2000年12月アーカイブ

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【癒しのことば】Vol.136 2000/12/24        
   総発行部数:3590部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~土の毎日お届
 けします。
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 「言葉はもの。 思考の上に
  露のように落ちる、一滴のインクが
  何千もの、いや何百万もの人を考えさせる
  何かを作る」
                                    
                         -- バイロン --
       
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 赤ちゃんや幼い子どもの唇は、みんなとても分厚いですよね。

 しゃべりだすようになれば、その唇からどんどん「ことば」があふれてきま
 す。
 自分の気持ち、思ったこと、感じたこと……
 そして、
 「これはなあに?」

 「ことば」は、外の世界を認識するための大きな道具で、同時に自分を外の
 世界に表現するための大事な手段です。
 「ことば」という、自分とまわりの世界をつなぐすばらしい武器を手にした、
 子どもたちは、それを大いに楽しんでいるようです。

 でも大人になると、唇が薄くなっていく人がいます。
 これは、特に成人男性が多いようですが、ひょっとしたら、「ことば」によ
 って傷ついたり、傷つけられたりしたのかも知れません。

 あるいは、自分の内側を表現することを恐れているのかも……
 (誰も、私のことをわかってはくれない)

 そのため、唇を噛みしめるクセ(肉体的に、あるいは精神的に)が、唇を薄
 くしたのかも知れません。

 そんな人は、「ことば」の重さを知っています。

 また、大人になっても唇の厚い人は、「ことば」で表現することを楽しんで
 いる反面「ことば」の軽さも知っているようです。


 どちらにせよ「ことば」は、ただの道具です。

 「ことば」だけが存在していても、何も伝えないし、何もできない……

 だけど、私たち人間は、この世界を生きています。
 「ことば」によって、考え、伝え、知り、通じ合っています。

 たったひとことが、私たちの人生を変えることもあるのです。
 
 たくさんのすばらしい「ことば」がこの世には、存在します。
 そして、そのひとつひとつにドラマがあるのです。
 
 でも、それをすばらしいと感じるのは、あなたが、楽しんで、悩んで、よろ
 こんで、苦しんで……
 
 そう、今を生きているからなのです。

 これは、世紀が変わろうとも、変わらない原則です。

 私が癒された「ことば」によってあなたが何かを感じてくれたら……
 そして、それを、あなたの「ことば」で誰かに伝えてくれるのなら……
 (これは、口から出る「ことば」だけではなく、たとえばあなたの生き方と
 いう「ことば」でも)

 「癒しのことば」たちも、あなたに会うために存在していたことを、きっと
 よろこんでいるでしょう。

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【癒しのことば】(土曜日版 Vol.6) 2000/12/23        
   総発行部数:3589部
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※毎週土曜日は、心を癒すことばを3つ選んでお送りします。
 今のあなたに役に立つかも・・・
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★ 今週の3つの名言
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「わずかなことがわれわれを慰めるのは
 わずかなことがわれわれを悩ますからだ」

                            -- パスカル --


「私は一個の人間でありたい
 誰にも利用されない
 誰にも頭を下げない
 一個の人間でありたい
 他人を利用したり
 他人をいびつにしたりしない
 そのかはり自分もいびつにされない
 一個の人間でありたい」
                          -- 武者小路実篤 --


「親切で慈悲深い人間になろう
 自分のもとへやってくる人を
 来るより前よりも 幸福な気分にさせて
 送り出してあげられるように」

                            -- スジャタ --


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【癒しのことば】Vol.134 2000/12/21        
   総発行部数:3581部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「河の流れがゆるやかなのは、水の量が多いからだ」
                                    
                      -- スペインのことわざ --
       
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 アメリカの思想家エマーソンは、感慨深い話として本にこんな体験を書いて
 います。

 エマーソンは、子どもたちと一緒に子牛を小屋に入れようとしていました。
 ところが、子牛は、四肢をふんばって動こうとしません。
 叱りつけても、どんなに引っ張っても、尻を押しても、頑としていうことを
 聞かないのです。

