No.246 カフカ

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【癒しのことば】Vol.246 2001/6/15        
 総発行部数:10.116部

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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「あるのは目標だけだ。道はない。我々が道と呼んでいるのは、ためらいに
  ほかならない」

              -- カフカ(オーストリアの作家)--

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 明和8年(西暦1771年)の3月4日、医師の杉田玄白は知人の前野良沢ら
 と千住の小塚原で行われた死刑囚の腑分け(解剖)を見学する機会を持つこ
 とができました。

 杉田らは、その少し前、長崎でオランダからもたらされた人体解剖書『ター
 ヘル・アナトミア』を入手していました。
 ところが、そのなかに描かれている人体解剖図が、当時の日本の医者の間で
 考えられていたものと大きく違っており、当惑していたのでした。

 そこで北町奉行所に、医学の研究のために死刑囚の解剖をしたいと申し出、
 それが許可されたのでした。

 その結果、杉田らは、頭をガツンと殴られたような衝撃を受けることになり
 ます。
 開かれた人体の構造は、『ターヘル・アナトミア』に描かれていたとおりだ
 ったばかりか、腑分けした内臓の図も寸分も違わなかったのです。

 「何と恥ずべきことだ・・・
  我々は、人の身体もちゃんと知らぬまま治療を続けてきたというのか」
 杉田らは深く反省し、その場で『ターヘル・アナトミア』を日本語に翻訳し、
 多くの医師に読んでもらおうと決心したのでした。

 早速、翌日に数人の有志が集まり翻訳をスタートさせることになりました。

 しかし、この作業は困難を極めることが予想されました。
 何しろメンバーのなかには、オランダ語に通じているものがひとりもいない
 ばかりか、『ターヘル・アナトミア』には、辞書にも載っていないような医
 学専門語がほとんどを占めていたのでした。

 さらに、このとき杉田は38歳、良沢に至ってはは49歳。
 未知の世界に飛び込むには、もう若くはない年齢ですし、医師としての仕事
 も多忙を極めていました。
 それに、この本が翻訳されたとしても、東洋医学の五臓六腑説が信じられて
 いる日本の医師たちに受け入れられるかどうかの保証もないのです。

 まさに「ないないづくし」でしたが、杉田らは、ただこの本を多くの医師に
 読んでもらい、正確な知識を持って病に苦しむ人たちを救って欲しいという
 目標だけを頼りに、前に進んでいきました。

 単語ひとつを訳すにも何時間も、ときには何日もかかるという気の遠くなる
 ような作業の末、約4年後にこの日本初の人体解剖書『解体新書』が完成す
 ることになったのです。

 この杉田らの努力の結晶の翻訳書が果たした役割は大きく、これより日本の
 医学界に蘭法が普及し、また医学以外の蘭学も広まっていくことになります。

 
 私たちは、きっとこの世界で自分にしかできない何かを達成するために、生
 まれてきたのでしょう。
 誰でも、さまざまなものとの出会いで杉田玄白のように、心のうずきを感じ
 ることがあったはずです。
 
 そんなに大きなことでないとしても、
 「これだけはやりたい」
 ということがあるはずです。
 
 もし、そんな心のうずきなど感じたことがないという人がいたら、これから
 出会うか、出会っていたのに気づかなかったかではないでしょうか。

 さらに、そんな夢や目標があったとしても、つい「ない」ということに目が
 いってしまうことも多いようですね。

 「やりたいことなんてないよ」
 「もう若くないから……」
 「私には、そんな能力はないよ」
 「時間も、お金もないんだ」
 「それに意味があるかどうかわからない……」

 そして、夢をかなえたいと思いながら、いつまでもそこへ向かって進んでい
 こうとはしないのです。

 でも、そんな考え方やものの見方こそが、私たちを夢に向かって突き進んで
 いくことを妨げているのかも知れませんよ。

 もういちど、自分の心のうずきを感じてみてください。
 そして、それを大事にしてあげてくださいね。


 ・・・あなたの夢に向かって歩いてきましょうよ。

 本当に私たちがいつも持っている必要のあるものは、「ない」ということで
 はなくて、「夢」や「目標」、ただそれだけなのではないでしょうか。

 それ以外は、何もいりません。
 「夢」かなえるために必要なものは、すべて私たちのなかにあるのですから。

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このページは、shinが2001年6月15日 14:42に書いたブログ記事です。

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