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【癒しのことば】Vol.224 2001/5/16
総発行部数:6201部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
けします。
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「薔薇の木に薔薇の花咲く。
何の不思議もないけれども」
-- 北原 白秋(詩人)--
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あるとき有名な写真家の故・土門拳さんが、インタビューでこんなことを聞
かれました。
「土門さんは、ひとつの作品を完成させるのに、何十枚、何百枚もの写真を
撮られるそうですね」
「はい、そうです」
土門さんが答えると、インタビュアーはこう言います。
「そんなにたくさんの写真を撮るのなら、そのなかに1枚や2枚はいい写真
があって当然だと思うのですが・・・」
それを聞いて土門さんは、こう答えます。
「そういうことですね。誰でもたくさん写真を撮れば、1枚くらいはすばら
しいい写真は撮れるのは当たり前です」
なるほどという顔をしているインタビュアーに、土門さんはこう続けます。
「ところで、あなたはその当たり前のことができますか?」
つまり1枚の写真のために、何百枚もの写真を撮りますかと尋ねたのです。
さすがにインタビュアーも、困った顔をしてこう答えます。
「いやぁ、私にはとてもできないでしょうね」
それを聞いた土門さんは、こう言ったそうです。
「そうでしょう。私は、ただその当たり前のことを、やっているだけなんで
すよ」
人間がいちばん輝いているのは、どんなときなのでしょうか?
たとえば、あんな人になりたい、これができるようになりたい、とがんばる
のは、すばらしいことです。
でも、ちょっと考えてみてください。
何かを手に入れようとがんばらなくても、もっとすばらしいものを私たちは
持っているのではないでしょうか。
がんばって手に入れたものは、がんばって持っていないと、いつかは消え去
ったり、輝きが失せてくるものです。
それよりも、もっとすばらしいものは、ちゃんと自分の内側にあるのではな
いでしょうか。
ある意味で、私たちは生まれる前から遺伝子であるDNAによって、それぞれが
すこしずつ違った個性を持っています。
さらに生まれたときの環境や、成長の過程のいろいろな条件でその個性は、無
限に変化し続けていきます。
そして、今のあなたという、その人でないあり得ない人として存在している
のです。
そう考えてみると、ただありのままで生きている姿こそが、最も個性的で、
いちばんすばらしい姿なのではないでしょうか。
薔薇の花は薔薇の花になろうとして、一生懸命にがんばっているわけではな
いですよね。
ただ自分らしく、花を咲かせている姿が美しいのです。
もっと美しくしようと、肥料をやりすぎたり、いろいろ手を加えたりしたら、
薔薇は枯れてしまうかもしれません。
当たり前のことを、当たり前にやっていく。
それこそが私たちにとって、いちばん意味のあることかも知れませんね。
当たり前に、自分自身を生きてみる。
自分の生きたいように、生きていく。
それを受け入れることこそが、いちばんありがたい(=有り難い)ことなの
ではないでしょうか。

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