 困り切ったエマーソンは、女中に助けを求めました。

 すると女中は、子牛の頭を優しく撫でたかと思うと、自分の指を子牛の口の
 中に入れました。
 そして、お乳を吸わせるようにして、ゆっくりと小屋の中まで導いてしまっ
 たのです。


 また、クライアント中心療法を提唱した、医師のエリクソンが、心の荒れ果
 てた不良少年をカウンセリングした時のことです。

 その少年は、無理矢理に治療室に連れてこられ、大声でわめき散らしたり、
 暴れようとしていました。
 
 少年は、自分が何をされるのか、何を聞かされるのかと、不安になっていた
 ようでした。
 でもエリクソンは、少年を自分の前に座らせると、ただ一言、こう言っただ
 けだったのです。

 「もし、来週になって君のふるまいが完全にかわっていたとしたら、みん
 なはさぞかし驚くだろうね」

 何を言われるのかと身構えていた少年は、普通に自分を受け入れてくれたエ
 リクソンの、この短いことばに大きな感銘を受けたようでした。

 それ以来、少年の行動は、すっかりおとなしくなったのです。


 「北風と太陽」というお話では、暖かく旅人を見守った太陽が、旅人のコー
 トを脱がすことに成功しました。
 このコートは、旅人の心の壁だったのかも知れませんね。

 太陽のように、どんなものでも暖かく包み込めるような、広い心を持ちたい
 ものです。

 そして、大きな河や海のように、大きな人間を目指したいと思います。


 どんな出来事も、どんな人でも、そのまま受け入れることができる……

 そして、もちろん自分自身だって……

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【癒しのことば】Vol.133 2000/12/20        
   総発行部数:3575部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「あなたが従わなければならないのは、あなた自身に対してなのだ」
                                    
                      -- ドゥルーズ・カタリ --
       
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 31歳 事業に失敗。
 32歳 州議会議員選挙に落選。
 34歳 再度事業に失敗。
 35歳 最愛の恋人が急死。
 36歳 神経の病に冒される。
 43歳 この後、5年間に3回、下院議員選挙に落選。
 55歳 上院議員選挙に落選。
 56歳 副大統領になろうとして失敗。
 58歳 上院議員選挙に再び落選。
 
 この経歴だけ見ると、何だか失敗続きの人生みたいですね。
 普通の人なら、とうに自分は政治家には向いていないと、他の道へ転向して
 しまっていたかも知れません。

 でも、この人は60歳で、アメリカ合衆国の第16代大統領に当選し、奴隷
 解放令を発し、民主主義を説いた著名な人物……

 そう、アブラハム・リンカーンその人なのです。


 また、エジソンは、電球を完成させるまでに、9999回もの失敗を繰り返
 し、1万回目にして、見事成功させました。

 自動車王ヘンリー・フォードは、40歳の頃は、まだ無名の機械工でした。

 「トム・ソーヤの冒険」などで有名な作家、マーク・トウェインも、無名の
 頃は、何百回も原稿をボツにされたそうです。


 彼らは、決して自分のしたいことをあきらめず、自分の夢に向かって、歩き
 続けました。

 端から見ると、大変な意志を持ち、苦しみを乗り越えたように感じるかも知
 れませんが、案外、楽しみながら、自分のやりたいことをやり続けていただ
 けなのではないでしょうか。


 自分自身の内側の声に従い、自分自身を信頼して、自分自身の道を歩き続け
 る・・・

 私たちを成功へ導くのは、ただそれだけなのかも知れませんね。

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【癒しのことば】Vol.132 2000/12/19        
   総発行部数:3566部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「運命は神の考えることだ。人間は人間らしく働けばそれでいいのだ」
                                    
                         -- 夏目漱石 --
       
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 通勤や通学で、毎日、満員電車に乗らなくてはならない人も多いのではない
 でしょうか。

 狭い車内に押し込まれて、他の人と身体が触れ合ったまま、身動きも取れず
 に電車に揺られるのは、あまり気持ちのいいものではないですね。
 揺れに逆らって、踏ん張れば踏ん張るほど、倒れそうになってしまうし、他
 の人が邪魔になって、鬱陶しいですね。

