2004年12月アーカイブ

No.604

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【癒しのことば】Vol.604 2004/12/27       

  総発行部数:15,160部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばをお届けします。
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 「私たちは自分の基盤が揺らいでいるときに神の方向を向いて助けを求める。
  そして、揺るがしているのが神だと知るのだ」

                  -- チャールズ・ウェストン --

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 夢を叶える。
 成功を手に入れる。
 幸せになる。

 それは、思っているより簡単です。

 自分が望む方向へ、まず一歩を踏み出せばいいだけのことです。
 一歩を踏み出すことができれば、それが二歩、三歩と繋がっていき、いつか 
 は必ず、目指す場所へたどり着けるはずです。

 ……ところが、そのはじめの一歩がなかなか踏み出せないという場合が多い
 のですよね。

 前に進みたいとは思っているけれども、今は仕事が忙しくて時間がないし、
 経済的な余裕もないし……

 やりたいことはあるのだけれど、もっと能力を身につけてからでないと無理
 だと思う。
 いつか機会があれば、やってみたいとは考えている。

 などと、いろいろな理由があって、思い切って一歩が踏みだせないのです。

 でも。ほんの少し片足を前に出すだけのことなのに、どうしてそれができな
 いのでしょうか?


 江戸時代の剣豪、宮本武蔵は、「1尺(約30センチ)の幅の板を渡すとき、
 低いところなら誰でも渡れるだろう。しかし、天守閣の間に渡したとしたら、
 渡れなくなってしまう」といったことを言っています。

 まったく同じ幅の板を渡るだけのことなのに、低いときには躊躇なく渡れる
 ものでも、それがとても高いところにある板になると、とたんに渡れなくな
 るのです。

 現象としては、同じ板が、同じ空間に渡されているのですから、これは、私た
 ちの意識が違うから、渡れなくなってしまうのだということになりますね。

 武蔵は、このたとえで常に平常心を持つことの大切さを説いているようです
 が、どれだけ自分を信頼できているか、と考えることもできるでしょう。

 つまり、何も問題がない状態なら、自分を信頼できていなくても、あるいは
 少しだけ信頼できているだけで、前に進んでいくことができます。

 たとえば、低いところに幅30センチの板が渡してあるのなら、それだけの幅
 があれば問題なく歩いていくことができると思えるし、たとえ、板から落ち
 てしまったとしても、どうってことはないので、何も気にすることもなく板
 の上を歩いていけます。

 ところが、これが、目もくらむような高いところに渡してあったとしたら、
 とたんに自分の力を疑い、本当に大丈夫だろうかと考えてしまうわけです。

 何しろ、落ちてしまったら命がなくなるかも知れないのですから……

 そんな問題を感じているときには、宮本武蔵のように、よっぽど修練を積ん
 でいないと、なかなか平常心というわけにはいかず、怖くて一歩を踏みだす
 ことができないのですね。

 ……これは、はじめにお伝えした、夢に向かっての第一歩を踏みだせないで
 いる状態と同じではないでしょうか。

 つまり、自分を信頼できないから、足を前に出すことができないのです。
 
 その夢は、本当に自分が目指しているものだろうか?
 この目標は、今の私の力では達成できないような気がする。
 私に幸せになる資格はあるのだろうか?

 そんな不安が、頭のなかの、どこか奥深くをよぎっていくから、一歩を踏み
 だすことを躊躇してしまうのですね。

 だけど、今、あなたの心がうずいていること。
 大きな衝動を感じること。
 ワクワクを感じて、どうしようもないこと。

 そんなふうに揺さぶられているのなら、その夢、目標は、本当にあなたが行
 くべきところなのでしょう。

 抑えようとしても抑え切れない、抑えてはいけない、一歩を踏みだせと、宇
 宙が、あなたを揺さぶっているのですよ。
 
 それは、もう前に進んでいってもいいのだというメッセージ。
 もっと自分を信頼してくださいね。


 一粒のタネ。
 目の前に置いて、いつかは咲くはずの花を思ってばかりいては、いつまでた
 っても咲くことはありません。

 思い切って蒔いてみましょうよ。
 後は、芽がでて成長していくサポートを楽しんでいくだけですよね。

No.603

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【癒しのことば】Vol.603 2004/12/24       

  総発行部数:14,868部
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 「世界とは鏡のようなもの。 
  それを変えるにはあなたを変えるしかない」

        -- アレイスター・クロウリー(イギリスの神秘家)--

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 錬金術とは、中世のヨーロッパで盛んだった神秘的な化学技術で、鉄や鉛な
 どを、金に変化させることを目的としていました。

 そのためには『賢者の石』と呼ばれる物質が必要だとされていましたので、
 錬金術師たちは、血眼になって世界中を探し求めたということです。

 しかし、いくら探しても発見されることはなく、今もなお、錬金術師たちは、
 伝説の『賢者の石』を求めて、地球上のどこかをさ迷っているのです。

 ……本当のことを言うと、鉛を金に変える『賢者の石』は、世界中のどこを
 探したってみつかるはずはないのです。
 
 だって、それは、私たちの心のなかにあるものなのですから……


 私たちの人生には、うれしいことがあって、ワクワクする日もあれば、何も
 かもがうまくいかなくて、落ち込んでしまう日もあるでしょう。

 だけど、そんな鉛のように思える重苦しいときでも、黄金のように光り輝く
 ときに、変えていくことができます。

 そんな錬金術を、私たちは簡単に完成させることができるのです。

 朝起きて、どしゃぶりの雨だったら、「ああ、うっとうしい」と思ってしま
 うかも知れません。
 
 でも、それも「すばらしい日だ」と思ってみれば、きっと黄金の1日になる
 はずです。
 
 雨の日は、はじめて買ってもらったお気に入りの傘を、心躍らせながら差し
 てみた、子どもの頃を思い出したり……

 営業の仕事をされている方なら、お客さんが家にいることが多いから、いつ
 もより会える可能性が高いぞ、と考えたり……

 家でゆっくりと本を読んでみようかなどと、普段とは違った時間の過ごし方
 ができたり……

 今度の晴れの日は、もっと楽しめるな、などとうれしく思うこともできるの
 です。

 どうせ同じ1日を過ごすのですから、鉛の1日より、黄金の1日の方がいい
 ですよね。

 もしも、何か不幸なことが起こったり、人や状況に悩まされることがあって、
 「最悪だ」と思ってしまっても、ちょっと深呼吸をして、「これはいいこと
 だ」と思いを変化させてみましょう。

 すると、今まで見えなかったものが見えてきたり、新しい気づきが得られる
 ことになるのですね。

 ときには、困難に打ちのめされることもあるでしょう。
 でも、私たちには、そこから立ち直って行くことができるのです。

 そう、私たちが持っている『賢者の石』とは、自分の人生を自分で決めるこ
 とができる力のことなのです。

 物質の鉛を、本当に金に変えることができないかも知れませんが、この『賢
 者の石』は、それよりもっともっとすばらしいことができるのです。

 せっかく『賢者の石』を持っているのですから、はやくそれに気づいて、ど
 んどん使って、人生を黄金のように輝かせていきましょう。


 この世界は、私たちを写し出す鏡のようなもの。

 どんなにうまく隠しそうとしていることでも、鏡は、本当の自分自身をみせ
 てくれます。
 
 嫌なところ、見たくないところもあるかも知れません。
 そこから目を逸らすよりも、それに気づいて、うまく活かしたり、よりよく
 変えていったりしましょうよ。

 大丈夫。
 私たちには、『賢者の石』があるのですから。
 
 笑ってみましょう。
 鏡のなかのあなたも、笑っていますね。

 もっと生きることを楽しんでみましょう。
 ほら、世界中が、楽しさで満ちてきたでしょう。

No.602

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【癒しのことば】Vol.602 2004/12/22       

  総発行部数:14,654部
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 「悩みによって初めて知恵は生まれる。
  悩みがないところに知恵は生まれない」

