No.688 ジョン・キーツ
———————————————————————-
「もっと人生を本当に楽しめるときがいつか訪れるだろう。
そのときを、あなたは心待ちにしなさい」
– ジョン・キーツ(イギリスの詩人)–
———————————————————————-
一年中、雨が降り続いている国に住む人が、自分にとっての楽園のことを想像しました。
そこには、雨など一滴も降らず、いつでも太陽が輝いています。
暖かな日差しを浴びて、ずっと心地よく暮らせているのです。
一年中、日が照り続け、カラカラに乾いた国に住む人が、自分にとっての楽園を考えました。
そこでは、灼熱の太陽など顔を見せたこともなく、雨が降り続いています。
大地は潤い、草木は茂り、人々は喉の渇きを覚えることもありません。
一年の半分で雨が降り、残りの半分に日が照りつける国に住んでいる人がいました。
この人は、雨が降ると、うっとうしい、ジメジメして気持ちが悪いと愚痴をこぼし、日が差すと、暑い、喉が乾くと文句を言っています。
この人の口ぐせは、
「この世は辛くて厳しい。どこかに楽園はないものか……」
というものでした。
そこである人が気を利かせて、雨が降る季節には、一年中日が照りつける国に連れて行き、日が差す季節には、雨が降り続ける国に旅をすることにしました。
きっと、愚痴ばかりを言っている人でも、楽園を見つけることができるでしょう。
ところが、雨が降る国から、太陽が輝く国に連れて行くと、今度は、
「暑い! やっぱり、雨が降っている方がずっといいや」
と文句を言います。
そして、日が差す国から、雨が降る国に連れて行っても、
「ああ、毎日雨でうっとうしい! 早く晴れた国に戻りたい」
と怒り出す始末です。
この人は、世界中のどこへ行っても、楽園を発見することなどできないようですね。
気を利かせた人も、一年の半分で雨が降り、残りの半分に日が照りつける国 に住んでいます。
でも、愚痴を言ったりしないようです。
雨の季節には、読書や家族との団欒を楽しみ、晴れた日には、太陽の輝き満喫しています。
そのときそのときを楽しんでいるのです。
だから、愚痴ばかりを言っている人と一緒に旅をしているときも、雨の国では雨の国のすばらしさを、晴れの国では晴れの国ならではの良いところを、十分と享受していたのです。
この人にとっては、世界中のどこへいっても、そこが楽園なのですね。
本当の楽園とは、どこにあるのでしょう。
南の国? 北の国? 遥か山の彼方……?
楽園には、どうやったら行けるのでしょう。
願いが叶ったとき? 愛する人と結ばれたとき? 大きな成功を手に入れたとき……?
いいえ、どこを探しても見つかりはしないでしょう。
本当の楽園は、自分の内側にあるもの。
だからもう探す必要はありませんよ。
あなたには、今、この瞬間から、人生を楽しむ自由だってあるのですから。
タグ
2006年01月17日 コメント&トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリ: バックナンバー