 私も、満員電車に乗るのは大嫌いだったのですが……
 ある人から、満員電車に快適に乗る方法を教えてもらってから、あまり苦に
 はならなくなりました。

 その方法とは、電車の揺れにはなるべく逆らわず、ただ身をまかせるという
 ものです。
 その際、いつも自分の重心を感じているということと、他の人を障害物だと
 思わず、自分の身体の一部だと思うこと。
 そして、なるべく楽しいことを考えているということも、大切なようです。


 良寛和尚は、ある人から、
 「災難に遭わない方法を教えてください」
 と尋ねられて、手紙にこんな風に書いて送ったそうです。

 「災難に遭うときは、遠慮なく災難に遭いなさい。
  病気になるときには遠慮なく病気になりなさい。
  死ぬときは、遠慮なく死になさい。
  それが、災難を避ける最良の方法です……」

 私たちが、岐路に立たされたり、災難や問題を感じるときは、きっと何かを
 学んだり、気づきを持つべきときなのでしょう。
 そこには、ひょっとしたら、人知を越えたものの意識のようなものが働いて
 いるかも知れません。
 (これこそが運命なのかも知れませんね……)
 
 何か苦しみがあるときは、そこから逃げず、逆らわず、その流れに身をまか
 せてみると、きっといろんなことが見えてくるでしょう。
 そして、素直に受け入れれば、受け入れるほど、その気づきは大きくなるの
 ではないでしょうか。


 もし、運命というものがあるのだとしたら、それはきっと、私たちが生まれ
 てきた目的を達成するためにあるのでしょう。

 どんなことがあろうとも、自分の重心を感じて、今を楽しんでみる……
 自分のやるべきことを、ただやり続ける……
 それが、一番大切なことなのではないでしょうか。

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【癒しのことば】Vol.131 2000/12/15        
   総発行部数:3532部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
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 「人は心がまえを変えることによって人生を変えることができる。
  これはわれわれの時代の最大の発見である」
                                    
                      -- W・ジェームス --
       
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 フランスのある小学校では、卒業式の日に、生徒1人1人に優等生の免状が
 手渡されるそうです。

 もちろん算数の優等生があったり、歴史の優等生もあります。
 でも、さらに親切の優等生や、勇気の優等生、また力持ちの優等生などもあ
 るということです。

 つまり、生徒全員のそれぞれの一番すばらしいところを認め、それに対して
 優等生の免状が与えられるのです。

 とてもすばらしいことだとは思いませんか。
 優等生の免状をもらった生徒は、一生その自分のすばらしい所を誇りに思い、
 ますます自信を持ってその長所を伸ばしていくことができるでしょう。


 ところが、普通私たちが幼い頃は、失敗したり、親や教師の期待に添うよう
 な結果を見せることができなかったりするたびに、
 「ばかやろう!」
 「お前はダメだ!」
 といった否定的なことばをかけられ続けて来たのではないでしょうか。

 ある心理学者によると、私たちは高校を卒業するまでに、否定的なことばを、
 何と1万5千回以上も聞かされているそうです。

 そのたびに私たちは、自分のすばらしさを少しづつ小さくしてきたようです。
 「自分は何をやってもうまくいかない」
 「私は、ダメな人間だ……」
 そんな否定的な自己イメージを持っている人は、驚くほど多いのです。

 そして、私たちは、この自己イメージの通りの人生を歩んでいくことになっ
 てしまいます。
 人間は、自分が考えているような人間になるのです。

 ……とここまでは、ネガティブな情報です。

 そしてポジティブな情報として、次のことを覚えておいてください。

 成功したり、もっと楽に生きていくことは難しいことではありません。
 ただ肯定的な自己イメージを持つだけでいいのです。

 「私にはできる!」
 「自分はすばらしい!!」
 そういう心がまえを持つことができれば、そういう人生を歩いていくことが
 できます。
 人間は、自分が考えているような人間になるのです。


 そのために……

 まずは、自分が自分のすばらしいところに、優等生の免状をあげるというと
 ころから始めてみませんか。

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【癒しのことば】Vol.130 2000/12/14        
   総発行部数:3518部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「愚か者は、幸福がどこか遠いところにあると思い込んでいる。
  利口者は幸福を足元で育てている」
                                    
