No.600

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【癒しのことば】Vol.600 2004/12/20       

  総発行部数:14,654部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばをお届けします。
                         月~金曜日 毎日配信
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 「いつも愛している人は、グチをこぼしたり、不幸になったりするいとまは
  ない」

            -- ジュウベール(フランスのモラリスト)--

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 ある人が、自分の銅像を作りました。
 いちばん自分らしく輝いていたときのことを思いながら、一生懸命作り上げ
 たのです。

 彼は、完成した銅像に満足して、庭に置いてたくさんの人に見てもらおうと
 思い立ちました。
 ところが、銅像を運び出そうとしているときに、ふと、近くの公園にある立
 派な銅像が目に入ってきたのです。

 それは、この街のため過去に偉大な功績を残した人の銅像で、胸を張り堂々
 とした姿で立っています。

 銅像を作った人は、急に、自分の銅像がみすぼらしいものに思えてきました。

 公園にある銅像は、あんなに威厳に満ち溢れています。
 それに比べて、自分の銅像は貧弱で何の取柄もないただの人です。

 彼は、自分の銅像になど意味がないのではないかと心配になり、他の銅像も
 見て回ることにしました。

 この街では、多くの人が自分の銅像を持っています。
 案の定、他の銅像たちは、それぞれの個性を放ち光り輝いていることに気づ
 きました。

 彼は、打ちひしがれて自分の銅像のところに戻りました。
 見れば見るほど、情けない銅像に見えてきます。

 彼は、いっそのこと自分の銅像を壊してしまおうかとも思いましたが、心を
 こめて作った銅像ですから、とてもそんなことはできません。
 作り直してみようとしますが、一度できあがった銅像の形を変えることは、
 とても難しいでしょう。
 
 仕方なく彼は、銅像に粘土を貼り付けて胸板を厚くしてみたり、高価な洋服
 を着せたりしてみました。
 それも、誰が見ても感心してくれるように、いろいろな服を何枚も何枚も重
 ね着させたのです。

 それでも、自分が思うように光り輝く姿にはならないので、今度は、アクセ
 サリーや宝石で飾り立ててもみました。

 でも、そんなことをいくらやっても、銅像は光り輝くどころか、ますます不
 恰好になっていくばかりです。

 彼はとうとう、銅像を大きな布に包み、物置に入れてしまいました。

 他の人たちが、光り輝く銅像を持っているのに、自分だけ持っていないなん
 ておかしい。
 ひょっとしたら、こんな銅像ではなくて、自分の銅像は、どこか別のところ
 にあるのではないか、と思えてきたからです。

 彼は、自分の銅像を探して、あちこちに出かけていきました。

 まず、ひときわ輝く銅像を持っている人のところを回ってみました。
 はじめは、それらの銅像こそが、自分の本当の銅像だという気になってきま
 したが、しばらくすると、やっぱりその銅像はそれを持っている人のもので、
 自分のものとは違うということに気づくのです。

 すばらしい銅像を作って与えてくれるという人を訪ねてもみましたが、それ
 も少し違っているように思えます。

 また、自分の銅像を作る方法を教えてもらったりもしました。
 しかし、それはすでに知っていることばかりで、そのとおりに作っても、は
 じめの銅像と同じものしかできないでしょう。

 彼は疲れ果てて、自分の家に戻りました。
 そして、もう一度、どこにダメだったのかを確かめるために、物置から布に
 包まれた銅像を出してみることにしました。

 布を取ってみると、やっぱり不恰好な銅像がでてきます。
 
 そのとき、彼は不思議に思いました。
 「どうして、この銅像は、たくさん宝石をつけたり、何枚も洋服を着ている
  のだろう……」

 今まで見てきて、すばらしいと思った銅像は、ひとつもそんなことをしてい
 ませんでした。

 彼は、洋服を着せたり宝石で飾り立てたのは自分の仕業だということも忘れ、
 それらをひとつづつ外していきました。
 
 余計なものが取り除かれるたびに、自分が作った銅像が見えてきます。

 そして、すべてのものを取り去ったときに、彼は、とうとうみつけたのです。

 本当の自分の銅像を。

 それは、いままで見てきた他のどれとも違う、自分らしい光に満ちたすばら
 しいものだったのです。


 ……本当の自分を、物置のなかに入れたままの人はいませんか?

 早く出してあげてください。
 何も変える必要はありませんし、何も加えることもありません。

 ただ、いらないものを取り除くだけでいいのです。
 自分らしい本当の輝きは、いつも自分のなかだけにあるのですから。

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このページは、shinが2004年12月20日 12:50に書いたブログ記事です。

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