              -- アイスキュロス(ギリシアの詩人)--

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 どうして悩みを感じるのでしょうか。

 たとえば、一度にいくつものものを持とうとしているときに悩みは生まれま
 す。

 「結婚したいが、今の独身の気楽な生活も捨てがたい」
 「会社を辞めたいが、安定した収入も持っていたい」

 ひとつのものを持とうとしたら、もうひとつのものは手放さなければなりま
 せん。
 どちらかに決めることができないから、悩むことになってしまうのですね。

 決めてしまえば、前に進んでいくことができます。
 その道の途中での出来事から、さまざまなものを学ぶこともできるのです。


 自分を否定しているときにも悩みを感じます。

 今の自分に満足できないと、
 「こんなところがダメだ」
 「これが足りない」
 と、自分を小さくしてしまうことになります。

 すると、本当はできることもできなくなりますし、新しいことにチャレンジ
 する気もなくなるでしょう。

 そんなとき、あなたはどこを見ているのですか?
 誰か他の人と比べたり、今よりもっと高い基準を持っていて、そこに自分が
 達していないからダメだと思ってはいないでしょうか。

 そう……
 確かに、今は、もう一段高い新たなステージに上がるときなのでしょう。

 しかし、そのためには、今の段階の自分を認めて、受け容れる必要があるの
 です。
 それができないから、悩みは生まれるのでしょうね。

 まず、自分に目を向けて、いいところ、達成したことを見てみることからは
 じめてみましょうよ。

 
 悩みは、安全地帯に身を潜めているときにも感じます。

 確かに、外は険しい道が続いているのかも知れません。
 尖った岩が突き出ていたり、茨のトゲが肌を切り裂こうと待ち受けているよ
 うに思えたりもするでしょう。

 だけど、ずっと安全地帯にいたままではどこへも行けません。

 こんな例を考えてみるとわかりやすいでしょうか。
 私は、学生時代、定期テストや長期休暇の前になると、毎日の勉強の計画表
 をつくりました。

 ところが、すぐに計画通りにはいかなくなり、また計画を練り直すことにな
 ってしまいます。

 そんなことの繰り返しで、結局は、ほとんど勉強はできずに、計画ばかりを
 立てていたということが何度もありました。

 計画を作っているときには、勉強はしなくてもいいのです。
 勉強をしなくてもいいのなら楽ですし、自分の不足しているところを思い知
 らされることもありません。

 計画をたてるという安全地帯にいるのなら、傷つくこともないのです。

 つまり、悩んでいる間は、何が起こるかわからない外の世界へ踏み込んで行
 かなくてもいいのです。

 残念なことに、安全地帯にいては、いつまでたっても前に進んでいくことは
 できません。

 もちろん、安全地帯にいることが必要なときや、そこにいるのがふさわしい
 人もいるでしょう。

 でも、悩みを感じているということは、あなたの本質が、外への一歩を踏み
 出したいと望んでいる証拠です。
 
 悩みがあるから、私たちは、普段では考えないようなことを考えたり、アン
 テナを広げて、気づきのきっかけを探そうとします。
 それが、より成長するための栄養になるのですね。
 

 気づいていました?
 今まで見てきたように、悩みを感じているときというのは、今の自分から、
 もう一回り大きくなるときに感じているということを。

No.601

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【癒しのことば】Vol.601 2004/12/21       

  総発行部数:14,666部
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 「人に誇りを与えることはできない。 
  しかし、彼らが内側に持っている誇りに気づかせることはできる」

       -- チャールゼッタ・ワッドレス(アメリカの修道女)--

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 もし、まわりの人たちがあなたを責めているように思えるのなら、それは、
 あなたが自分を責めているからなのでしょう。

 あなたが自分を大切に扱っているなら、その思いを反映して、まわりの人た
 ちも、あなたを大切にせずにはいられないはずです。

 人に与える気持ちがあれば、多くのものを受け取ることになりますし、やさ
 しい思いを持っていれば、まわりからやさしさを受け取ることになるのです。

 自分を愛していれば、この世界からの愛を感じることができるのですね。

 今、生きることが苦しいと思っていたり、毎日が充実していないとすれば、
 自分の価値を認めていないからなのかも知れません。

 「私には、何の取柄もない」
 「他の人より、自分は劣っているし何も誇れるものがない」
 「自分の存在に意味が見出せない」

 そんな思いが、この世界からの愛を受け取ることを妨げているのではないで
 しょうか。

 そんな人は、「電気」のことを考えてみてください。

 人類が誕生する、ずっと前から、地球上には電気が存在していました。
 そして、私たちの祖先たちが、はじめに電気に接したのは、嵐の日に光るカ
 ミナリとしてだったでしょう。

 長い間それは、黒い雲の上から凄まじい音とともに地に走り、ときには、大
 木をも引き裂いてしまう災害として恐れられてきました。

 ところが今では、電気は私たちの生活になくてはならないものになっていま
 す。

 どんなにネガティブに感じられるものでも、すべての存在には、必ず意味が
 あるのです。
 意味がないと思うのは、そのものの性質や使い方を理解できていないからな
 のですね。

 また、ジグソーパズルのことを考えてみましょう。

 数多くあるピースは、それだけではちっぽけで、なんの役に立つのかもわか
 らないものですね。

 でも、どのひとつのピースが欠けても、ジグソーパズルは完成することはあ
 りません。
 それぞれが、すべて違った形をしているからこそ、かけがえのない存在なの
 ですよね。

 あなたの存在だって同じです。

 あなたのなかには、まだうまく本質を理解できていない、すばらしい性質が
 眠っているはずです。
 今は、それをダメだと思っていたり、何とか変えたいと思っていることもあ
 るでしょうが、ちゃんと使い方を知れば、それこそがあなたらしさになるの
 です。

 現在、地上には、約63億もの人がいますが、あなたのように考え、あなた
 のような才能を持ち、あなたのように泣いたり笑ったりする人は、あなた以
 外には誰もいません。

 すべての人がかけがえのない存在なのと同じように、あなたも本当にすばら
 しい存在なのです。
 そう、あなたの生命というひとつのパーツがなければ、世界というジグソー
 パズルは完成できないのですから。

 
 今日という日は、特別な日です。
 あなたが、自分を責めることをやめる日なのです。
 
 さあ、自分自身を許してあげましょう。
 自分自身を受け容れてみましょう。
 自分をもっと好きになりましょう。

 自分に誇りを持って、自分を愛しましょう。

 そして、自分自身でいて、生きることを楽しんでみましょうよ。

No.600

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【癒しのことば】Vol.600 2004/12/20       

  総発行部数:14,654部
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 「いつも愛している人は、グチをこぼしたり、不幸になったりするいとまは
  ない」

            -- ジュウベール(フランスのモラリスト)--

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 ある人が、自分の銅像を作りました。
 いちばん自分らしく輝いていたときのことを思いながら、一生懸命作り上げ
 たのです。

 彼は、完成した銅像に満足して、庭に置いてたくさんの人に見てもらおうと
 思い立ちました。
 ところが、銅像を運び出そうとしているときに、ふと、近くの公園にある立
 派な銅像が目に入ってきたのです。

 それは、この街のため過去に偉大な功績を残した人の銅像で、胸を張り堂々
 とした姿で立っています。

 銅像を作った人は、急に、自分の銅像がみすぼらしいものに思えてきました。

 公園にある銅像は、あんなに威厳に満ち溢れています。
 それに比べて、自分の銅像は貧弱で何の取柄もないただの人です。

 彼は、自分の銅像になど意味がないのではないかと心配になり、他の銅像も
 見て回ることにしました。

 この街では、多くの人が自分の銅像を持っています。
 案の定、他の銅像たちは、それぞれの個性を放ち光り輝いていることに気づ
 きました。

 彼は、打ちひしがれて自分の銅像のところに戻りました。
 見れば見るほど、情けない銅像に見えてきます。

 彼は、いっそのこと自分の銅像を壊してしまおうかとも思いましたが、心を
 こめて作った銅像ですから、とてもそんなことはできません。
 作り直してみようとしますが、一度できあがった銅像の形を変えることは、
 とても難しいでしょう。
 
 仕方なく彼は、銅像に粘土を貼り付けて胸板を厚くしてみたり、高価な洋服
 を着せたりしてみました。
 それも、誰が見ても感心してくれるように、いろいろな服を何枚も何枚も重
 ね着させたのです。

