No.280 中村 天風
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「人生はどこまでも生かされる人生であっちゃいけない。
生きる人生でなきゃいけない」
— 中村 天風 –
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ある動物学者が働きアリに関して面白い研究をしています。
アリは、巣を出たり入ったりして、いつも忙しそうに働いているように見えます。
ところが、よく観察してみると本当にエサを探したりして仕事をしているのは全体の20%くらいにしか過ぎないということがわかってきました。
あとの80%ほどのアリは、ただウロウロと意味もなく歩き回っているだけだというのです。
そこで、本当に働いているアリばかりを集めてみることにしました。
さぞかし勤勉な集団になるだろうと予想していたのですが、実際には前と同じように、80%くらいのアリが怠けだしたのです。
さらに80%の怠けもののアリばかりも集めてみました。
すると、やっぱりそのうちの20%のアリが一生懸命に働きだしたということです。
つまり、この研究は、そのときの環境によって意味合いが違うだけで、どんなアリだってそこにいることが必要なんだということを教えてくれているのではないでしょうか。
一見意味がないように思える80%のアリがいるからこそ、残りの20%のアリがいるのですよね。
人間に置き換えると、ある環境やある時期、またある目的に対して、というものさしで計ってみれば、どうしようもないと思える人でも、存在している以上、本当は何らかの意味や目的を持っているはずだと言えるようですね。
ある人は、
「自分は、何の才能もないし、生きていても意味はない」
と言います。
またある人は、
「いつかは誰でも死ぬんだ。どうせ焼かれて灰になってしまうのなら、生きていることにどんな意味があるんだ」
そう悩みます。
では、自分に何か特殊な才能がある人でないと、存在する意味はないのでしょうか。
また、私たちの人生が永遠に続くとしたら、生きている意味を感じられるとでもいうのでしょうか。
さらに、
「私は、輪廻転生ということを信じているから、いくら今生が虚しくても生まれ変わればもっと意味のある人生になるから生きることを恐れない」
という人もいるようです。
でも、ゼロにいくら大きな数を掛けても、答えはゼロにしかなりません。
何かがあれば……
こんな時代なら……
生まれ変わったら……
そうすれば自分の人生を意味のあるものになると思っていたとしても、今現在の自分を肯定することができなければ、結局は同じことの繰り返しになってしまうでしょう。
そうではなく、私たちひとりひとりが、かけがえのない存在なのです。
それを受け入れることが、すべてのはじまりと言えるのではないでしょうか。考えてみてください。
なぜ、果てしない時間とこの宇宙のなかで、「今」、「この時代」、「この時」、「この場所」、「この関係」、「この自分」でいるのでしょうか。
ある計算によると、猿が手当たり次第にタイプライターを叩いていった結果、シェイクスピアの劇を偶然完成させるには、10億の2乗という時間が必要だということです。
私たちが私たちであった可能性は、それよりももっと少ない確率のようです。
さらに、そんな奇跡のような人が、自分のまわりにいて自分を必要としてくれているのです。
こんなに大きな存在価値はないですよね。
そんな自分を、もっと思いっきり生きて、もっと楽しんでみましょうよ。
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2001年08月07日 コメント&トラックバック(0) | トラックバックURL |
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