No.120 吉野源三郎

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【癒しのことば】Vol.120 2000/11/29        
   総発行部数:3395部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
 けします。
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 「君自身が心から感じたことや、しみじみと心を動かされたことを、くれぐ
  れも大切にしなくてはいけない。
  それを忘れないようにして、その意味をよく考えてゆくようにしたまえ」
                                    
                          -- 吉野源三郎 --
       
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 道元禅師の『正法眼蔵随聞記』に、こんなことが書いてあります。

 道元は若い頃、禅を学ぶために宋に渡りました。
 ある禅院に滞在していたとき、部屋に籠もって古人のことばを纏めた書物を
 読んでいると、1人の僧がやってきてこう聞きました。
 「異国の方よ、あなたはそこで何をしておられるのか?」
 
 道元は、こう答えました。
 「古人の足跡を知りたいと、この書物を調べております」

 すると僧は、さらに問いかけてきたのです。
 「それは何の役に立つのですか?」
 「自国に帰って、人を教えようと思っています」
 「それが何の役に立つのですか?」
 「衆生を利益するためです」

 道元の答えにも、僧は続けて尋ねてくるのでした。
 「それは、つまり何の役に立つのですか?」

 道元は、この質問に答えることができず、ショックを受けたのです。
 だから弟子たちにもこの話をよく聞かせていたそうです。

 道元はこの問答から、どんなことを悟ったのでしょうか。

 私たちが何かを成すとき、時々立ち止まって、この「何の役に立つのか?」
 「何のためにするのか?」ということを考えることは、とても重要なことの
 ように思います。

 「誰かに言われて……」
 というのなら、もう一度、あなたがやっていることを見つめ直してみてくだ
 さい。
 「社会のために」
 「みんなの役に立つから」
 というのも、ちょっと違うような気がします。
 それがあなたが本当にしたいことなのでしょうか?

 道元の例で言うと、
 「私は、それがやりたいことだからだ」
 あるいは、
 「それが好きだからだ」
 と道元が答えていたら、あの僧は満足したのではないかと私は思っています。
 結果として、それが世界の役に立っていたり、大きな意味を持ったりするの
 ではないでしょうか。

 逆に言うと、どんなことよりも、あなたがこころを動かされたことや、ワク
 ワクすることこそが、一番大事なのかも知れませんね。

 もっとあなたのこころと身体を自由にしてあげて、ワクワクすることを見つ
 けてみましょう。
 そして、それを思いっきり楽しんでみましょう。

 すべては、そこから始まるのです。

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