 それでも、自分が思うように光り輝く姿にはならないので、今度は、アクセ
 サリーや宝石で飾り立ててもみました。

 でも、そんなことをいくらやっても、銅像は光り輝くどころか、ますます不
 恰好になっていくばかりです。

 彼はとうとう、銅像を大きな布に包み、物置に入れてしまいました。

 他の人たちが、光り輝く銅像を持っているのに、自分だけ持っていないなん
 ておかしい。
 ひょっとしたら、こんな銅像ではなくて、自分の銅像は、どこか別のところ
 にあるのではないか、と思えてきたからです。

 彼は、自分の銅像を探して、あちこちに出かけていきました。

 まず、ひときわ輝く銅像を持っている人のところを回ってみました。
 はじめは、それらの銅像こそが、自分の本当の銅像だという気になってきま
 したが、しばらくすると、やっぱりその銅像はそれを持っている人のもので、
 自分のものとは違うということに気づくのです。

 すばらしい銅像を作って与えてくれるという人を訪ねてもみましたが、それ
 も少し違っているように思えます。

 また、自分の銅像を作る方法を教えてもらったりもしました。
 しかし、それはすでに知っていることばかりで、そのとおりに作っても、は
 じめの銅像と同じものしかできないでしょう。

 彼は疲れ果てて、自分の家に戻りました。
 そして、もう一度、どこにダメだったのかを確かめるために、物置から布に
 包まれた銅像を出してみることにしました。

 布を取ってみると、やっぱり不恰好な銅像がでてきます。
 
 そのとき、彼は不思議に思いました。
 「どうして、この銅像は、たくさん宝石をつけたり、何枚も洋服を着ている
  のだろう……」

 今まで見てきて、すばらしいと思った銅像は、ひとつもそんなことをしてい
 ませんでした。

 彼は、洋服を着せたり宝石で飾り立てたのは自分の仕業だということも忘れ、
 それらをひとつづつ外していきました。
 
 余計なものが取り除かれるたびに、自分が作った銅像が見えてきます。

 そして、すべてのものを取り去ったときに、彼は、とうとうみつけたのです。

 本当の自分の銅像を。

 それは、いままで見てきた他のどれとも違う、自分らしい光に満ちたすばら
 しいものだったのです。


 ……本当の自分を、物置のなかに入れたままの人はいませんか?

 早く出してあげてください。
 何も変える必要はありませんし、何も加えることもありません。

 ただ、いらないものを取り除くだけでいいのです。
 自分らしい本当の輝きは、いつも自分のなかだけにあるのですから。

No.599

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【癒しのことば】Vol.599 2004/12/17       

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 「急がば回れ」

                      -- 日本のことわざ--

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 北海道から九州まで、ふたりの人が、歩いて旅をすることになりました。

 ある人は、とにかく早くゴールまで行きたいと思い、不眠不休で食事もろく
 にとらずに、走り続けることにしました。

 もうひとりは、自由にあちこちに立ち寄りながら、のんびりと自分のペース
 で歩きました。

 さて、どちらが早く旅の目的地にたどり着いたでしょうか。

 いくらがんばって走っても、休みも取らずにいたら、身体がもつはずがあり
 ません。

 走り続けた人は、少し走ると倒れてしばらく動けなくなり、また走っては倒
 れるということの繰り替えしになってしまいました。
 さらには、ゴールを目前にとうとう疲れ果てて病院に運ばれてしまったとい
 うことです。

 のんびりと歩いた人は、時間はかかりましたが、充分楽しみながら旅を終え
 ました。
 途中では、いろいろなものを見ることができたし、多くの感動を味わえ、本
 当にすばらしい旅でした。

 旅の本当の目的は、ただ早くたどり着くことではなくて、どれだけいろいろ
 なことを経験できたかということでしょう。

 人生という旅も、マイペースで自分らしくなくては、本当に楽しむことはで
 きませんよね。

 -◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-

 ある本に書いてあったことです。

 誰かがハンカチを取り出して、鼻をかんだり唾を吐きかけたりして汚してか
 ら、あなたに手渡しました。

 あなたはそれを受け取りますか?

 普通は、とても持っている気にはなれなくて、すぐに捨ててしまうでしょう。

 でも、多くの人たちはそのハンカチを受け取り大切に自分のコートのポケッ
 トに入れたり、じっと握り締めたりしています。
 なかには、いつでも目に付くように顔の前に広げている人もいます。

 実は、汚れたハンカチというのは、誰かがあなたを攻撃したり、怒りや罪の
 意識を感じさせるような行為の象徴なのです。

 受け取ってしまったら、それはあなたのものです。
 でも、受け取らなかったら、そのハンカチは持ち主のところへ戻り、自分で
 対処することになります。

 今度何か、イヤなことや怒りを感じることがあったら、「汚れたハンカチ」
 の話を思い出して、けっして受け取らないようにしてくださいね。
 受け取とらなかったら、自分が汚れることもないのですから。

 -◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-

 マザー・テレサは、生前、ある反戦集会で講演するように頼まれました。
 ところが彼女は、こう言って断ってしまったそうです。

 「安らぎを得るためのお話を望むのなら、私はよろこんで話します。
  でも、戦争反対の講演をするとしたら、それはただ別の形で戦争をしてい
  るのに過ぎません」

 どこへ焦点を合わせているのかが大切なのでしょう。
 本当の目的は平和のはずですが、戦争をなくす、という戦いをしているのな
 ら、やはり戦争に焦点が向いてしまいます。
 
 私たちだって……

 もっと良くなりたいと思いながら、自分の欠点を治したり、足りないものを
 補う、ということに一生懸命になってはいませんか。

 楽に生きたいと願いながら、自分を縛り付けているものを取り除こうと、必
 死で戦ってはいませんか。

 幸せになりたいという目的がありながら、自分の環境を呪ったり、不平不満
 を言ってはいませんか。

 今、望んでいるものの焦点を向けましょう。
 欲しいものを心に描いていましょう。


 ……ときには遠回りに思えることもあるでしょうが、それがいちばん早い道
 だということも多いようですね。

 急がば回れ。
 たまには、そんなに一生懸命にがんばらなくても、のんびりと心の赴くまま
 に、楽しみながら歩いてみてもいいのですよ。

No.598

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【癒しのことば】Vol.598 2004/12/16       

  総発行部数:14,643部
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 「気持ちに余裕を持って仕事をやれば自由になれる」

            -- ロバート・フロスト(アメリカの詩人)--

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 本を読むのが好きなので、ついつい本を買ってしまいます。

 読み終わっても、いつかは再読することもあるだろうし、何かの参考に使う
 かも知れないと、なかなか処分する気にはなりません。

 特に蔵書の趣味があるわけでもないのですが、気がつくと、3つある本棚は、
 本が2重3重に並べてあります。
 それでも収まりきらずに、わずかな隙間にも、本を横に押し込んでいます。

 さらには、本を詰め込んだ段ボール箱が、押入れにいくつか。
 そのほか、家中、ありとあらゆるところに本が積み重なっていて、ただでさ
 え狭い家の空間を圧迫しています。

 それでも、私は、本が増えるたびに、
 「これでまた新しい知識を吸収できた」
 「将来使える情報が手に入った」
 とよろこんでいました。

 でも、図書館のように、きちんと整理されているのならともかく、これだけ
 本があると、もう一度読みたいと思った本がなかなか見つからなかったり、
 読みかけの本が、どこかに紛れ込んでしまったり、知りたい情報が、どの本
 に書いてあったのか、わからなくなってきてしまっていました。

 さらに私を除く家族全員の苦情にいたたまれず、先日から、少しずつ、リサ
 イクル書店に引き取ってもらったり、ネットオークションで処分しはじめる
 ことにしました。

 はじめは、もう必要ないと判断した本だけにしていたのですが、それでは、
 ほとんど以前と変わりません。

 仕方なく、いつかは読み返そうと思いつつ何年もそんな機会も無い本に手を
 付け、最近では、思い切って目につく本を手当たり次第に処分しています。
 (もちろん愛着のあって手放せない本は別にしてありますが……)