                 -- ジェームズ・オッペンハイム --
       
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 「宮本武蔵」など多くのヒット作を生み出した小説家・吉川英治氏の信条は、
 「生涯一書生」でした。
 
 彼は、小学校出身の学歴から身を起こし、大衆文学の最高峰の地位にまで登
 りつめたのでしたが、それに奢ることなく、死ぬまで情熱を持って自分の仕
 事に打ち込んでいたのです。

 彼は、「われ以外みなわが師」という本の中で、こう書いています。

 「たとえ先生とか、大家とかいった言葉をもって他から呼ばれるようになっ
  ても、自分では飽くまでも一書生の気持ちを失わない。何処までも一書生
  の謙虚と精進とで貫いて行く。これが私の生活信条であり、又生活態度で
  ある」


 私は、本当の幸せとは、何かを手に入れたり、何かを成し遂げたから手に入
 るものではないと思っています。

 むしろその過程で、どれほど自分や自分の成すべきことを愛し、いろいろな
 ことに気づいたり、学んだりできるかということにかかっているという気が
 します。

 人生とは、自分の仕事や与えられた環境を通して、自分という人間を完成さ
 せる旅といってもいいのではないでしょうか。


 ある人に聞いた話なのですが、工場などの現場でケガをする人は、その仕事
 に対して不満を持っている人が多いそうです。
 逆に、生き甲斐を持って仕事に取り組んでいる人は、ケガをする率がとても
 低いのだそうです。

 また、戦場で、敵の弾に当たるのは普段から何かにつけてグチを言う人が多
 いということも聞いたことがあります。

 自分自身や、自分の環境を愛してみましょう。
 日常の些細なことの中に、幸福のタネはいくらでも見つかるのではないでし
 ょうか。

 吉川英治氏のことばは、さらにこう続いています。

 「……したがって私には一生一書生である分には「疲れ」とか「倦む」と
 いったことはない。およそそうした類の言葉には絶縁である。又絶縁でなけ
 ればならないと思っている」

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【癒しのことば】Vol.129 2000/12/13        
   総発行部数:3513部
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 「わたしたちは踏みなれた生活の軌道から放り出されると、もうだめだ、と
  思います。
  が、実はそこに、ようやく新しい、よいものが始まるのです。
  生命のある間は幸福があります」
                                    
                         -- トルストイ --
       
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 必死で外へ出ようと、窓ガラスに向かって飛んでいくハエを見たことがあり
 ますか?

 ハエは、窓ガラスに頭をぶつけては、跳ね返されるということを、何度も何
 度も繰り返します。
 たとえ、すぐ横の窓が開いていようと、それには気づかず、目の前の閉じた
 窓ガラスに向かって、いつまでも飛び続けるのです。


 私たちは、何か困難なことに巻き込まれてどうしようもないと感じたり、一
 生懸命に努力しているのに、なかなかうまくいかないという状態に陥ってし
 まうことがあります。

 また、急にリストラされたり、事故にあったり、思いもよらない環境の変化
 が起こり、目の前が真っ暗になってしまったという経験をしたことがある人
 もいるかも知れません。

 「もうだめだ……」
 そんなふうに思えるときは、自分が窓ガラスに向かって飛んでいるハエにな
 っていないかどうか、考えてみましょう。
 
 何かにこだわっていたり、とらわれていたり、偏っていたりすると、見える
 ものもちゃんと見えなくなってしまいます。
 もっと広い視野でものごとを見てみると、きっといろいろ解決策やよいアイ
 デアが浮かんでくるでしょう。

 すぐ横の窓は、大きく開いているかも知れません。
 そして困難や変化こそが、きっと私たちに窓の外の新しい世界に気づくきっ
 かけを与えてくれているのでしょう。


 できれば水のように、柔軟なこころを持ちたいものです。

 何ごとにも、こだわらない、とらわれない、偏らない、そんな、広いこころ、
 大きなこころを持つことができれば・・・

 今よりもっと、大きく豊かな世界を、楽しみながら生きていくことができる
 でしょうね。

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【癒しのことば】Vol.128 2000/12/12        
   総発行部数:3497部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
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 「自分が立っている所を深く掘れ。
  そこからきっと泉が湧き出る」
                                    
