======================================================================
【癒しのことば】Vol.127 2000/12/11
総発行部数:3487部
======================================================================
※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
けします。
----------------------------------------------------------------------
「過ぎてかえらぬ不幸を悔やむのは、さらに不幸を招く近道だ」
-- シェークスピア --
----------------------------------------------------------------------
雨上がりの京の町を、2人のお坊さんが歩いていました。
2人は禅寺の修行僧で、托鉢を済ませこれから寺に戻る途中でした。
彼らが進んでいると、1人の美しい舞妓さんが、大きな水たまりの前で渡る
に渡れず困っているところに出会いました。
すると修行僧のうち、年長の方のお坊さんが、ためらいもせずに手を差し伸
べました。
そして、
「お着物が濡れてはお困りでしょう。坊主のこと故、ご遠慮なく」
と舞妓さんを抱き上げ、そのまま水たまりの向こうまで運んであげたのです。
これを見た若い方のお坊さんは大きなショックを受けました。
何しろ、2人は厳しい修行中の身。
女性のことを考えるだけでも、煩悩だと戒められるはずなのに、兄弟子は舞
妓さんの体に触れていたのです。
もちろん、尊敬する兄弟子のことですから、深い考えがあってのこととは思
うのですが、どうも気になってしかたがありません。
若いお坊さんの困惑は、寺に戻り、座禅を始めてからも続きました。
しばらく経ってから、いつもと様子が違う弟弟子に気づいた兄弟子は、何が
あったのか問いただしてみました。
若いお坊さんは、ためらいながらこう答えました。
「先ほど、兄弟子は、舞妓さんを抱いて水たまりを渡しましたが……」
皆まで聞かず、兄弟子はどなりつけました。
「何だ、お前は! 大事な修行に身も入れず、まだ舞妓と一緒にいるのか!」
・・・
人生は、いつもうまくいくことばかりとは限りません。
失敗や挫折も付きものですよね。
でもそのたびに、そのことにとらわれていたら前へ進むことはできません。
もう済んでしまったこと、過去のことはいくら気にしても、悩んでも、やり
直せるわけではありません。
自分を責めたり、悔やんでも何の解決にもなりません。
悩むだけエネルギーの無駄ですよね。
起きてしまったこと、やってしまったことは、その現実を受け入れ、必要なこ
とをいくつか学んだら、新鮮な気持ちでまた前に向かって歩き出しましょう。
私たちにとって一番大事なのは、いつでも今、この瞬間なのですから……

コメントする