 まだまだかなりの数は残っているものの、以前よりは本も減り、本棚の奥に
 押しやられていた本も見えはじめるようになってきました。

 正直、当初は寂しさを感じていました。
 本の数が減るたびに、大切な知識や将来使えるはずの情報が失われていくよ
 うな気がしていたのです。

 だけど、よく考えてみると、本棚の奥のほうにあって忘れていた本を発見で
 きたり、探している本がすぐに見つかったりと、良いことばかりです。
 意外なところから出てきた、ずっと昔に読んだ本を再読してみて、感動が蘇
 ってきたこともあります。

 本の数が減ることによって、かえってよりたくさんの知識や情報を活かせる
 ようになる気がします。


 ……これは、私たちの頭や心のなかも同じなのかも知れませんね。

 過去の記憶や自分に対する思い込み。
 経験した良いこと、苦しかったこと。
 過去に学んだこと。
 立場や地位、学歴、夢、意地……

 たくさん持っていることで安心するようですし、多くのものを使うことがで
 きるような気もします。

 ところが、必ずしも数多く持っていることが意味があるとは限らないようで
 す。
 思い切って捨てることが、より豊かになることも多いのですね。

 いらないものを捨てれば、スッキリしますし、今持っているものを、もっと
 活かしていこうという気になるでしょう。


 自由を手に入れるためには、今以上に何も手に入れる必要はありません。
 ただ、自分がしがみついているものを手放してみるだけでいいのです。

 楽しくなろうと思ったら、何も変える必要はありません。
 ただ、自分を縛りつけているものを捨て去ればいいのです。

 幸せになるためには、何もいりません。
 自分以外のものを手放して、ただ自分自身を楽しんでみればいいのですよね。

No.597

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【癒しのことば】Vol.597 2004/12/15       

  総発行部数:14,630部
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 「今日をよく生きることで昨日はすべて幸福な夢となり、明日はすべて希望
  に満ちあふれてて見える」

            -- レオ・バスカリア(アメリカの教育者)--

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 散らかしっ放しの部屋を見て、私は小学生の娘に、「すぐに片付けなさい」
 と言います。

 すると娘は、毎回、「わかりました」とか、「いちいち言わなくても、わか
 っているわ」などと答えます。

 ほとんど毎日のことです。

 しばらくして見に行くと、部屋が片付いているどころか、ますます散らかって
 いて、娘は、夢中でマンガを読んでいたり、テレビゲームに熱中しています。

 そこで、私は、「わかってるって言ってたのに、ぜんぜんわかってないじゃ
 ないか。早く部屋を片付けなさい!」と、少々声を荒げます。

 すると、娘もうるさそうに言いかえします。
 「だから、何回も言わなくても、わかってるって!」

 さすがに私も腹が立って、「わかってるっていうのは、行動に移してはじめ
 て言えることだ。それなのに、お前は……」と怒鳴りかけるのですが、いつ
 も、途中で勢いがなくなってきます。

 なぜなら、私も同じことをしていることに気づかされるからです。

 部屋が散らかっていることも、それは自分が片付けなければならないことだ
 って、父親に言われなくても娘には充分わかっているのでしょう。

 でも、いつかやればいいと思っているのか、どうせまたすぐに散らかるのだ
 から、しばらくはこのままでも構わないだろうと考えているのか、あるいは、
 今読んでいるマンガが楽しいので、読み終わってから片付けようと決めてい
 るのか、わかっているけれども、実際には動いていないということのようで
 すね。

 それは、ただ耳で聞いて意味を理解しているというだけのことで、「わかっ
 ている」と言うためには、ちゃんと行動に移す必要がある、……とは思うも
 のの、私自身も、「わかっている」で済ましてしまっていることも多いので
 す。

 多くのすばらしい方たちに、いろいろと為になる話しを聞く機会がよくあり
 ます。

 感動すること、目からウロコが落ちる話、頭をガツンとなぐられたように大
 きな気づきが得られること。
 そのときは、心が大きく動いて、早速、言われたようなことをしてみよう、
 考え方を変えてみようと意を決します。

 しかし、意思が強くない私は、いつしかそんな思いも、日常生活のなかに紛
 れてしぼんでしまっています。

 ふと思い出して、やらなくっちゃと焦ったりするものの、そんなことは「わ
 かっている」と自分に言い聞かせ安心して、何も行動しないということがよ
 くあります。

 すばらしい話であればあるほど、その本質は、驚くほどシンプルで、はじめ
 から知っていたり、過去に聞いたことがあったりするのです。

 ……そうなのですが、とても大きいのですよね。
 「ただ知っている」ということと、「本当にわかっている」ということの差
 は……

 たとえば、私が、この「癒しのことば」でお伝えしていることは、突き詰め
 てみると「自分のままでいよう」ということになります。

 自分にOKをだして、今の自分をあるがままに受け容れることができれば、も
 っと楽に楽しく生きられるよ、ということですね。

 だけど、ほとんどの方は、「そんなこと言われなくてもわかっているよ」、
 と思われるでしょう。
 そして、ひょっとしたら多くの方が、「わかっている」で納得して何もして
 いないのではないでしょうか。

 かつての私だって、そんなことは何度も聞いていたし、聞かなくても知って
 いたつもりでした。

 だけど、今振り返ってみると、「わかっている」と言いながら、いつも自分
 を否定していたし、自分自身でいてはダメなんだと責め続けていました。
 自分で自分を苦しめていたのです。

 だからこそ、本当にわかったのです。
 『自分自身でいてもいいんだ』、と気づいたときのよろこびと、自分自身で
 いることのすばらしさが。

 今でも、ときには、それを忘れてしまっていることもありますが、そんなと
 きに感じる苦しみのなかからも、いろいろなことを学べるようになっている
 のです。

 極端に言えば、すべての痛みや苦しみは、そんな気づきのためにあるのかも
 知れませんね。


 さて娘のことですが、先日、突然、同級生が遊びに来て、汚い部屋を見られ
 て、とても恥ずかしい思いをしたようです。
 それからは、けっこうこまめに片付けるようになっています。

 もちろん、散らかっているときもありますが、以前よりは、大分よくなって
 います。

 それでいいのですよね。
 少しは何かに気づくことができたようですから。


 今日の私の話、わかっていただけましたか?

 「そんなこと全部わかっていたよ」
 ……で済まさずに、気づいたことがあれば、ぜひ何かをやってみてください
 ね。

No.595

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【癒しのことば】Vol.595 2004/12/13       

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 「人は得ることで生活を営むことはできるが、
  人に与えることで真の人生を生きることができるのだ」

        -- ウィンストン・チャーチル(イギリスの政治家)--

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 今日は、スーフィーの寓話をひとつ、私なりにアレンジしてご紹介させてい
 ただきます。


 その昔、大いなる知識を得て、世界に貢献したいと望む男が、ある導師のも
 とを訪れました。
 
 すると導師は、こんなことを言います。
 「知識を授けるには、代わりに私が必要としているものを受け取る必要があ
  ります。
  今、私は、偉大な仕事を進めている方に捧げるための、小さな絨毯がなく
  て困っているのです」

 そこで男は、絨毯を買うために絨毯屋のところへ行って事情を説明します。
 絨緞屋は、こう言いました。
 「あんたが欲しがっている知識や、導師の仕事など私には関係ありませんね。
  それより絨緞を織るのに必要な糸がないのです。
  糸を持ってきてくれたら、絨緞をお作りしましょう」

 男は、仕方なく、糸を紡いでる女のところへ行って訴えました。
 「糸を売ってください。私は、その糸を絨緞屋へ持っていき、絨緞を作って
  もらい、導師のところへ持って行きます。
  導師は、その絨緞を偉大な仕事を進めている方に捧げることができるし、
  私は、知識を授けてもらえるのです」

 女は答えます。
 「あなたや絨毯屋さんや導師が必要としているもののことはわかります。
  でも、私だって糸を紡ぐための、山羊の毛がなくて困っているのです」

 男は、今度は、山羊の毛を売っている商人を探しますが、その人は山羊を連
 れて来いと言うし、山羊飼いを訪ねると、山羊が逃げないための柵を作って
 くれと頼まれます。

