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【癒しのことば】Vol.608 2005/1/14
総発行部数:15,286部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばをお届けします。
平日毎日配信
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「鮮明に思い描いたこと、激しく渇望したこと、情熱的に行動したことは
必ず現実になる」
-- コリン・P・シソン --
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『蕪』という寓話をご紹介します。
昔々、ある国に、ふたりの兄弟がいました。
兄は、とてもずる賢く冷たい男で、両親が亡くなると、人のいい弟を言いく
るめて、遺産のほとんどを独り占めにしてしまいました。
そして、そのお金を元にして金貸しをはじめ、莫大な財産を築きあげたので
す。
弟には、わずかばかりの痩せた蕪畑が与えられただけでした。
彼は、そこで蕪を育て、貧しい生活を送っていました。
兄は、まわりから嫌われていました。
金儲けのためには、人を泣かせることも平気でしたし、一度など、凶作に困
り果てた弟が、助けを求めに行ったのに、話しも聞かずに罵り追い返したの
です。
それに比べて弟は、人情味に厚く、困っている人がいると、自分のことはさ
ておいて、心から手助けをしていました。
ある日、お腹をすかせた旅の老人が弟の家の扉を叩き、少しだけ食べ物を分
けてもらえないかと訴えたことがありました。
弟は、嫌な顔ひとつせずに、老人を招きいれ、ほんのわずかに残っていた食
べ物を、すべて老人に与えたのです。
老人は、とてもよろこんで、お礼にと、弟に一粒の蕪の種を手渡しました。
弟が、その種を自分の畑に蒔いてみると、やがて、大きくて立派な蕪が獲れ
ました。
この蕪は、大きいだけではなく、味も飛び上がるほど美味しかったので、た
ちまち評判になり、とうとう王様の元にも届けられることになりました。
王様は、このすばらしい蕪を作った者にことを調べさせました。
すると、聞こえてくるのは、弟を褒め称える声ばかり。
王様は大いに感心して、弟に勲章を与え、「宮殿ご用達の蕪作り」に命じま
した。
弟は、突然、豊かになったのです。
それを聞いた兄は、弟に腹を立てました。
たかが、痩せた土地で獲れる蕪ごときで、王様に認められた上に、自分より
金持ちになったことが許せなかったのです。
兄は、自分も弟のように、王様に認めてもらおうと思いました。
蕪のようなつまらないもので、王様は、あれだけ感心されるのだから、自分
はもっと凄いものを差し出せば、きっと大きな見返りがあるに違いないと考
えたのです。
そして、兄は、全財産を費やして、国でいちばん大きなダイヤモンドを手に
入れ、王様に献上しました。
王様は、このすばらしい贈り物にも心を動かされ、兄を宮殿に呼び、褒美に、
この世で最も値打ちのあるものを届けさせると告げました。
兄は、小躍りしてよろこび、家に帰ると、王様からの褒美を、今か今かと待
ちわびました。
あのダイヤモンドに対してのお礼だから、さぞかし高価なものが届けられる
だろう。
これで、自分も、前よりもっと金持ちになることができると思ったのです。
しばらくすると、王様の家来が、お皿に乗せた褒美を持ってやってきました。
そのお皿の上のものを見て、兄は、驚きと怒りで顔を真っ赤にして地団太を
踏んで悔しがりました。
お皿の上には、弟の蕪が、ほんの一切れ乗っているだけだったのです。
兄には、気づくことができなかったのですね。
弟の蕪の、本当のすばらしさに。
どちらにせよ、兄も弟も、自分が考えたり行動していることを受け取ったよ
うです。
豊かな世界。
損か得かの世界。
どちらの世界でも、自由に手に入れることができますよ。
自分の望むものを、世界に与えればいいのです。

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