「2004年6月」のアーカイブ

No.515 ドイツの格言

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 「笑って暮らすも一生、泣いて暮らすも一生」

                       – ドイツの格言 –

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 何をあげても、文句ばかり言う。
 いくら優しく接しても、嘆いてばかり。
 どんなことをしてあげても、感謝どころか不平不満が返ってくる。

もし、あなたに、そんな友人がいたとしたら、たとえどんなに良い人だとし
ても、いつかは何もあげたいとは思わなくなるし、助けてあげる気もなくなってきますよね。

逆に、いつも笑顔で話してくれたり、ちょっとした贈り物でも喜んで、ありがとうと言ってくれるような友人ならどうでしょうか。
 
きっと、その人のためなら、いくらでもお手伝いしてあげたいし、何でもあげたくなってくるでしょう。

そう……
いつもあなたの側にいる人だって、同じことを思っているはずですよ。
哲学者のカントは、生まれつき、とても身体が弱く、長くは生きられないだろうと、言われていたそうです。
胸が異常に薄く、うまく呼吸ができないため、いつも「苦しい、苦しい」と、口ぐせのように言い続けていました。

しかも、カントの家は貧しく、医者にかかることもできません。
愛する母親を、早くして亡くしてからは、ますます自分の身の不幸を嘆く毎日です。

『ああ、苦しい』
『どうして、私だけがこんな目に遭わなければならないんだ……』
 
17歳のとき、何とか医者に診てもらうことができましたが、そこでカントは、こんなことを言われます。
「君の病気は、今の医学ではどうすることもできない。
これからも身体は、良くなっていくことは難しいだろう。
もちろん、君も苦しいだろうが、苦しんでいる君を見ているお父さんは、もっと苦しいのではないかな。
  
幸いなことに、君は、とても強い心を持っている。
そんな強い心を与えられたことを喜んでみてはどうだろう。
これからは、まわりの人たちに悲しい思いをさせないために、『苦しい』などとは言わずに、感謝の気持ちを持って生きてみないか」

カントは、医者のことばで、今まで、まったく感謝や喜びを感じていなかった自分に気づきました。
 
父親は、貧しいながらも、精一杯の愛情を注いでくれています。
また、近所の人たちや学校の仲間だって、病弱な自分を助けてくれていたのです。

それなのに、自分は、いつも「苦しい、苦しい」と嘆いてばかりだったのです。

カントは、深く反省して、もう二度と「苦しい」とか「辛い」とは、口にしないでおこうと決めました。
そして、できるだけ、心を明るく持ち、前向きのことばを話すようにし、いつも喜びと感謝の気持ちを持とうと努力していったのです。

すると、気持ちが楽になったばかりではなく、いつしか身体の不調を感じることも少なくなってきたのです。
強い心を与えられたことに感謝し、これを社会に活かすために、人一倍、勉学に励みました。

そして、哲学者として、世界中に影響を与える大きな仕事を成し遂げたことは、ご存じの通りです。
 
カントは、当時としてもかなり長命にあたる、80歳まで生きることになります。

喜びや感謝の気持ちを持っていると、まわりにいる人は、あなたをサポートしやすくなるようです。

いつも、あなたの側にいる人。
家族や友人も、もちろんそうですが、あなたのまわりのこの世界だってそうですよね。

笑って暮らすも一生、泣いて暮らすも一生。
いつも幸福でいる秘訣は、きっとこれなのでしょうね。

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プロフィール
大阪在住のライターです。
メルマガや超短編なども書いています。
慢性腎不全のため減塩生活中……

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