 男は、さんざん探し回って、若くて腕のいい大工を見つけだします。

 ところが大工は、ろくに話を聞きもしません。
 「あんたが知識を欲しがっていることや、他の連中の必要としているものを
  いくら言われても、オレには興味がないね。

  誰だって、それぞれ自分が必要としていることがあるのさ。
  オレはずっと結婚したいと思っているが、なかなか相手がみつからなくて
  困っている。
  結婚相手をみつけてくれれば、すぐにでも柵を作ってやろうじゃないか」

 男は町中を歩き回ったあげく、ある女性に出会います。
 彼女は、あの大工と結婚することを、死ぬほど夢見ている娘を知っていると
 いうのです。

 ところが、その女性が求めていたことは、「知識」だったのです。

 男は、大工に娘を会わせれば柵を作ってもらえ、商人から山羊の毛を手に入
 れることができ、糸を紡いでもらって絨緞を買うことができ、絨緞を導師に
 渡せば、その「知識」が手に入ることを、必死で訴えます。
 
 しかし、女性はまったく信じてくれず、「知識」そのものを要求するばかり
 で、とうとう男の願いを断ってしまったのです。

 男は、自分のことだけしか考えない人間たちに失望を感じてしまいました。

 せっかく、大いなる知識を得て、世界に貢献することを目指していたのに、
 そんな値打ちもないのかも知れないという疑いさえ浮かんできます。

 そのとき、男は気づきました。
 自分だって、結局は同じことをしていたのです。

 自分が知識を得ることが最も意味があることだと思っていましたが、よく考
 えてみれば先ほどの女性だって、真摯に知識を求めていたのでしょう。

 大工も、羊飼いも、商人も、糸紡ぎの女も、絨緞屋も、導師も、本当に求め
 ていることがあるし、すべてのことに意味があるはずです。

 そんなことを考えながら、ぼんやりと歩いていると、困りきった表情でオロ
 オロしている男性が目に入りました。

 男は思わず走りよって、「どうしたのですか?」と尋ねると、男性の娘が、
 ある大工に恋するあまり重病にかかって命の危機に陥っているというのです。

 相手の大工を探し出そうにも、娘は意識も失っていて調べようもないと、そ
 の人は弱り果てているのでした。

 男は、すぐにあの大工のことだとわかり、急いで大工を娘に会わせるために
 走り出します。

 おかげで、娘の命は助かり、大工は望んでいた理想の結婚相手を得ることに
 なりました。

 大工が柵を作ってくれたので山羊飼いは山羊をくれましたし、それで商人か
 ら山羊の毛を受け取り、糸を紡いでもらうことができたし、糸を渡すと絨緞
 屋は、立派な絨緞を織ってくれたのです。

 絨緞を導師のところへ持って行くと、導師は笑顔で男に伝えました。
 「あなたは、すでに大いなる知識を得たようですね。
  自分のためではなく、絨緞のために働いたから、絨緞を持ってくることが
  できたのでしょう。
  それは、本当にすばらしいことなのですよ」

 
 ……ずっと探し求めているもの。

 それは、思っているよりも近くにあるし、与えることで、はじめて手に入る
 ものなのかも知れませんね。

No.594

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【癒しのことば】Vol.594 2004/12/10       

  総発行部数:14,526部

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 「完璧な人ではなく、完璧な自分になる」

            -- ジム・ドノヴァン(アメリカの著述家)--

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 仏教のたとえ話に、こんなものがあります。

 
 ある町に、とても美しい女の人がいました、
 誰が見ても感嘆の声を漏らすほどの美人でしたが、本人は、自分の鼻の形だ
 けが気に入っていませんでした。

 「この鼻さえ、もっと整っていたら、私は、もっと美しくなれるのに……」
 彼女は、毎日、そう嘆いていたということです。

 そこで、彼女の夫は、妻のために新しい鼻を手に入れようと町に出ることに
 しました。
 すると、とても美しい鼻を持った女の人が通りがかったのです。

 夫は、いきなりその女の人を押さえつけ、持っていた刀で鼻を切り落として
 しまいました。
 そして、喜び勇んで家に帰り、「これでお前の鼻もキレイになり、完璧な美
 人になれるぞ」と言うなり、妻の鼻も切り落としたのです。

 夫は、新しい鼻を妻の顔に付けようとしますが、もちろん、他の人の鼻がひ
 っつくはずがありません。

 あわてて、妻の元の鼻を押し当てますが、それもうまくいきません。

 結局、鼻を切り取られてしまった女性も、美しかった妻も、鼻をなくしてし
 まったのでした。


 私たちのなかには、長所もあるし短所もあります。

 短所を何とかしたいと思うのはいいのですが、他の人と比べて、
 「ここがダメだ」
 「これが足りない」
 「あの人の、こんな長所が欲しい」 
 などと考えているとしたら、自分の鼻を切り取ってしまうようなものかも知
 れませんよ。

 だって、自分で欠点だと思っていることも、自分の一部なのです。
 長所も欠点も、すべてがあって、はじめて自分なのですから。

 誰しも、自分のいいところを受け容れることは簡単です。
 でも、短所やいやなところを受け容れるのは、なかなか難しいことですよね。

 ついつい、
 「こんなところがなかったら……」
 「自分の、ここが嫌いだ」
 と思ってしまいます。

 だけど、短所は否定していると、いつまでも欠点のままですあが、受け容れ
 てみれば、自分の個性になるのです。
 そして、受け容れてはじめて、今の自分が学ぶべきことが見えてきたりしま
 す。

 消極的と慎重さ。
 無鉄砲と勇気。
 気弱さと優しさ。

 これは、私たちのなかの同じ要素を言っているのです。

 否定するのではなく、受け容れてみると、その要素のプラスの面が現れるし、
 理想とすべきことが見えてくるようです。

 そう、あなたのなかの、どんな要素も、すべては貴重でかけがえのないもの
 なのです。
 そして、あなたが、この世界に生まれて、自分を楽しむために必要なことな
 ことなのでしょう。

 自分を受け容れるということは、良いところも、それ以外のところも、すべ
 てを味わい、その要素をもっと向上させていくこと。

 今、気になっていることは、気づきのメッセージを与えてくれているのでし
 ょう。

 どれほど美しくても、鼻というたったひとつの要素が気に入らないだけで、
 それを楽しめないなんてばかげていますね。
 ましてや、他の人の鼻をつけようとするのは、ただ不幸を増すだけになって
 しまうでしょう。

 それよりも、今の自分をまるごと受け容れて、もっと生きることを楽しんで
 みましょうよ。

 今までも、これからも、私たちはいつも完璧な自分だったのですから。

No.593

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【癒しのことば】Vol.593 2004/12/9       

  総発行部数:14,534部

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 「夢を持つことができたら、どんなことでも実現できる」

                    -- ウォルト・ディズニー --

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 シンプルに考えてみましょう……

 
 世界を青い色に変えたいと思ったとしても、何も町中を青いペンキで塗って
 まわることはありません。

 ただ、青い色のサングラスをかけてみればいいのです。
 これで、すべては青く見えてきますよね。

 もっと楽しく生きたいと思ったとしても、まわりを変えようと一生懸命にな
 ることはありません。

 今の環境に問題があるから、生きることを楽しめないというわけではないの
 です。

 ただ、自分のなかの楽しいことに意識を向けましょう。
 そんな楽しい色のサングラスをかけてみましょう。

 すべては、楽しく見えてきますよね。

 -◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-

 自分が歩こうとしている道に、大きな岩がいくつも転がっています。
 
 それは、ただそこに転がっているというだけで、それ以外の意味はありませ
 ん。
 少々歩きにくいかも知れませんが、うまく避けていけば、進んでいくことは
 できるでしょう。

 でも、ときに私たちは、「この岩は、私の行く手を邪魔しようとしている」
 と思ってしまうことがあります。
 
 そうなると何とかこの岩を取り除いてやろう、とかぶち壊してやろう、など
 という気になってきて、岩に立ち向かいます。

 必死になって岩を押してみますが、なかなか動きません。

 「これは、本当に重い障害物だ」
 と思ったりしますが、実は、その岩に、自分を邪魔する力を与えているのは
 自分なのです。

 私たちが何かに行き詰っているときも同じなのではないでしょうか。

 抵抗しようとするから、それは障害になります。
 そして、その障害に力を与えているのは、自分なのです。

 もっとスッキリと進んでいくこともできるのにね。

 -◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-◇-

 ある人が、ゴミ捨て場で拾ったバイオリンを街頭で売っていました。

 こんなボロボロでも、一応バイオリンだから、うまくいけば1万円くらいで
 売れるかも知れないと考えたのです。
 でも、多くの人が興味を示して見て行くものの、誰も買おうとしはしません。
 
