No.769 W.Hオーデン
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「ほんとうに生きたいのなら
すぐいまから
はじめたほうがいい」
– W.Hオーデン(イギリスの詩人)–
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ある町に住む人が、隣の町へ行きたくなりました。
隣の町は、とてもすばらしいところだと噂で聞いていましたし、両親や友人たちも、行った方がいいと言うのです。
その人は、隣の町までの道のことを調べはじめます。
しかし、その道のりは、山あり谷ありの険しいもので、大きな木や雑草に覆われています。
途中にはヘビや有毒の虫さえ出ることがあるようです。
その人は、隣の町に向かって、少し歩いてみました。
だけど、いくらも行かないうちに、絡みつく草やでこぼこ道に嫌気がさし、帰ってきてしまいました。
まわりのみんなに、「隣町まで行く」といった手前、そう簡単にあきらめてしまうわけにもいきません。
「この草木が邪魔なんだから……」
ということで、多くの人を雇って、隣町までの草や木を切ってもらってみました。
それでも、まだうまく隣町まで歩けません。
「険しい道がダメだ」
と思いましたが、こればかりは人を雇って整地するわけにもいきません。
とりあえず、登山靴や装備を買い揃えました。
体力をつけるらめにジムにも通いました。
道中を手伝ってくれる人も手配してみました。
これで、いつでも隣の町まで行く準備は整いました。
それでも、なかなか出発する気になれません。
そういえば、その人は、それほど真剣に隣町まで行きたいわけでもなかったのです。
その人は、「まだ隣町に行かないのかい?」と聞かれるたびに、答えています。
「ああ、今は時間がないんだ」
「ちょっと大事な仕事があってね。それが片付いたら……」
「いつかは行こうとは思っているのだよ」
その人と同じ町の別の人も、隣町へ行くことを願いました。
隣町のことを聞くたびに、行きたくて行きたくて仕方がなくなってきたのでした。
こちらの人は、隣町の場所だけを聞くと、すぐに飛び出していきました。
もちろん、はじめからうまくいくわけはありません。
険しい道で、大怪我をして戻ってきたり、道に迷ってやっとのことで助け出されたりしたことが何度もありました。
それでもその人は、ただがむしゃらに、進んでいきました。
行く手を阻む障害のことは考えず、ただ、隣の町のことだけを思い続けたのです。
そして、今は、隣の町に住んでいるというのです。
夢に向かって進もうとするとき……
「できない」理由を探せば、いくらでも見つかりますし、それが目の前にどんどん積み重なって身動きがとれなくなっていきます。
「できる」と信じてみれば、どんな障害も邪魔ではなくなってきます。
「できない」ではなくて「できる」ことを……
自分自身というステキな場所に辿り着くにも、それが大事なようですね。
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2007年05月28日 コメントは受け付けていません。 | トラックバックURL |
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