No.585 モウル
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「持っていてもそれを活用せず、財産を受けとってもそれを楽しまず、富を譲られてもそれを使わなければ、ないのと同じことである」
– モウル(イギリスの批評家)–
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『健康』とは、どのような状態をいうのでしょうか。
何となくわかっているようで、いざ人に伝えようとすると、難しいものですね。
辞書を調べてみると、
・身体に悪いところがなく、丈夫なこと
・精神の働きやものの考え方が正常なこと
といったように説明されています。
これはつまり、病気やケガがなかったり、心の状態にも問題がない、ということになり、結局は、「健康でない状態でないことが健康だ」と言っているようなものですよね。
やっぱりわかったようなわからないような……
それに、身体に悪いところがないといっても、少しくらいの不調は誰でも持っているのではないでしょうか。
軽い風邪をひいていたり、仕事のし過ぎで疲れている、あるいは寝不足で身体が重いという人も多いでしょう。
虫歯やちょっとした擦り傷だって、悪いところがあるといえばあることになります。
それ以外のところはピンピンしているのに、そんなちょっとした不調があるだけで、その人は、もう健康ではないのでしょうか。
精神の働きやものの考え方が正常といったって、何が正常で何が正常でないのかの定義も、簡単に決めることはできないでしょうね。
人それぞれの考え方がありますし、その人の置かれた環境もありますから、よっぽど反社会的な思想や、周りに害を及ぼすような考え方でなければ、少々個性的な考え方をしていても、それを異常だとは決めつけることができないような気がします。
身体に悪いところがなくても、考え方が健全でなければ健康ではないということはわかりますが、身体も元気で考え方も異常でないという条件を満たしていれば、元気がなくても、やる気や意欲を感じていなくても、その人は、健康であるといってしまっていいののでしょうか。
もっと不思議なのは、身体にかなりの問題を抱えていても、自分は健康だと思っていて、いつも元気で明るい人もいます。
逆に、それほど悪いところはなくても、ちょっとした不調や心の悩みがあるだけで、自分は健康でないと落ち込んでしまう人もいたりします。
辞書の定義と、その人が思っていることと、いったいどちらが正しいのでしょうか。
正しいとか間違っているとかは別として、ひとついえることは、私たちが生きていくうえでは、今、自分が自分に対してどう思っているか、何を見ているかということが重要だということです。
少しばかりの不調だけを見てため息をついているより、他の健康な自分の良いところを活かしてみようと思うことの方がいいですよね。
何も問題がないからと、ただ現状に立ち止まっているのではなくて、今は、完全な状態ではないとしても、少しでも良くなっていこう、成長していこうと進んでいく方が、よっぽど健康だといえるのではないでしょうか。
自分が健康かどうかは、最終的には自分自身が決めることのようですね。
『幸せ』とは、どのような状態をいうのでしょうか。
これも人によっていろいろな定義はあるでしょうし、障害や悩みがない状態と考えることもできます。
でも、やっぱり幸せだって、自分の心が決めるのでしょう。
自分が持っていないもの、足りないところだけを見て焦りを感じたり、人と比べて劣っているところを嫌悪したりしていては、何を持っていても、どんな状態にいても、けっして幸せになることはできないでしょう。
それよりも、自分が持っているもの、与えられた状態、恵まれていることをもっと楽しんで活かしていくことが大切でしょう。
気づくだけでいいのです。
あなたは、そのままで最高だし、必要なものはいつも持っていた。
そして、今までも、そしてこれからも、ずっと幸せだったということに。
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2004年11月25日
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