「2004年4月」のアーカイブ

No.504 レオ・バスカリア

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「すべては過去のことだ。今さらかえることはできない。
あなたにあるのは、現在と目のまえにある未来だけだ」

– レオ・バスカリア(アメリカの教育者)–

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もう昔のことですが、いつも一緒にいて、仲の良かった人とケンカしてしまいました。

理由は、小さな約束を守らなかったとか、考え方が合わなかったりとか、今思うと、ほんの些細なことでした。
悪意があったわけではないとはわかっていますが、どうも相手が憎くて許せません。

相手も、きっとこちらのことを憎んでいるでしょう。
それまで、一番大切な人だと思っていたのですが、そのときから、一番嫌いな人になってしまいました。

だから、もう長い間、口をきいていません。
でも、毎日、よく顔を合わせる相手です。
そのたびに、ケンカしたときのことを、思い出すだして、イヤな気分になってきます。

あるとき、いつまでも昔のことに縛られて、気まずい思いをしていることが、バカらしくなりました。
考えてみれば、そのときの相手の態度や考え方が、受け容れられなかっただけで、相手のすべてがイヤだというわけではないのです。

そのときの行動も、今では理解できないことでもありません。
少し勇気が必要でしたが、思い切って、憎かった相手を受け容れてみることにしました。

相手は、無条件にこちらを受け容れてくれました。
それどころか、今までずっと、暖かく見守ってくれていたのでした。
もう、イヤで苦しい思いをすることもないのです。

とても楽に生きることができるし、昔のことに囚われていたエネルギーを、未来に向けることができるようになったのです。

……そう、ときには期待を裏切るようなことをするし、欠点だらけですが、この人は、とても大切で、ずっと大好きな人だったのです。

自分自身と仲直りすることは、本当にすばらしいことなのですね。
もう忘れているかもしれませんが、ずっと前に、自分の世界を、輝く炎で輝かせようと、火を灯したことがありましたね。

ところが、思うようにならないことが、起こりました。
幾たびも挑戦しましたが、いつも、失敗したり、多くのことに失望を味わったり……

そして、再び気力を振り絞ってみたりしましたが、いつしか炎も消えてしまいました。
そんなことが何度もあり、そのたびに、燃え尽きた灰を、そっと埋めてきましたね。

そして、今では、足元には、たくさんの煤や灰が積み重なっているだけです。
そんなふうに灰を眺めて暮らすようになって、どのくらいになりますか?

そんな生活に満足していますか?
もう、炎を燃やさないのですか?

そうですね。
過去の苦しかった挫折の跡に目を向けるのは、ずいぶん辛いことなのでしょうね。

でも、よく見てください。
まだ火は、完全に消えたわけではないようですよ。

灰の下には、ずっと燃え残った火種がくすぶっているのです。
いつか、この灰のなかから掘り起こされて、大きく燃えあがり、世界を明るく照らすことを夢見ているのです。

ほら、感じることができるでしょう。
いつまでも見ない振りをすることなんてできません。

さあ、ずっと昔に埋めた燃え残りの炎を掘り起こしましょうよ。
それを、自分の胸に抱きましょうよ。

そこから、すべてははじまるのです。
今こそが、心のなかに埋まった、「夢」という名の炎を燃やしはじめるときなのですね。

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プロフィール
大阪在住のライターです。
メルマガや超短編なども書いています。
慢性腎不全のため減塩生活中……

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