No.460 ボシュエ

No.460 ボシュエ

西尾和美の アダルトチルドレン 癒しと回復のためのセルフスタディキット

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「人の行動を妨げる欠陥は、何かができるのにそれを意識しないことにある」

– ボシュエ(フランスの哲学者)–

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子供の頃、私が、はじめて買ってもらった自転車には、補助輪がついていました。

この補助輪には、とても役に立ちました。
幼い頃には、足の力もあまり強くなかったし、バランスもうまくとれなかったのです。

補助輪があったから、転ばずにうまく自転車に乗れていたのでしょう。
補助輪は、私を守ってくれていたのですね。

ところが、少し大きくなると、補助輪が邪魔に思えてきます。
力も付き、乗り方も上達してくると、スピードを出したいときや急なカーブを曲がるときには、補助輪が地面に当たって走りにくいのです。

それでもしばらくは、まだ怖かったので補助輪を手放せないでいましたが、まわりの同年代の子供たちが次々と補助輪をはずすのを見て、思い切って取りはずしてみることにしました。

当初こそ不安も感じましたが、すぐに自転車が乗りやすくなってしまいました。

そのとき、ふと思いました。
「こんなに楽に自転車に乗れるのに、今まで、どうして補助輪なんかをつけていたんだろう……」

人生においても、誰だって子供の頃には、自分を守ってくれる補助輪をつけていました。
「私は、おとなしい」
「いつも元気でいなければならない」

そんなふうに振る舞うことで、はじめてまわりの人に受け容れられるような環境があったのかも知れません。

その補助輪が、自分を助けてくれていたのでしょうね。

「人を信じてはいけない」
誰かを信用して傷ついた経験があったのでしょうか。

人に不信感を持つという補助輪が、それ以上、深く傷つくことから守っていてくれたのでしょうね。

確かに、こんな補助輪は、はじめは私たちを助けてくれていたのでしょう。
でも、今では、かえって邪魔になっていることも多いのではないでしょうか。

「私は、○○だ」
そう信じていることが、もっと自由に、思い通りに生きることを妨げているのかも知れません。

「私は、○○できない」
はじめは、そう信じ込むことで、失敗したり辛い思いをすることから、身を守ったのでしょう。

そう、昔は、まだ必要な力がなかったのです。

ところが、今ではその補助輪が、自分はできないという現実を創り出しているということもあり得ます。

「○○できない」と思うと、本当にそうなってしまうのです。
自分を助けてくれているはずの補助輪が、かえって望んでいる人生を楽しむ妨げになっていないかどうかを確かめてみてみましょう。

「もっと前向きに生きたい」
そう思うのなら、『新しいをやると必ず失敗するよ』『私は何もできない』『人生なんて大した意味はないさ』などという補助輪が、自分に付いていないかどうか振り返ってみましょう。

「幸せになりたい」
だったら、『私は、幸せになる値打ちのない人間だ』『苦労してこそ人生だ』『幸せなんて長続きしないものだ』という補助輪を、いつまでも付けたままにしていませんか。

……もし、もう必要ではない補助輪が付いているいることに気がついたら、怖がらないで、すぐにはずしてしまいましょうよ。

だって今では、自分が本当にしたいことができるだけの力が、ちゃんと身についているはずなのですから。

そう、この世界は、いつも自分が思っているよりも大きいものですし、自分の力は、自分が信じているよりも大きいものなのです。



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プロフィール
大阪在住のライターです。
メルマガや超短編なども書いています。
慢性腎不全のため減塩生活中……

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