 売っていた人は、5千円、3千円とどんどん値を下げていきましたが、それ
 でも売れる気配はありません。

 試しに弾いてみる人もいましたが、調律もされていないバイオリンはひどい
 音をたてるばかりです。

 とうとうヤケになって、「100円でもいいから誰か買ってくれ!」と叫び
 かけたところ、取り巻いてみていた人たちのなかから、ひとりの男の人が出
 てきて、「ちょっと私に貸してください」と声をかけました。

 その人は、バイオリンをハンカチで磨いたり、弦を調律していましたが、や
 がて弾きはじめました。
 すると、そのバイオリンは、とても美しい音色を奏ではじめたのです。

 弾き終わると彼は、バイオリンをしみじみと眺めながら、
 「これはすばらしい名器だ。かなり値打ちのあるものに違いない」
 とつぶやきました。

 そのとたん、何十万円でも出すからバイオリンを売ってくれという人が、何
 人も現れたのでした。

 本当はすばらしい才能や可能性を持っているのに、自分でそれを認めていな
 いと、ボロボロのバイオリンになってしまいますよ。

 自分で思っているよりも、あなたはもっともっと大きな存在なのですから。


 そして、一番、シンプルでステキな法則。

 『私たちは、自分を楽しむために生まれてきた』

No.592

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【癒しのことば】Vol.592 2004/12/8       

  総発行部数:14,527部

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 「同じことを何度もくりかえして、違う結果を期待するなんてばかげている」

          -- ビル・オハンロン(アメリカのセラピスト)--

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 テレビが急に映らなくなってしまったら、ついつい、
 「何が原因で故障したのだろう?」
 「使い方を間違ったのかな?」
 などと考えてることも多いのではないでしょうか。
 
 これは、私たちが成長してきた過程で、「何か問題があったら、まず原因を
 究明して解決法をみつけだしたり、再発しないように改善していくべきだ」
 ということを学んできたからなのかも知れません。

 もちろん、そんなふうに問題の原因を解明することが大切な場合もあるでし
 ょう。

 でも、どんなときでも、それが有効だとは限りません。

 さきほどのテレビの故障のときには、あなたがそのテレビを作った会社の技
 術者とか将来テレビ修理の仕事をしたいと思っている方ならともかく、いく
 ら原因がわかっても、あまり意味があることではないですよね。

 テレビを分解して、とことん故障の理由をつきつめても時間の無駄。

 それよりも、
 「どうすれば映るようになるのかな?」
 「他にテレビを見る方法はないだろうか?」
 と自問してみる方が、ずっと意味があるのではないでしょうか。

 そう思って見てみると、意外なことが理由で映らなくなっているのに気づく
 こともあります。
 さっさと修理を依頼することもできますし、必要なら買い換えることだって
 検討できるでしょう。

 とりあえず、他のテレビを見ることもできますしね。

 ちょっとした考え方の違いですが、今を楽しむという視点で見てみれば、後
 者の方がいいようです。

 これは、私たちの人生においても同じことがいえるのかも知れません。

 何か問題に出会うと、ついつい、
 「なぜ、こんなことになったのだろう?」
 「私のどこがいけなかったのだろうか?」
 「私の育ち方に問題があるのかも?」
 などと考えてしまいがちですね。

 原因を知ることが意味を持つこともあるでしょうが、ただ時間を無駄にして
 いたり、より落ち込むきっかけになる場合もあるのです。

 今を楽しむという視点では、やっぱり、
 「どうすればもっと良くなれるだろうか?」
 「問題を解決するために、私ができることはなんだろう?」
 という方向に意識を向けてみる方がいいようです。

 だって、考えてみてください。

 そんなことをまったく知らないでいても、テレビが故障した原因を知ろうと
 は考えずに、とにかくテレビを見ることができるようにしたいと考えている
 ときがあります。

 それは、今、どうしても見たい番組があるときです。

 そんなときには、とりあえずは何とかテレビを見ることだけを考えています
 よね。

 人生だって、本当に心がワクワクしているときには、とにかく前に進んでい
 くことだけしか頭に浮かんではきません。

 ということは、そんなふうに意識を、原因究明ではなく、より良くなる方向
 へ向けるだけで、いろいろなことが変わってくるのかも知れませんよね。

 過去に見につけた習慣や考え方が、今の人生を創りだしているということな
 のでしょう。

 あなたはいかがですか?
 ……あっと、「どうしてそうなのか?」という原因究明は必要ありませんよ。

 「どうすれば、生きることをもっと楽しめるように意識を向けていけるのか」
 ということを考えてみてくださいね。

 ほら、それだけで、何だかワクワクしてきたような気はしませんか?

No.591

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【癒しのことば】Vol.591 2004/12/7       

  総発行部数:14,530部

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 「もし自分の人生を良い方向へ変えようとするのなら、やるのは今しかない」

             -- アラン・コーエン(アメリカの作家)--

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 旅行をするときには、訪問地のすべての名所を見ようと急いで駆け回ったり、
 写真を撮るのに一生懸命になっていては、あわただしく時間が過ぎていって
 疲ればかりが残ってしまいます。

 ガイドブックと首っ引きでは、大切なものを見逃してしまいそうですし、お
 みやげのことばかりを考えていては、充分に楽しむことはできないでしょう。

 そんなふうに、何かを得ようと旅をしていても、終わってみれば、ほどんど
 記憶にも残らないでしょうし、学ぶことも少ないようです。

 それよりも、道行く先々での新たな発見や名所のすばらしい景色を、ただ味
 わってみるだけにしてみてはいかがでしょうか。

 きっと、その方が、いつまでも心に残るでしょうし、多くの感動や気づきを
 得ることができるでしょう。

 人生だって同じでしょう。

 何かを得ようと一生懸命になって生きているよりも、今、目の前で起こって
 いることを、ただ味わってみるようにすれば、いろいろなものを得ることが
 できるのではないでしょうか。

 うれしいことも、苦しいことも、きっと、私たちに大きな気づきと学びを与
 えてくれるはずです。

 今日から、生きることを、ただ楽しんでみましょうよ。

 
 どれだけ広大な草原にいたとしても、まわりには危険がいっぱいだと身体を
 小さく縮めているのなら、とても窮屈に感じるでしょう。

 本当の自分を見せてはならないと、まわりに壁を積み上げていれば、自分か
 らも、外が見えなくなってしまいます。

 たとえ小さな部屋にいても、自由に歩き回ったり、思いっきり背伸びをする
 ことができるのなら、身体は、のびのびできますよね。

 そして、自分を守るための壁を、思い切って取り去ってみれば、心地よい風
 ととともに、さまざまなことが見えてくるはずですよ。

 人生だって同じでしょう。

 どこに居ようと、まわりがどんな環境だろうと関係はありません。
 生きることが窮屈に感じるのなら、自分で自分を小さく縮めているようです。

 何かを恐れているから、そんな窮屈に身を縮めていたり、自分のまわりに壁
 を張り巡らせて意いるのかも知れません。

 だけど、気づいてくださいね。

 どんなリスクよりも、「生きることを楽しまない」というリスクの方が、よ
 っぽど大きいのですよ。

 今日から、もっと自由にのびのびと生きていきましょうよ。


 日陰のなかにじっと立ったまま、「どうして私のまわりは、いつも暗くて寒
 いのだろう」と嘆いている人がいます。

 確かに、以前は日がさして暖かかったのでしょう。。
 だから、またいつかは太陽が戻ってくると思っているのでしょうか。

 それとも、自分は、ここに居なければならないと思っていたり、自分にふさ
 わしい場所は、こんな日陰のじめじめした場所だと考えているのでしょうか。

 ひょっとしたら、誰かがやってきて温かい場所へ連れて行ってくれるのを、
 いつまでも待っているのかも知れません。

 でも、すべてバカげたことですよね。
 寒いのがイヤで、温かいところへ行きたいのなら、自分の足で日なたへ歩い
 ていけばいいだけのことなのですから。

 人生だって同じでしょう。

 今が暗くて寒いと嘆いているよりも、さっさと暖かい場所へ歩いていきまし
 ょう。
 あなたには、そんな力があるのですから。

 今日から、自分の力を信じて、好きなように生きていきましょうよ。

 
 幸せになるのに、時間はまったくかかりません。
 せいぜい3秒あれば充分です。

 ただ、自分がもっと楽に楽しく生きようと決めるだけでいいのですよ。

No.590

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【癒しのことば】Vol.590 2004/12/6       

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 「自分に返ってきてほしいものを人に与えなさい。
  いつも自然に愛を与えることができれば、返ってくるのは愛ばかりになる
  のです。」

