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【癒しのことば】Vol.107 2000/11/10
総発行部数:3259部
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※古今東西の名言から、ストレスを和らげ心を癒すことばを月~金の毎日お届
けします。
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「ある人に合う靴も、別の人には窮屈である。
あらゆるケースに適用する人生の秘訣などない」
-- ユング --
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昔、ある国の王さまの元へ、旅の商人から、一匹の金魚が献上されました。
王さまは、こんなに美しい生き物ははじめて見たので、たいそうおよろこび
になられて、商人にたくさんの褒美を取らせたそうでした。
そして、ガラスでできた小さな水槽に金魚を入れ、近くに置かれていつまで
もあきずに眺めておられました。
そんなある朝のこと、王さまがいつものように金魚のところへ行ってみると、
金魚は水面に浮いて、口をパクパクしています。
なにやら、とても苦しそうにしているのです。
王さまは、あわてて国中の有名な学者や医者をお呼びになり、金魚の手当を
するように命じられました。
ところが集められた学者や医者は、頭を抱えてしまいました。
何しろ、この国には、いままで金魚など一匹もいなかったのです。
どうすれば金魚が元気になるかなど、誰にも分からなかったのです。
ある医者は、こんな提案をしました。
「金魚とて、生き物じゃ。いい薬をやれば、きっと元気になるじゃろう」
そこで、国中から貴重な薬草や高価な薬が集められ、それらがさらに調合さ
れたものが、惜しみなく水槽の中に入れられました。
しかし、金魚は元気になるどころか、ますます苦しそうに口をパクパクする
だけでした。
またある学者は、こう言いました。
「どんな弱っている者でも、美しい宝石や財宝に囲まれれば、かならず元気
を取りもどすだろう。きっと金魚も同じに違いない」
今度は、国中の宝石や貴金属がたくさん集められ、水槽のまわりに並べられ
ました。
もちろん、金魚は、そんなものには目もくれず、あいかわらず弱ったままで
す。
困り果てた学者たちの中には、とうとうこんなことを言い出す者も現れまし
た。
「大きな家に、輝く名誉。それを手にしてよい気分にならぬ者はいない!」
金魚のために、大急ぎで立派な宮殿が建てられました。
金魚は大臣に命じられ、王さまより勲章を賜れることとなりました。
そして、金魚が水槽から出され、大臣の椅子に乗せられた時です。
金魚を献上した商人が、たまたま通りかかり、あわてて金魚を水槽の中に戻
しました。
「何ということをしているのです。これでは、金魚は死んでしまいますよ」
商人は、水槽の水をきれいに換えてやり、水草を入れたり金魚のよろこぶ食
べものを与えました。
すると金魚は、たちまち元気を取り戻し、うれしそうに泳ぎはじめたのです。
ポカンとしている学者や医者たちに向かって、商人はこう言いました。
「そうですよ。金魚のためには、名誉も財宝もいりません。ただ金魚がよろ
こぶことをしてあげればいいのです」
そう……
あなたのこころとからだが、本当によろこぶことは何ですか?
そして、あなたのために、それをちゃんとやってあげていますか?

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