No.628 アラン
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「『心の働かせ方に気を付けよう!』
……目の前の出来事に対して「悪い受止め方」をしてしまうか、「良い受止め方」をするかは、あなた自身の「心の働かせ方」なのです。
物事の見方、受止め方、光の当て方を変えてみましょう」
– アラン(フランスの哲学者)–
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奇妙な味の短編小説の名手、阿刀田高(あとうだたかし)さんの作品に、『不運なシャツ』というものがあります。
縦縞のシャツを着て外出すると、必ずといっていいほど、不運な出来事に遭ってしまう男の人の話です。
縦縞のシャツを着て会社へ出勤すると、ちょうどその日は健康診断の日で、医者からガンの疑いがあると言われます。
再度、精密検査を受けたの結果、ガンではなかったとわかったのですが、これはかなりの心痛でした。
次にこのシャツを着たときには、友人の車に乗っていて事故に遭ってしまいます。
幸い、彼は無事だったのですが、かわいそうに友人は亡くなってしまったのです。
その日の朝も、目の前に縦縞のシャツがありましたが、以前のことを思い出して、どうしても着る気にはなれません。
この縦縞のシャツを着ると、不吉な出来事が起こるように思えるのです。
そこで彼は、別のシャツを着て会社へ出かけます。
これで、今日は、不運な目に遭わなくてすむはずでした。
ところが、帰宅する途中、彼は、ダンプカーにはねられて死んでしまいます。
そして、最後の瞬間、彼は悟ったのでした。
『あの縦縞のシャツは、不幸なシャツなんかではなくて、本当は幸運を招いてくれるシャツだったのだ。
今までは、どんな不運な出来事に遭遇しても、あのシャツが命を守っていてくれた。
でも、今は、そんな幸運のシャツを着ていない……』
幸運のシャツを、不幸のシャツだと思って、着ようとしない人はいませんか。
たとえば、あなたがスピーチをしているとき、つまらなそうな顔をしていたり、イライラしているようみ見える人ばかりを気にしていれば、とてもリラックスして話すことなどできないでしょう。
そんなとき、あなたの話に笑顔でうなずいている人を見つけて、その人に語りかけるようにしてみれば、きっと、落ち着いて話し続けることができるはずです。
自分の嫌なところばかりを見ていれば、何をするにも自信が持てないでしょうし、人の欠点ばかりに目が行くとすれば、まわりには嫌な人ばかりがいるということになってしまいます。
それよりも、自分の良い所を見て、それを表現するようにしてみたらどうでしょうか。
まわりの人の、長所を見つけてみてはいかがでしょうか。
それだけで、まわりはステキな人ばかりになるでしょう。
そして、そんなすばらしい世界を自信を持って進んでいくことができるでしょう。
何を見ているかが、目の前のことをどう受け止めるかが大切なのですね。
不幸なシャツだと思っていたものが、本当は、幸運のシャツだということもあるのです。
自分のダメな所だと嫌っていたことが、本当は、すばらしい長所だということもあります。
苦しくて、どうしようもないと悩んでいたことだって、成長のきっかけを与えてくれる、この世界からのメッセージだということもあるでしょう。
あなたのまわりの「楽しさ」を見てみれば、世界が楽しさに満たされますし、「よろこび」を見つけようとすれば、すべてが喜びに包まれます。
幸せになるためには、自分がずっと幸せだったということに気づけばいいだけのことなのです。
そう、あなたは、ずっと幸運のシャツを着ていたのですよね。
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2005年03月02日
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