   -- テリー・コール・ウィッタカー(アメリカのカウンセラー)--

----------------------------------------------------------------------

 道を歩いている人たちがいます。


 ある人は、大きな荷物を肩に担ぎ、重そうに歩いています。
 はたからは、そんなに一生懸命になって荷物を運ばないでもいいのにと思え
 ますし、他にもっと楽な方法があるような気もします。

 それでも、その人は、歯を食いしばって必死に進んでいきます。
 どんなに疲れても、けっして荷物を下におろそうとはしません。

 よく見ると、自分の荷物だけではなくて、他の人の荷物も一緒に担いでいる
 のです。

 ……道行く人たちは、そんな人を見て、悲壮感と生きる辛さを感じます。

 
 また、別の人は、下を見ながら慎重に足を運んでいます。
 何かに躓かないように気をつけながら、一歩一歩ゆっくりと進むのです。

 そんなに気をつかわなくても……
 下ばかり見ていては、せっかくの景色も目に入らないだろうに……

 そんなふうにも思えますが、その人は、ずっと自分の足元を見ながら、とき
 には立ち止まったり、後戻りしながら歩いていきます。

 ……道行く人たちは、その人を見ているうちに、「そんなにこの道は危険な
 のかな」という不安感を持ったり、ついつい緊張してしまったりします。


 別の人は、いつも誰かの後をついていこうとしています。
 自分ひとりで道を歩くのは心細いようで、堂々としている人をみつけては、
 その人を追いかけるのです。

 でも、すぐにその人の行く方向と、自分が行きたいところは違っていること
 に気づき、他の人を探します。
 そして、また、その人の後をついていくのです。

 ……道行く人たちは、その人から、自分の進む方向を誰かに委ねる気楽さ、
 そして、そこから生まれる苦しさを受け取ります。


 別の人は、道に落ちているものに怒りをぶつけながら歩いています。
 何かに腹を立てているのか、自分の通るところに落ちているものはもちろん、
 目に入るものすべてを憎々しげに蹴っ飛ばしているのです。

 ときには、通りがかった人にも怒りをぶつけ、トラブルになることもあるよ
 うです。
 
 何かを蹴っ飛ばすたびに足が痛いと嘆いたり、誰かと争うたびにケガをした
 りしているのです。

 ……道行く人たちは、その人の怒りにつられて、いつの間にか自分もイライ
 ラしてしまっていることに気づくのです。

 
 別の人は、大きな岩に行く手を阻まれて困っています。
 一生懸命に岩を取り除こうとがんばり続けて、疲れ果ててしまったようで、
 その場にしゃがみこんでしまっています。

 まわりから見ると、岩をよけて通ったり、少し遠回りになるけれど違う道を
 行けばいいのにと思えるのですが、その人は、誰の話も聞こうとせずに、た
 だ岩だけを見て絶望しているのです。

 ……道行く人は、その人の様子を見て、気分が落ち込んでしまいます。


 別の人は、いつも誰かを手伝っています。
 困っている人の世話をしたり、道に迷った人を助けたり。

 たとえ自分が疲れていても、そんな素振りは見せずに人のために役立とうと
 したり、自分の道から外れてまで、他の人を導こうとしたりするのです。

 そうでなければ、自分には値打ちがないのだと思っているかのように……

 ……道行く人は、そんなボロボロになっている人から、息苦しさを感じて思
 わず目を背けてしまいます。

 
 別の人は、楽しそうに道を歩いています。
 自信を持って自分のペースで前に進み、ときには、まわりの景色を眺めなが
 らのんびりと歩いていきます。

 疲れたら道端に腰掛けて一服しますし、躓いたり何かにぶつかってケガをし
 たのなら、まず自分が元気になることを考えます。

 自分が楽しく歩いていれば、道行く人たちも楽しくなるのですから。
 そんな人たちと一緒に歩いていくのが、とてもうれしくて、ますます楽しく
 なるのですから。

No.589

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【癒しのことば】Vol.589 2004/12/3       

  総発行部数:14,513部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばをお届けします。
                         月~金曜日 毎日配信
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 「人生の基本ルール:幸せになることを選択する」

        -- ウィリー・ジョリー(アメリカのカウンセラー)--

----------------------------------------------------------------------

 『幸福』の反対は、『不幸』だということになりますが、この2つの距離は、
 はどれだけ離れているのでしょうか。


 ここに、ひとりの「不幸の国」の住人がいるとします。
 彼は、自分が住んでいるところがイヤでイヤで溜まりません。

 太陽が昇るとまぶしいし、夜は暗くなって怖いのです。
 晴れの日は、暑くて汗をかいて不快だし、雨が降れば降ったで、濡れるのが
 うっとうしく思えます。

 夏はうんざりするほど暑いし、冬が来れば寒くてやりきれない。
 春と秋の、ちょうどいい気候の頃なんて、すぐに過ぎていってしまいます。
 
 それに、仕事は忙しくて疲れるし、家に帰れば、狭いところに家族がひしめ
 いていて、うるさくて心の休まるときもありません。

 一生懸命に仕事をしても誰も認めてくれないし、家族のためにがんばっても、
 感謝のひとつもされたことがない。

 彼は、自分がこんな国に生まれてきてしまったことを嘆いています。
 これは自分ではどうすることもできないのだとあきらめ、ただツイていない
 ことを恨んでいるのです。

 こんなところに住んでいるから、いつまでたっても不幸なんだと思っていま
 す。


 さて今度は、「幸福の国」に住んでいる人をご紹介しましょう。
 彼は、自分が、この国に生まれてきたことに感謝しています。

 だって、毎日太陽が昇ってすべてを照らしてくれるし、夜には美しい星を見
 せてくれます。

 晴れの日は身体を温めてくれるし、ときおり雨が降って大地を潤し、心を洗
 い流す時間をプレゼントしてくれるのです。
 
 暑い夏には、泳ぎに行ったり、夕涼みをして楽しむことができますし、冬は、
 スキーをしたり、温かい料理に心が和んだりします。
 おまけに、春や秋の、心地よい季節だってあるのです。

 ありがたいことに忙しく仕事をさせていただいているし、家には家族が大勢
 いて賑やかです。

 仕事では、うまくいくときばかりではありませんが、自分なりに努力してい
 ます。
 それに、愛する家族がいるから幸せなんだと感謝してがんばっています。

 本当に、今、こんな幸せな国にいることに満足しているのです。


 このふたりは、ずいぶん違う国に暮らしているようにも思えますが、実は、
 同じ家に住んでいるのだと言ったら信じられますか。

 そう、「幸福の国」と「不幸の国」の距離は、本当はゼロなのです。
 『幸福』と『不幸』は、コインの裏表のように、違っているように見えて、
 実は同じもののようですね。