                         -- 高山樗牛 --
       
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 現存する最古の木造建築物といわれる、奈良・斑鳩の法隆寺は、1300年
 の歴史を経て今も尚、大和の美しい山々を背景に、優雅な姿を私たちに見せ
 てくれています。

 その法隆寺で以前、金堂を全面修理のために解体したときのことです。
 屋根に乗っていた重い瓦をめくってみると、なんと千年以上も前に組まれた
 垂木がびゅっと反って元の状態へ戻ろうとしていたそうです。
 
 つまり、まだその木は「いのち」を保っていたのですね。

 これは驚くべきことのようです。
 なぜなら、たとえコンクリートの建築物でも耐用年数は、せいぜい百年ほど
 しかないと言われているからです。
 コンクリートは、打ち込んだ時から一年ほどした頃が一番強く、後は弱って
 いくばかりで、百年ほどたつとテコ入れしてやらねばならないそうです。

 ところが調べてみると、法隆寺のヒノキは、切ってから2,3百年たった頃
 が一番強く、千年以上たっても大して弱くなっていなかったのです。

 その理由として、法隆寺の建立の時には、まだノコギリなどの道具が発達し
 ていなくて、斑鳩の大工さんたちは、材木を規格に合わせるというよりも、
 それぞれの木のクセを生かして組むという工法を取っていたということが挙
 げられています。
 
 木には、それぞれクセがあり、1本1本が違うと言います。
 産地や、山の環境や斜面の状況によってもよってもねじれ方が全く違ってき
 ます。
 また、材質も堅い、粘りがあるなど様々なようです。
 それが、木の個性なのですね。

 昔の大工さんたちは、この木の個性を生かして、それぞれのクセを組み合わ
 せるように工夫したようです。
 
 今のように、木を都合のいいように加工して、規格に合わせるといったこと
 は決してしていなかったのです。
 それこそが、法隆寺をはじめ斑鳩の里の古代建築物が現在でも、その美しい
 姿を保っている理由のようです。

 
 私たち人間だって木と同じ生き物です。

 何かの規格に合わせて生きるよりも、自分の個性を発揮することの方が、は
 るかに大切なのではないでしょうか。

 「あんな風に成功したい」
 「あの人のように生きてみたい」
 あなたにも、いろいろ目指すものはあるでしょうが……

 それが本当にあなたの個性を生かせることなのか、もう一度考えてみてもい
 いかも知れませんね。

 だって、あなたが本当に自分自身の成功を手にする要素は、あなたの中にし
 か見つからないはずですから。

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【癒しのことば】Vol.127 2000/12/11        
   総発行部数:3487部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
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 「過ぎてかえらぬ不幸を悔やむのは、さらに不幸を招く近道だ」
                                    
                       -- シェークスピア --
       
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 雨上がりの京の町を、2人のお坊さんが歩いていました。
 2人は禅寺の修行僧で、托鉢を済ませこれから寺に戻る途中でした。

 彼らが進んでいると、1人の美しい舞妓さんが、大きな水たまりの前で渡る
 に渡れず困っているところに出会いました。

 すると修行僧のうち、年長の方のお坊さんが、ためらいもせずに手を差し伸
 べました。
 そして、
 「お着物が濡れてはお困りでしょう。坊主のこと故、ご遠慮なく」
 と舞妓さんを抱き上げ、そのまま水たまりの向こうまで運んであげたのです。

 これを見た若い方のお坊さんは大きなショックを受けました。
 何しろ、2人は厳しい修行中の身。
 女性のことを考えるだけでも、煩悩だと戒められるはずなのに、兄弟子は舞
 妓さんの体に触れていたのです。
 もちろん、尊敬する兄弟子のことですから、深い考えがあってのこととは思
 うのですが、どうも気になってしかたがありません。

 若いお坊さんの困惑は、寺に戻り、座禅を始めてからも続きました。
 しばらく経ってから、いつもと様子が違う弟弟子に気づいた兄弟子は、何が
 あったのか問いただしてみました。

 若いお坊さんは、ためらいながらこう答えました。
 「先ほど、兄弟子は、舞妓さんを抱いて水たまりを渡しましたが……」
 皆まで聞かず、兄弟子はどなりつけました。
 「何だ、お前は! 大事な修行に身も入れず、まだ舞妓と一緒にいるのか!」

