No.077 作者不詳
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「心は傘に似ている。
いつもいつも開いている必要はないがが、肝心なときに開いていなければ役に立たない」
– 作者不詳 –
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まだ学生の頃、私は人生についていろいろ考えすぎてノイローゼのようになってしまったことがあります。
いくら考えても答えが見つかるはずがないことを一生懸命思い詰めて、疲れ果ててしまったのでした。
今思い出すと、とても青臭いことで恥ずかしいのですが、そのときは真剣に悩んでいたのです。
その頃のある時、数名のクラスメイトが学校の食堂で雑談しているのを見かけました。
私は、自分の悩みを聞いてもらいたくて、その仲間に加わってみました。
答えが見つかることは期待していませんでしたが、何かアドバイスや参考になる意見が聞けるのではないかと思ったのです。
あるいは、単に自分の話を聞いてもらいたかっただけなのかも知れません。
でも結局私は、メンバーには加わったものの、どんなタイミングで話を切り出せばいいのか分からず、また話してみても、どうせ誰も分かってくれないような気がして、ただ黙ってうつむいているだけでした。
内心では、こんなに悩んでいるのに誰も分かってくれないし、声をかけてもくれないことを寂しく思いながら……
そしてそのとき、もう一人クラスメイトがやってきました。
彼は、イスに座るなり、
「みんな聞いてくれ。まったく、いやんなちゃうよ……」
と愚痴をこぼし出しました。
彼の話の詳しい内容は忘れましたが、失恋問題だったような気がします。
それからは、みんなの話題は彼の問題のことになり、様々な慰めのことばや
アドバイス、果ては自分の失恋体験を語るものまで現れて、大いに盛り上がっていきました。
そして私は、いたたまれなくなってその場を立ち去りました。
私の悩みの方が、遙かに高度なはずなのに、なんでみんなは分かってもくれないのかと悲しみながら……
でも、今考えてみるとこれは当然のことです。
私は、みんなに対して心を閉ざしていたのに対して、失恋した彼は、心を大きく開いていたのです。
私が、自分の悩みを口に出しもしなかったのに、彼はみんなに聞いて欲しいと話してみたのです。
待っていても何も起こりません。
心は開いていてこそ、いろいろなものを受け取れるのです。
もし、昔の私のように、自分は誰からも分かってもらえないし、誰からも愛されてはいないと感じている人がいたら、もっと心をオープンにしてみてはいかがでしょうか。
意外とたくさんのプレゼントがあなたのまわりに、ころがっているのが見えてくるかも知れませんよ。
いくらお気に入りのステキな傘でも、雨の日には、開いてみてはじめて役に立つものですよね。
2000年09月29日 コメント&トラックバック(0) | トラックバックURL |
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