 違っているのは、「不幸の国」の住人は、今の自分の環境をどうすることも
 できないとあきらめていることと、誰からも感謝されていないと思っている
 ことです。

 確かに、天気や職場の環境を変えることはできないかも知れません。
 だけど、自分の考え方や思いを変えることはできるはずですね。

 「自分が幸せになる」、という選択をすることもできるでしょう。

 また、不幸の国住んでいる人には、確かに感謝が足りません。
 もっと感謝があれば、幸せになれるでしょう。

 でも、その感謝は、誰かからされることではないのです。
 
 仕事で認めてもらえない、家族から感謝されないと嘆くのではなく、今の仕
 事や職場を自分が認め、家族の存在に感謝することが足りないのです。
 
 これもコインの裏表と同じようで、自分が認めていないものからは認められ
 ることはありませんし、感謝の気持ちを感じるからこそ、感謝されることに
 なるようです。


 「不幸の国」に飽きたら、いつでも「幸福の国」に引っ越すことができるの
 ですよ。
 
 簡単なことです。
 自分が幸せになることを選んでみるだけでいいのです。

No.588

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【癒しのことば】Vol.588 2004/12/2       

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                         月~金曜日 毎日配信
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 「我あり、あるがままにて十分なり」

              -- ホイットマン(アメリカの詩人)--

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 もっと楽に生きるためには、「今、自分が感じていること」に気づくことが
 大切なようです。

 たとえば、筋肉隆々の男性に、「あなたは華奢な美人だね」などと言っても、
 その人はとても自分のこととは思わないでしょう。
 でも、他のことばには、納得したり、カチンときたりすることもあるはずで
 す。

 自分の内側に響きあうものがあるから、言われたことばに反応してしまうの
 ですね。

 人のイヤなところが気になったりするのも同じこと。
 自分も似たような要素があるからこそ、目に付いてしまうのでしょう。

 人からイヤなことを言われたり、嫌いな人と一緒にいるのは、あまり気持ち
 のいいことではありませんが、考えようによっては、ネガティブな形で私た
 ちにメッセージをくれているのだと受け取ることもできます。

 そうすれば、自分のなかの響きあう、そのイヤな要素に気づいて、より良く
 なっていくことができるようになるでしょう。

 もちろんポジティブなメッセージだってありますよ。
 それは、自分の心がワクワクするという形でやってきます。

 人それぞれ個性がありますし、この世界での役割だってあるのでしょう。
 自分の本質と響きあわないものには、心を動かされることはないはずですよ
 ね。

 今、この瞬間に、自分の心が疼いてワクワクすることが、本当にやるべきこ
 とだと言ってもいいでしょう。

 見たくないからとネガティブなメッセージから逃げたり、前に進むのが怖い
 からとポジティブなメッセージにふたをしているなんてもったいない。

 自分を感じて、大切にすればするほど、本当に大切なことが見えてくるので
 すよね。


 また、楽に生きるためには、「決める」ことの重要さを知っておくことも、
 大きな意味があります。

 目の前にチョコレートがあるとして、それを今食べてしまうのか、それとも
 残しておいて後で食べるのかを、自分自自身で決めることができないでいる
 と、結局は後悔だけが残ることになってしまいます。

 食べてしまったら、後になって「どうして残しておかなかったんだろう」と
 思ってしまうでしょうし、残しておいたらおいたで、「こんなにおいしいの
 ならもっと早く食べればよかった」とか「期待したほどでもなかったな。こ
 んなことならさっさと食べてしまえばよかった」などと残念に思うのです。

 決められないのは、ひとつを選択すると、もうひとつは捨てなければならな
 いと思っているからです。
 どんなことでも同時に両方を持つことなどできないのに、一生懸命に両方を
 持とうとして、失望してしまいます。

  結婚したいけれど、今の自由な生活も捨てたくはない。
  会社の仕事はいやだけれど、安定した収入も手に入れたい。

 どちらかに決めないことは、両方を持っているようにも見えますが、実際に
 は、両方とも選んでいないことになるのです。

 ひとつに決めることは、もうひとつの可能性を選ばないことでもありますが、
 同時に、本当に選んだことを充分に楽しむことでもあります。

 迷ったり、両方持っていたいと思うことは、どちらを選んでも楽しめるとい
 うことでもあります。
 そして、どちらを選んでも、学ぶべきことはあるのです。

 それに、ひとつを選んだからといって、必ずしももうひとつの選択を捨て去
 ってしまうことにはなりませんよ。
 
 もし、自分が決めたことが間違っていることに気づいたとしたら、そこから
 学ぶべきことを学んで、いつでも戻って決めなおす自由だって私たちにはあ
 るのですから。

 ……そう考えると、ひとつに決めることのプレッシャーも少しは減るように
 は思いませんか。

 そう、今は、自分が決めたことを思いっきり楽しみましょうよ。

 
 本当の自分よりも、もっと大きく見せようとがんばっていることは、どこか
 に無理がでて疲れてきてしまうでしょう。

 本当の自分より、もっと小さな存在だと思っていると自信と元気を失ってし
 まいます。

 やっぱり、あるがままの自分でいるのが、いちばん楽でいられるようですね。

No.587

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【癒しのことば】Vol.587 2004/12/1       

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 「成功とは、どの方向に歩いているかである」

             -- コリン・ターナー(アメリカの作家)--

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 前回に引き続き、ひろさちやさんの本に書かれていたエピソードをご紹介し
 ます。


 隣の火事の類焼で、大学教授で僧でもある人の家が焼けてしまいました。
 大切な蔵書や執筆中の研究論文もすべてが灰になり、とりかえしのつかない
 損失を蒙ったのです。

 その教授は、しばらくは火を出した隣家を怨み、復讐することばかりを考え
 ていました。
 しかし、自分は長年仏教を研究していて、人に平安な生き方を教えている身
 なのに、愚かなことをしていることに気づきます。

 そこで教授は、自分の家は隣の火事で「焼かれた」のではなく、自分の誤り
 で「焼いた」と考えてみることにしました。
 自分でしたことなら、怒りを感じることはないと思ったのです。

 ところが、実際に自分でしてもいないことをしたと思い込むのは、どうして
 も無理があります。
 一生懸命に、自分が「焼いた」のだと自分に納得させようとすればするほど、
 そんなことはないという怨みが湧き上がってくるのです。

 苦しんだ挙句、教授は気がつきました。
 家は、ただ「焼けた」だけだったのだということに。

 「焼けた」ということは事実です。
 そこにいろいろな思いを付け加えていたのは、誰でもない自分なのです。

 「自分の家は焼けたのだ」ということを受け容れようとしているうちに、
 教授は、隣の人を許すことができたのだということです。


 そういえば、私も以前、カウンセリングをさせていただいていたときに、人
 から裏切られたり、傷つけられたことがどうしても忘れられず苦しんでいる、
 という悩みをお持ちの方が、何人かいらっしゃいました。

 そんな人の多くは、怒りを直接その相手に向けるのではなく、何とか忘れよ
 う、相手を許そうと努力をされています。

 自分にも非があったのだから仕方がない、と自分に言い聞かせようとしたり、
 犬にかまれたようなものだと思って忘れようと努力したり。
 すべてを忘れようとしてみたり。

 あるいは、何とか相手のことを許してあげよう、相手を好きになろうとして
 いる方もいらっしゃいました。

 でも、いくらがんばっても、自分が受けた心の痛みが和らぐことはなく、相
 手を許すこともできないのです。
 だから、さらに怨みが募り、苦しみが増すことになってしまいます。

 ……それは、ある意味当然のことで、できもしないことに一生懸命になって
 いたり、努力の方向を間違っているからのようです。

 自分が過去に出会った辛い出来事は、いくら忘れようとしても本当にあった
 ことなのだし、実際に自分が感じた苦しみだって確かなものだったのです。

 それを忘れようとするたびに、違ったように理解しようとするたびに、イヤ
 でもその出来事を思い出すことになって居間います。
 だから、何度も何度も、苦しみを再体験することになってしまうのです。

 それに好きでもない相手を好きになることなどできるはずがないし、できる
 としたら、自分らしさの一部を失ってしまうことにもなってしまいます。
 そんな無理をするから、余計に苦しくなってしまうようです。

 また、今の苦しみを解決するためには、過去の出来事を何とかしなければな
 らないということもありません。

 考えてもみてください。
 今の、自分が本当に目指すところはどこなのでしょうか。
 どこに焦点を向けるべきなのでしょうか。

 これは過去の出来事ではなくて、自分がもっと楽になること、もっと前に進
 んでいくことですよね。
 どれだけエネルギーを費やしても、がんばる方向が違っていては、本当に欲
 しいものを手に入れることはできません。

 過去のことは過去のこと