 ・・・
 人生は、いつもうまくいくことばかりとは限りません。
 失敗や挫折も付きものですよね。
 でもそのたびに、そのことにとらわれていたら前へ進むことはできません。

 もう済んでしまったこと、過去のことはいくら気にしても、悩んでも、やり
 直せるわけではありません。
 自分を責めたり、悔やんでも何の解決にもなりません。
 悩むだけエネルギーの無駄ですよね。

 起きてしまったこと、やってしまったことは、その現実を受け入れ、必要なこ
 とをいくつか学んだら、新鮮な気持ちでまた前に向かって歩き出しましょう。

 私たちにとって一番大事なのは、いつでも今、この瞬間なのですから……

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【癒しのことば】Vol.126 2000/12/8        
   総発行部数:3442部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
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 「日々是好日」
                                    
                          -- 圜悟禅師 --
       
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 イギリスの数学者で哲学者でもあり、ノーベル文学賞も受賞している多才な
 バートランド・ラッセルですが、幼い頃はあまり恵まれてはいなかったよう
 です。

 自伝を見ると、とても不幸で孤独な少年時代を送り、いつも不遇な自分の運
 命を恨み、死ぬことばかりを考えていたということが書かれています。

 ところが後年、ラッセルは人生を楽しむ秘訣を発見し、98歳でなくなるま
 で、いろんなことに関心を持ち続け、生き生きとした人生を送ることができ
 たのです。

 ラッセルの著書「幸福論」には、こんなことが書かれています。

 「田舎道を散歩したときのことを想像してみてほしい。
  小鳥に興味を持つ人がいれば、畑の野菜に興味を持つ人、農業や地質に興
  味を持つ人がいるだろう。

  もしあなたが、これらのうち1つにでも興味を持つなら、世の中はそれだ
  け興味深いものになる。
  冒険好きな人は、天災や自己に遭遇しても、それを楽しみに変えてしまう
  ものだ。
  
  たとえば地震がきた時、彼ならこう言うだろう。
  「なるほど。地震というのは、こういうものか」
  そして、知識が1つ増えたことを喜ぶに違いない……」

 ラッセルの発見した「人生を楽しむ秘訣」とは、どんな些細なことにも、ま
 たマイナスに思えることにも楽しみや満足感をを見つけだして、それをエン
 ジョイしようということのようですね。

 いろんなことに興味を持ち、そこに情熱を注ぐことができれば、いつまでも
 若く、生き生きとしていられます。
 好きなことが多ければ多いほど、私たちは、より多くの幸福を感じる機会を
 持てるのです。

 そして、そんな小さな幸せの積み重ねこそが、充実した人生につながってい
 くようです。

 そんな目で、まわりを見回してみると、今まで見過ごしていた幸せの種はい
 くらでも見つかりそうですよね。
  

 日々是好日

 雨の日でも、雪の日でも、また嫌なことがあった日でも……
 今日が最高の日だという心境で過ごすことができれば……

 これこそが最高の「人生を楽しむ秘訣」ではないでしょうか。

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【癒しのことば】Vol.125 2000/12/6        
   総発行部数:3412部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「今が楽しい。今がありがたい。今が喜びである。
  それが習慣となり、天性となるような生き方こそ最高です」
                                    
                          -- 平沢 興 --
       
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 人生計画というと、大きな目標や目的を持ち、それに向かって一歩一歩着実
 に進んでいくということを連想しますよね。

 成功法の本にも人生の目標を明確にすることを推奨しているるものが多いし、
 過去の偉人たちも大きな目標を立て、確実に実行、行動していったとされて
 います。
 
 あなたの「人生の目標」が明確で、それに向かっていくだけの強い意志を持
 ち続けることができるのなら、それに越したことはありません。
 
 でも、偉人ではなく普通の人間である我々は、なかなかこの「人生の目的」
 を絶えず明確に持ち続けるということは難しいですよね。
 本当にその目的が、自分のやりたいことなのか、自分にできるのか、意味が
 あるのか……
 そんな疑問が湧いてきたり、迷ったり、うまくいかなくて挫けそうになった
 り。
 
