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【癒しのことば】Vol.745 2007/2/9
総発行部数:15,124部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばをお届けします。
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「そして、それまでの生き方は生きるに値せんと悟った……
だから、そいつを変えたのさ」
-- カルロス・カスタネダ(アメリカの人類学者)--
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墨だけですべてを描く、水墨画。
黒い墨の濃淡だけなのに、深く壮大な世界を表現できることに驚かされます。
その水墨画では、墨で描いた部分も大切ですが、余白の方がもっと大切な要素
だと聞いたことがあります。
描いてあるものを表現するためには、描いていない部分こそが重要になるこ
ともあるのですね。
それで思い出したのが、「パレートの法則」と呼ばれるもの。
これは経済学における経験則のようなもので、あらゆる現象の重要性は、平
均的になるのではなく、一部に偏る傾向があるというものです。
よく言われる、ある会社であつかう商品のうち、20%の商品の売り上げが、
全体の80%を占める、といった分析も、パレートの法則を応用したもので
す。
上位20%のお客さんが、全体の売り上げの80%を占めるというのもそう
ですね。
これは経済活動だけに言えるのではなくて、自然現象や社会現象についても
同じようなことが起こるということです。
ただし、これは、単純に主要な20%のみが、全体の80%もの重要性を持
っているとは言えるわけではありません。
20%だけが重要で、残りの80%は重要ではないとは限らないのですね。
水墨画のことを考えてみてください。
墨が付けられている部分が、ピッタリ全体の20%を占めるかどうかはわか
りませんが、余白の80%だって大切でしたよね。
アリに関しても似たような研究があります。
いつも、せっせと忙しそうに動き回っているアリたちですが、よく観察して
みると、まじめにエサを運んでいるのは、だいたい全体のアリの20%しか
いないそうです。
残りの80%のアリは、ただ、意味もなく歩き回っていて、遊んでいるとし
か思えないというのです。
それでは、というので、研究者が、よく働く20%のアリばかりを集めて、
新しい集団を作ってみました。
これはさぞかし勤勉で効率のいい組織になることでしょう。
……でも、実際には、そうはいきませんでした。
なぜなら、働き者のアリたちばかりを集めたはずなのに、いつの間にか、働
いているのは、やっぱり全体の20%しかいなかったのです。
80%の働かないアリたちを集めても同じこと。
結局、そのうちの20%が急にまじめに働きだして、全体の割合には変化が
なかったというのです。
そして、さらに研究が進んで、わかってきたこと。
それは、遊んでばかりいる80%のアリこそが、集団の維持にとっては大切
で欠かせない存在だったということです。
どういうことかと言いますと……
確かに20%アリたちは、わき目も振らずに、見つけたエサがある場所と巣
とを往復し続けます。
これは確かに、勤勉で働き者のアリの態度ですね。
だけど、運び続けているうちに、いつか必ず、エサは無くなってしまいます。
それから、新しいエサを探しはじめたのでは、巣を守るアリたちは飢え死に
してしまうかも知れません。
そこで、遊んでいるように見えるアリたちの登場です。
実は、このアリたちは、ただふらふら歩き回っているだけではなくて、気の
向くままにあちこち動き回っているうちに、偶然、新しいエサのありかを見
つけ出したりしているのです。
つまり、80%アリたちは、遊んでいるかのように見えて、実際には、いろ
いろな場所にアンテナを伸ばしていたりしているのですね。
ですから、この怠けアリたちがいるからこそ、集団としてのアリは、途切れ
ることなく、いつでも食糧を得続けることができているのです。
だからといって、もちろん、勤勉なアリたちは大切ではないというわけでは
ありません。
それぞれの個性や役目を、精一杯に生きることこそが大切なのですね。
私たちの毎日にしてもそう。
一日24時間を、24車両が繋がった貨物列車だと考えてみてください。
どの車両にも目一杯に荷物を積み込んで走るのは、重くて辛すぎます。
かといって、ちょっぴりしか乗せないのでは、もったいないですね。
多すぎず少なすぎず、楽で心地が良いくらいが、ちょうどいいですね。
人生だって、同じことではないでしょうか。
楽に、心地よく、魂が納得するように……
自由に、楽しく……
つまり、自分らしく生きていきましょうよ。

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