石を「できる」という目で見ることをし、
ついにあのすばらしいダビデ像を、掘り出すことに成功したのです。
できれば私たちも、この世界を「できる」という視点で眺めてみましょう。
ミケランジェロのように、自分の人生という大理石のなかから、「できない
こと」という、いらないものを取り除いて、自分の望むものを掘り出してい
くのです。
さあ、どんなすばらしいものができあがるのか楽しみですね。