 そして、大きな目標を持てない自分を情けなく思ったり、ついわき道にそれ
 てしまう自分に嫌悪を感じたり。
 そんなこんなで、気が付くと、目標に向かって突き進むどころか、いつの間
 にか目標を見失って、今日もまた時間に流されて、何となく1日を過ごして
 しまったと感じている人も多いのではないでしょうか。

 でも、ちょっと見方を変えてみてください。

 人生は、今日という日、今という瞬間が積み重なってできていくものなので
 す。
 だったら、今日という1日、この今という瞬間が充実していれば、結果的に
 とても満足のいく人生を送ることができるのではないでしょうか。
 そんな楽しさや、よろこびを感じる瞬間が多ければ、それこそが充実して生
 活ですよね。
 そして、そういう生活を続けることによって、あなたの本当の目標が見えて
 くるかも知れません。

 そう、あなたが自分の人生を見失ってしまいそうになった時は、今この瞬間
 に何をすれば充実するのかを考えてみてください。
 どんなことをすれば楽しいのか、何にワクワクを感じるのか……
 あなたの「今」を充実させる要素は何なのか。
 その要素が明確になれば、それこそが立派なあなたの「人生計画」になるの
 ではないでしょうか。

 ひょっとして、偉人たちも、自分が楽しさを感じることをやり続けていたら、
 いつの間にか、大きなことを成し遂げていた、というのが本当のところなの
 ではないでしょうか。

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【癒しのことば】Vol.124 2000/12/5        
   総発行部数:3411部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「人生とは、切符を買って軌道の上を走る車に乗る人にはわからない」
                                    
                          -- モーム --
       
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 スポーツやゲームなどは、筋書きがないからこそ面白いのではないでしょう
 か。
 映画や小説なども、先のことがどうなるのかわかっていたら、楽しみが半減
 してしまいます。
 どんなことが起こるか分からないからこそ面白いのですよね。

 これは、人生も同じではないでしょうか。
 
 先のことがわかっている人生など面白くはありません。
 うまくいったり、いかなかったりいろいろあるからこそ様々なことを学ぶこ
 とができますし、楽しんだり感動したりすることができますよね。

 でも、世の中には筋書きが決まっている人生を求めたがる人が多いようです。
 
 他の人が切り開いた道をよろこんで歩いたり、安定した生活こそが大事だと
 思っている人がいます。
 ある意味では確かに、誰かの後を歩いたり、会社に依存している方が楽です。
 
 しかし、それが自分の人生と言えるのでしょうか。

 自分自身の道を歩いていくことは、苦しいことかも知れません。
 でも、それだからこそ得るものやよろこびも大きいのですよね。
 それこそが自分の足で歩く人生と言えるのではないでしょうか。
 
 決まったルートで旅をするのも楽しいですが、ちょっとしたハプニングが旅
 を充実したものにします。

 レールの上を走る列車の窓から外を眺めていることは、それはそれで楽しい
 ことです。
 でも、自分の足で歩いていくことの方が、いろんな豊かなものを手に入れる
 ことができるのではないでしょうか。
 列車から降りてみると、今まで見えなかったいろいろなことが見えてくるか
 も知れませんね。

 あなたが、ちょっとうまくいっていないなと思っているときこそが……
 きっと新しい道を切り開いて、自分の足で歩いていくときなのです。

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【癒しのことば】Vol.123 2000/12/4        
   総発行部数:3403部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「創造的な人と他の多くの人の違いは、問題を敏感にキャッチできるかでき
  ないかの違いだけである」
                                    
                     -- レイ・ブラッドベリ --
       
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 縦長の円錐形のグラスを真横から見ると長方形に見えます。
 でも、真下から見ると円形ですし、少し斜めに倒してみると、端が丸い長円
 形にも見えますよね。

 また、グラスは飲み物を入れて飲むものですが、鉛筆などを入れてペン立て
 として使うこともできます。
 花を立てれば一輪挿しにもなりますし、少し水を入れて棒でたたけば、楽器
 です。

