No.428

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【癒しのことば】Vol.428 2003/6/12       
 総発行部数:14,121部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばをお届けします。
                         毎週 月・木曜日配信
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 「未来を予言するいちばん簡単な方法は、自分で未来を創造することだ」

      -- アラン・ケイ(アメリカのコンピュータ学者)--

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 1979年3月に発生した、アメリカ・ペンシルバニア州のスリーマイル島
 原子力発電所事故は、付近の住民たちを、想像もできないような恐怖に包み
 込みました。

 原子炉が破損し放射性蒸気が漏れだしたというこの事故は、当初、情報が混
 乱し、新聞やラジオなどで、さまざまな恐怖に満ちた報道や発表がなされた
 のです。
 
 住民たちは、いつ発電所が爆発を起こして大惨事になるのかを想像しては恐
 ろしさに震え、大気中の放射能が身体を蝕むことを考えては、何日も眠れぬ
 夜を過ごすことになりました。
 
 政府によって安全が確認されてからも、住民たちの不安は、すぐには消える
 はずもなく、何年も悪夢に悩まされる人が多かったといいます。

 ……それから十数年がたったころ、事故が住民たちの健康に、どれだけ影響
 を与えているかが調査されました。

 その結果、原子力発電所の半径8キロ以内に住んでいた人たちの、約半数が
 未だに強いトラウマに苦しんでいるということがわかったのです。

 彼らの尿のなかには、ストレス状態のときに出される化学物質が、多量に検
 出されました。
 また、慢性的な体調不良や気力の衰え、注意力や集中力が欠如している人も
 何人もみつかりました。

 つまり、十年以上も前の、すでに終わった事故に、ずっと苦しめられ続けて
 いる人がいたのです。

 では、ストレス症状がみつからなかった、残りの半数の人たちはどうなので
 しょうか。
 まったく同じ恐怖体験を味わったはずなのに、トラウマに悩まされている人
 たちと、どう違っていたのでしょうか。

 ひとつの説として、
 「自分は起こった出来事に対して、無力で何もできない」
 と感じていた人たちが、トラウマを抱えているケースが多いのではないかと
 いわれています。

 人が不安を感じる理由として、前もって最悪の事態を、心のなかで体験する
 ことによって、実際に起こることから受ける衝撃を和らげるという働きがあ
 るということです。

 自分の力では為す術もないと、恐怖に襲われるまま、ただ身を任せていた人
 たちは、次の最悪の事態に備えて、心のなかで何度も事故の恐怖を繰り返し
 ている必要があったのかも知れません。
 無力な自分を守るために、未だに十数年前の出来事に心を縛られてしまって
 いるのです。

 逆に、どんなに大きな苦しみに出会おうとも、心のどこかで、もう少しがん
 ばってみよう、絶対何とかできるはずだ、と思える人は、過去に縛られるこ
 となく、強く前に進んでいくことができるのではないでしょうか。

 スリーマイル島の、事故に出会っても自分の力を恐怖に明け渡さず、前向き
 に人生を楽しんでいる人たちは、そんなことを教えてくれているのかも知れ
 ません。


 そう、失敗したり躓いたりして落ち込んでも、悲しいことに負けそうになっ
 ても、苦しいこと辛いことに打ちひしがれたとしても。
 ……それでも、心のどこかで自分の力を信じていれば、必ず、すばらしい明
 日にたどり着くことができるのですよね。

 だって、未来とは与えられるものではなくて、自分の力で創り出していくも
 のなのですから。

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このページは、shinが2003年6月12日 08:39に書いたブログ記事です。

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