 同じグラスでも、見方や使い方を変えてみれば、いろいろな見え方や使い方
 があるものです。


 少し前のことですが、ある研究者が変わった糊を作り出しました。
 でも、まわりの人たちは、それは失敗作だと見なしていました。
 なぜなら、その糊は、接着力がとても弱く、とても実用的には思えなかった
 からです。

 ところがある人がそれを見て、これは使えると思い商品化しました。
 その弱い接着力を生かして、小さな紙に付けて、本や書類のしおりとして売
 り出したのでした。
 この人はちょっと視点を変えて、利用価値がないと思われていたものに、新
 たな価値を見たのですね。

 さらにこの商品は、メモ用紙や連絡票としてもよく使われ、大ヒット商品と
 なったのです。
 今、この商品はポストイットなどの名前で、どこの文房具屋でも見かけるこ
 とができますよね。

 私たちが、ものを見るとき、いくつ視点をもっているかが大事なのではない
 でしょうか。
 ある方向からは見えないことも、別の方向から見るといろんなものが見えて
 くるかも知れません。

 そのためには、いつも好奇心を持ってものを見てみたり、いろいろ方向から
 ものごとを考えてみるということが必要なようですね。
 そして、自分の直感を信頼するということが大切なようです。

 できれば自分自身に対しても、いろいろ視点を変えて見てあげてくださいね。
 自分が欠点だと思っているところが、実は一番いいところだったりすること
 も多いようです。
 違う視点から見たら、違う自分が見えてきたりして……

 多くの視点を持っていれば、それだけ自分の世界が広がっていくとも言えま
 すよね。

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【癒しのことば】Vol.122 2000/12/1        
   総発行部数:3396部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「人間のできることなら、なんだってできるという気になれば、たとえどん
  な困難にあっても、いつか必ず目標を達成できる」
                                    
                         -- クーエ --
       
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 少し前まで、重量挙げのジャークという種目は、500ポンド(227キロ)
 が人間の限界だと言われていました。

 それまで500ポンドに何人もの選手がチャレンジしてきたのですが、誰1
 人それに成功していませんでした。
 誰もが500ポンドを持ち上げるのは不可能に近いと、長い間信じていたの
 です。

 当時の世界記録保持者のバレリーにとっても、この500ポンドの壁は厚く、
 いくらがんばっても499ポンドが彼の最高記録でした。
 
 ところがあるとき、こんなことが起こりました。

 ある競技会で彼は、自分の記録である499ポンドのバーを持ち上げました。
 彼は、この重さなら何度か成功しているので、何の苦もなくこのバーを持ち
 上げることができたのです。

 彼の意識は完全に次の500ポンドへの挑戦に向いていて、499ポンドは
 あくまでもその通過点にすぎなかったのでした。

 しかし、そこで大変なことが判明しました。
 公式に、このバーの重さを計測したところ、実際には500ポンドを少し上
 回っていたのでした。

 こうして世界新記録は、あっけなく更新されたのでした。
 これには当のバレリーが一番驚いたようです。

 しかし更に、この出来事は世界に大きな影響を与えたのです。

 バレリーが500ポンドの壁を破って以来、わずかな期間の間に世界中で、
 数人の選手が次々と500ポンド以上を持ち上げることに成功したのでした。

 バレリー自身も520ポンドという記録を残していますし、最近の新記録は、
 なんと600ポンドに迫る勢いです。

 このことは何を示しているのでしょうか?

 もちろん、世界記録が更新されていく背景には、トレーニング方法や技術の
 向上も関係するでしょう。
 でも、もっと大きく影響を与えているのは、私たちの中の限界という壁が破
 られたということではないでしょうか。

 そう、どんなことだって、自分には無理だと思っていると、達成するのは難
 しいでしょう。
 でも、
 「私にはできる」
 そう思えば、どんなことだって可能になるのです。
 
 クーエのことばは、さらにこう続いています。
 「……これとは反対に、ごく単純な事柄さえ、自分はとても無理だと思い
 込めば、たかだかモグラの積み上げた土くれにすぎぬものが、目もくらむよ
 うな高山に見える」

 あなたは自分にどんな限界を課していますか?
 その限界という幻想を外せば、あなたのやりたいことは必ず達成できるので
 す。

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